佐野元春 & THE COYOTE BAND 2009年夏 全国ライブハウスツアー
「COYOTE」 赤坂BLITZ
2009年7月4日
佐野元春の傑作アルバム「COYOTE」がリリースされてから 2 年が経った。前回のツアーである「SWEET SOUL,BLUE BEAT」TOURは、「COYOTE」中心のツアーではなく、がっかりした記憶があるのだが、今回、レコーディングメンバーを連れ立って、「COYOTE」のライブハウスツアーを敢行すると聞いて、心がときめいたものである。日程的に、ツアー初日の赤坂 BLITZ がちょうどよく、ネット上でのネタバレもなく、ライブが楽しめるということもあって、初日の「COYOTE」ライブに参戦することにした。チケットの争奪も激しかったようだが、整理番号の後ろのほうとはいえ、入手も出来たのでほっと一安心していたところである。
会場に開場時間の 5 時 15 分に到着すると、ちょうど整理番号順に入場が始まったところであった。赤坂 BLITZ 前の広場は人であふれかえっていた。階段に座って順番が来るのを待っていた。しばらく待っていると順番が来るので、建物内に入った。入場時に 500 円を払い、ワンドリンクを購入する。喉が乾いていたので、ジンジャーエールを購入し、一気に飲んでしまった。グッズ売り場では、T シャツとかが販売されていたが、いつも買っているパンフレットは、販売されておらず、ちょっと残念だった。
ホール内に入ると、既に人、人、人の山であって、位置を確保するのに苦労してしまった。何とか元春の姿が見える位置に足を落ち着かせ、開演を待っていた。場内の SE が、今回は「元春レディオショー」の放送で、ちょうど「ついやってしまう私の癖」の特集をやっていた。耳を傾けていると、開演時間を少し過ぎたところで、放送が「黄金色の天使」を放送しているところに差し掛かった。すると会場内から歓声が上がり、手拍子が始まっていた。そろそろ開演である。
COYOTE バンドのメンバーが続々とステージ上に登場する。最後に佐野元春が登場し、ステージ中央に立つ。一曲目は、予想した通りの曲だった。
本編
- 星の下 路の上
- 荒地の何処かで
- 君が気高い孤独なら
- ヒナギク月に照らされて
- 裸の瞳
- 折れた翼
- 呼吸
- ラジオ・デイズ
- Us
- 夜空の果てまで
- 壊れた振り子
- 世界は誰の為に
- コヨーテ、海へ
- 黄金色の天使
一曲目は、予想したとおり、「星の下 路の上」だった。「星の下 路の上」の演奏終了後、佐野元春の MC が入る。続けて、「荒地の何処かへ」と、「君が気高い孤独なら」が演奏される。最初、ベースとドラムの音が大きくて、まるで爆音のような演奏を聞かせてくれていた。その分佐野元春のボーカルがちょっと聞きづらい面もあったと思う。「荒地の何処かへ」と「君が気高い孤独なら」は、前回の「SWEET SOUL,BLUE BEAT」ツアーでも演奏されていたので、すっかりおなじみになっていた。しかし、レコーディングセッションのメンバーによる演奏は、一味違っていたと思う。「君が気高い孤独なら」の演奏終了後、佐野元春の MC が入り、「今回のツアーでは、3 トラック EP の曲も演奏します」というアナウンスがあった。おお、と思っていると演奏されたのが「ヒナギク月に照らされて」と「裸の瞳」。イントロのアレンジが変わっているので、一瞬何の曲か分からなかったぐらいである。この 2 曲はお気に入りなので、ニコニコしながら曲に聞き入っていた。「ヒナギク月に照らされて」と「裸の瞳」が終わると、バラードコーナーに突入。アルバム通りだと、「君が気高い孤独なら」の後に続くはずの「折れた翼」と「呼吸」が、このタイミングで演奏される。じっくりと聞きたい曲である。「呼吸」の演奏が終わった後 MC があり、ラジオのことについて触れた後、演奏されたのが「ラジオ・デイズ」。グループ感たっぷり演奏だったと思う。続けて「Us」が演奏される。「Us」の後は、MC で、アルバムから時間が経ってしまったお詫びと、レコーディング中、皆で歌った曲です、という言葉と共に「夜空の果てまで」が演奏された。確か、NTT DoCoMo の CM ソングになっていた曲だと思う。曲の演奏は、アルバム順通りに続き、「壊れた振り子」の演奏の後、Music United の話を少しして、「世界は誰の為に」を演奏した。そして、海の SE 音が流れる中、アルバムでもハイライトとなっている、「コヨーテ、海へ」の演奏が始まった。佐野元春は、キーボードの前に座り、弾き語り風に演奏された。じっくり聞きたい曲だと思う。そして、本編最後は、アルバム収録順でも最後である「黄金色の天使」だった。
アンコール 1
- 僕は大人になった
- ヤングブラッズ
- ダウンタウンボーイ
アンコール前にメンバー紹介があった。ギター・深沼元昭、ベース・高桑圭、ドラム・小松シゲル、キーボード・渡辺俊介、パーカッション・大井’スパム’洋輔という若々しい面々がメンバーになっていた。その後「元春クラシックを演奏したい」という MC と共に、演奏されたのが「僕は大人になった」。結構荒々しいアレンジで、気に入ってしまった。続けて 80 年代の曲という事で、「ヤングブラッズ」と「ダウンタウンボーイ」が演奏された。どちらも好きな曲なので、ご機嫌になってしまった。3 曲の演奏がされると、再びメンバーは袖に消えた。
アンコール 2
- 約束の橋
- アンジェリーナ
アンコール 2 回目は、ライブの定番曲「約束の橋」と「アンジェリーナ」で決めた。会場内もノリノリで、アンコールにふさわしい選曲だったと思う。すべての曲が終了後、メンバーが集まり、「これから 1 ヶ月ライブツアーに出かけてくる」旨の話があった。そして「これがデビュー 30 周年記念のスタート」だという話もしていたと思う。とにかく、アルバム「COYOTE」のライブでの再現は、なかなかすばらしいものであったと思う。約 2 時間のライブで、「COYOTE」が完結したと思った。
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