ACT OF VALOR(Blu-ray)
邦題 | ネイビーシールズ | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2012年 | |
上演時間 | 111分 | |
監督 | スコット・ウォー、マウス・マッコイ | |
出演 | ロゼリン・サンチェス、ジェイソン・コッテル、アレックス・ヴィードフ | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
武器商人であり、麻薬商人でもあるクリストは、内密に調査していたC.I.A.の諜報員を誘拐する。そのことを知ったネイビーシールズは諜報員の奪還作戦を実施。激しい戦闘の末に諜報員を救い出す。しかし話はそこで終わらなかった。クリストと関係の深いテロリスト、シャバールがアメリカ国内で人間爆弾によるテロを実施しようと企んでいたのである。そのことを察知したネイビーシールズはシャバールの目的を阻止すべく、危険な任務につくことになる。
レビュー
ハリウッド映画ではよくアメリカ軍の協力による戦争映画やSF,アクション映画が多々ありますが、実際のネイビーシールズが登場し、また本物の武器を使用して撮影された珍しい映画がこの「ネイビーシールズ」です。アメリカ、日本ともこの手のマニアに受けたのかスマッシュヒットを記録しています。
実際の軍人が映画でも役を演じているということで、そのリアル感はなかなかのものがあります。また兵器も実物を使用しているということから、迫力を感じるところが多々あります。アメリカという国は映画産業に協力的なところが多いのですが、ここまで協力しているのは珍しいのではないかと思います。
また、コンサルタントとして、「レッド・オクトーバーを追え」などで有名な作家トム・クランシーも関わっているということからも本物志向で作品が作られていることは明白になっているかと思います。
ストーリー自体はフィクションではありますが、その元ネタ自体はやっぱり軍の実際に手がけた作戦をベースにしているということから、とにかくリアルさを追求した映画になっていて、他の映画とは一線を画しています。ただ、その分愛国心の強い映画になっている面も否めなく、アメリカ軍バンザイ映画と取られてもしょうがない面もあります。
アメリカ軍バンザイ映画というのは、主役のシールズの面々がほとんど死なないというところと、死ぬキャラも自己犠牲を強く出して死んでいくところがそう感じる所以でもあります。また、ラストがその死んだキャラの葬儀シーンで、他の生き残った軍人が棺桶にバッジを貼り付けていくところなども愛国心強いなと感じるところではあります。
俳優たちは主役のシールズの他は知られていない俳優を多々活用し、本物志向を強める感触を出しています。アメリカに対するテロリストや麻薬王など、たしかに現在のアメリカを危機に陥れる役割を持っているのですが、その分敵としては小物感を感じる場面もなくはないです。もっともここで悪役を大物で描いてしまってはリアル志向が薄まるという面もありますので、それはそれでいいのかもしれません。テロリストが行おうとした人間爆弾のアイデアは、金属感知器に引っかからないというこれまたすごいアイデアで、感心してしまいました。
アクション映画でありますから、見所はシールズがどうアクションするかですが、それは十分に及第点を与えられると思います。前半の麻薬王との銃撃戦、中盤の戦闘シーン、クライマックスのテロリストとの戦い、すべてが迫力あるシーンの連続で、見応えがあります。逆にいうとそれ以外の人間ドラマはちょっと落第点かなと思わせるところもあります。元々ドラマとしては描いていないのだと思います。軍のPR映画みたいなものかなと思います。
映像は発色が良く、解像度の高いクリアな映像で、魅力的な絵作りをしています。夜の場面でもなかなか見やすく、映像だけでも楽しめる作品です。そして特筆すべきは音響。dts-HD MAのサラウンドはとんでもない迫力があり、戦闘シーンでは四方八方から音が飛び交うまさに音の洪水に巻き込まれる感じがして、サラウンドの優秀なソフトの一つとして挙げてもいいのではないかと思います。背景音としても優秀です。
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