10 CLOVERFIELD LANE(Blu-ray)/10 クローバーフィールド・レーン/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

10 CLOVERFIELD LANE(Blu-ray)

10 CLOVERFIELD LANE Blu-rayジャケット 邦題 10 クローバーフィールド・レーン
レーベル PARAMOUNT HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2016年
上演時間 103分
監督 ダン・トラクテンバーグ
出演 ジョン・グッドマン、メアリー・エリザベス・ウィンスレッド、ジョン・ギャラガー・Jr
画面 2.40:1/アナモルフィック
音声 DOLBY ATMOS 英語
DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語、ポルトガル語
字幕 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語

あらすじ

夫と別れたミシェルは、車を走らせ、郊外に向かっていた。その時に交通事故に遭い、気を失う。意識を取り戻したミシェルは、囚われの身になっていることに気づく。そして、シェルターの中にいたことを知る。シェルターの持ち主はハワードという退役軍人で、事故に遭って怪我をし、意識を失っていたミシェルを助けたというのだった。ミシェルは、事態が見えず、何とかしてシェルターから脱出をしようと、何度もチャレンジをするが、その度にハワードに阻止される。そして、ハワードは、「外は危険で、人が住める状態ではない」と言い放つのだった。ハワードのシェルターにはエメットという男もいて、ミシェルはエメットとも話をし、諦めないでシェルターの外に脱出しようと、作戦を練る。しかし、外には何か不気味なものがいた。

レビュー

2008年に公開され、ヒットを記録した「クローバーフィールド/HAKAISHA」の世界観を共有しながら、全く別の視点で描かれたサスペンス映画がこの「10 クローバーフィールド・レーン」です。この「10 クローバーフィールド・レーン」も元々制作費が安いこともあり、ヒットを記録して制作費を十分すぎるほど回収しています。

「クローバーフィールド/HAKAISHA」と世界観は同じと書きましたが、あくまで外の世界で何か得体の知れない怪物がいるらしい、という設定だけが同じで、基本は見知らぬ男であるハワードに監禁されたミシェルが、その監禁状態から脱出するためのアクションを起こすという密室サスペンス映画であると思います。そのサスペンス度が、外の得体の知れない怪物の存在と相まって、不気味な感じを醸し出しているのが、特徴です。

ミシェルを監禁するハワードは、他のこういうジャンルのサスペンス映画で出てくるサイコパスの人物とはちょっと違っていて、あくまで外の危険性を感じ取り、自身の身を守るために自分とミシェル、エメットをかくまっている、という感じを受けます。そういうサイコパス的要素は少ないため、ハワードが異常とは少々思えない雰囲気を漂わせています。

とはいうものの、ハワードの娘に対する秘密や、ミシェルに対して状況をあまり説明しないで監禁しているところは、やはり少しおかしい人物であると言えます。ミシェルはミシェルで、事態が飲み込めないため、なんとかしてシェルターから脱出しようと、何度もハワードを騙して外に出ようとする行為が、物語の肝かと思います。

ミシェルとともにシェルターにいるエメットは、どうも外で何が起きているかを知っている風でしたが、最終的にはミシェルに協力をすることになります。そのために、彼には不幸が襲い掛かるのですが、まあそれは仕方ないことかな、と思います。

ミシェルは最終的には外に出ますが、そこで遭遇した出来事は、かなり面白い展開であると思います。ハワードらが恐れていた出来事がミシェルに襲いかかり、彼女はなんとかしてそれを打開するのですが、その展開が、「それはないだろう」的展開なので、クライマックスの話としては、ちょっと唖然とするところもあります。

そして、ミシェルの最後の行動は、ようやく事態を飲み込めた状況で、彼女を動かしているものでありますが、それが救いなのか、多少疑問の残る終わり方をしていると思います。ただ、世界はハワードが予想していたよりは、改善されつつあるように思います。それが救いであると思います。

映画自体が冒頭のシーンとクライマックスを除いて、ほとんどハワードのシェルターの中での話なので、登場人物も少なく、また、特殊効果も少なめのため、低予算映画であると感じる部分はあります。逆を言えば、それを武器に物語を突っ走っている感覚があり、緊迫感を感じるところであります。

画質は、色乗り、解像度とも十分で、魅力的な映像を提供していると思います。室内のシーンが多いので、画面の明るさは少ないと思いますが、それでも映画にはまり込む魅力があります。音響はDOLBY ATMOSなので3D効果があるはずですが、視聴環境は5.1chシステムなので、完全には再現できていません。それでも、唸る重低音に、空間を満たすサラウンドなど、5.1chでも十二分に楽しめる音響デザインが作り出されていると思います。

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