シーサイドスパ八景島

シーサイドスパ八景島

2004年11月27日

 高校以来の付き合いとなっている友人たちと久々に会うことになった。そんな話を電子メールで行っているとき、横浜のレジャー施設である八景島のすぐそばにクアハウスが出来ていることを知った。友人の一人が近くにマンションを購入したということもあったので、友人宅訪問をかねて「シーサイドスパ八景島」というそのクアハウスに行ってみることになった。

 神奈川県内の温泉というと箱根の硫黄泉が大変有名だが、県内東側にもいろいろ温泉と呼ばれるクアハウスが存在している。その特徴は、どこの温泉もお湯が茶色い、ということである。相当深い地下からくみ上げているらしく、箱根の温泉の質とは違うのが印象深い。

 今回訪問したシーサイドスパ八景島の特徴といえば、その他の温泉とは違い、海洋泉だというところである。とは言っても温泉の成分としてはどちらもナトリウム塩化物温泉なのだが、たとえば以前訪れたことのある「WINS LAJA TOTSUKA」や東京都内の「瀬田温泉」がどちらかというと茶色いお湯が何となく温泉(というか泥水とでもいえるだろうか)ぽい雰囲気をたたえているのに比べ、この「シーサイドスパ八景島」のお湯は普通の透明なお湯なので温泉ぽい雰囲気がしない。雰囲気的には時々僕が訪れる「よみうりランド 丘の湯」の雰囲気に近いかもしれない。(「丘の湯」はただの井戸水なので温泉とは言わないけど。) この海洋泉を使用した海洋療法であるタラソテラピーがここの売りとなっているそうである。タラソテラピーとは、海の持つ大量のミネラルを身体の療養に活用しようという物だそうである。

 「シーサイドスパ八景島」の所在地は、金沢シーサイドラインの八景島駅を降りて八景島と反対側に歩いていくとすぐにある。ただ建物がこじんまりしているのでちょっと拍子抜けする部分があるかもしれない。今までいくつかのクアハウスを訪問してきたが、その中でも一番小さいのではないだろうか。その代わり値段は少し安めだと思う。入浴料だけなら 1,100 円、それに館内着やバスタオルなどのレンタル料を含めてもトータルで 1,500 円あれば入浴できる。他のクアハウスは大体 2,200 円前後しているところが多いからお得感がある。

 先ほど建物がこじんまりしていると書いたが、そのこじんまりさは、当然脱衣所や浴室にも表れている。ちょっとでも人が来たらすぐ混雑してしまいそうな感じである。今回訪問した際にはさほど人もいなかった為、ゆったりとしていた。浴室の大きさとしては「瀬田温泉」と同じくらいの物かなと思ったが、瀬田温泉は露天風呂の雰囲気がすばらしい為、こちらの露天風呂は少々さびしいものを感じてしまう。

 温泉の種類としては、メインである海洋泉を中心に薬草湯(今回は高麗人参が入っていた)や、ジェットバスなどがある。その中でも特に特徴的なのは、電気風呂だろう。湯船の中に電極が張られていて、その中は電気が流れているのである。好奇心から電気風呂に入ってみたが、感電そのものである。腰から下がびりびりとして気持ちがいいんだか気持ちが悪いんだか、なんともいえないものがあった。友人も言っていたが、低周波マッサージ器を少し強めにかけたような感じである。うつ病で悩んでいる僕としては、思わず頭をこの湯の中につけて電気治療を行ってしまおうかとすら考えたが、素人治療はよくないので止めておいた。(うつ病の治療には本当に頭に電気を流して脳を痙攣させる治療法がある。)

 いつもだとじっくりお湯に使って汗を流すところだが、この日は冬も近いというのに暖かく、ゆっくりお湯に使っているとすぐにのぼせそうなくらいだった。また、露天風呂は、周囲の景色が見えないのは残念だが、暖かい太陽の光を浴びれるので、天気のいい日には気分がいいことだろう。その代わり雨が降ったら最悪である。

 浴室は建物の 1F に存在していて、「八景」と「文庫」の 2 つに分かれている。1 週間交代でこれが男湯、女湯に変更するそうでする。今回入ったのは「文庫」のほうだったから、「八景」のほうに入ってみたい気もする。インターネットでの施設紹介を見る限り「八景」のほうが露天度が高そうである。

 入浴を済ませると、2F のレストランで昼食を取った。近くに八景島地ビールの醸造所があるので、地ビールが飲めるかと思ったが、普通の生ビールであった。料理としてはまあ可でもなく不可でもなく、といったところ。それでも定食として食べた角煮定食の豚の角煮の量の多さにはちょっと驚いた。結構お腹いっぱいになれると思う。

 いつも温泉、クアハウスに来るとマッサージを受けるので今回も 3F にある「リフレクソロジースペース SEA BLUE」というマッサージ室にて 45 分のマッサージを受けた。マッサージの値段は大体 10 分 1,000 円というのが相場のような気がするが、ここは多少安めのようである。4,200 円だった。また、他のクアハウスのマッサージ室と違っていたのが店内の雰囲気である。まるでおしゃれな喫茶店という印象を受けるくらい、内装がおしゃれだった。オルゴール(の CD だと思う)の音もずっと穏やかな音色で鳴っているのでそれだけでもかなりくつろげる。マッサージもとても上品な印象を受けた。あちらこちらのクアハウスでマッサージを受けてきた身としては、ここまで丁寧でかつその強さが適当なもみ方はほかではなかっただろうと思われる。前に水上の温泉でおばさんにマッサージをしてもらったときは、後にこむら返りを起こしてしまったぐらいひどい物だった。それからすると本当に体の緊張をほぐす、といったマッサージだったと思う。

 マッサージ師からの話によると、僕の体は全身が相当張っていた、ということだからストレスがたまっているのだろう。もちろんストレスがたまっていない訳はないのだが。

 ここのマッサージのもうひとつの特徴は、マッサージが終わったあとに無料でティーやカフェを飲むことが出来るというところだろう。僕はカプチーノを飲んだが、友人たちはローズヒップティーなどを飲んでいたようである。

 マッサージ室の隣には東洋整体院という名称の整体のコーナーもあるので、そのときの体調に合わせてこちらを試してみるのもいいかもしれない。

 というわけで今回始めて「シーサイドスパ八景島」に行ってみた訳であるが、スペースが狭いというのを除けばなかなかお手軽なリフレッシュ施設ではないかなと思う。特に八景島に遊びに行ったついでに寄るなどするとよりリラクゼーションできるのではないかと思う。

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