ANIMATRIX
邦題 | アニマトリックス | |
レーベル | WARNER HOME VIDEO | |
制作年度 | 2003年 | |
上演時間 | 89分(本編のみ) | |
監督 | アンディ・ジョーンズ、前田真宏、渡辺信一郎 他 | |
出演 | – | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、日本語 | |
字幕 | 英語、フランス語 |
あらすじ
FINAL FLIGHT OF THE OSIRIS
センチネルの攻撃を受けた、オシリス号。追撃をかわす彼らの見たものは、ザイオン総攻撃の準備をするマシーンたちの姿だった。彼らはザイオンに警告を伝えようとするが…。
THE SECOND RENAISSANCE PART I & II
人類の生み出したマシーンたち。次第に自我に目覚めるマシーンたちを恐れ、人類は彼らを迫害するが、マシーンたちは逆襲に転じる。
KID’S STORY
夢の世界に現実を感じる一人の少年。彼はふとしたことがエージェントたちに狙われる羽目となる。
PROGRAM
マトリックスの世界でトレーニングプログラムをシミュレートする女。彼女の前に彼が訪れる。彼は「現実の世界からマトリックスの世界へ帰ろう」と彼女に誘いをかけるが…。
WORLD RECORD
世界記録の更新を狙う一人のアスリート。この世界更新は、マトリックスからの脱出を意味していた。
BEYOND
飼猫を探して廃墟の屋敷に入った少女と子供たち。この廃墟は何かがおかしかった…。
A DETECTIVE STORY
何者かの依頼により、トリニティの捜査を開始した探偵。彼も次第にマトリックスを感じ始める。
MATRICULATED
人類はセンチネルを捕獲、人類の味方として改造しようとする。
レビュー
1999年に大ヒットした「マトリックス(MATRIX)」の世界観を受け継いだ短編アニメ集がこの「アニマトリックス」です。1話が大体10分程度ですので、さほど深くは描かれていませんが、その分お気楽に観ることができます。
とはいっても、作品によっては「マトリックス」の続編、「マトリックス:リローデッド」、「マトリックス:レヴォリューションズ」と関連している作品もありますので、なかなか興味深い物があります。特に「ファイナル・フライト・オブ・ジ・オシリス」は、「マトリックス:レヴォリューションズ」の前哨戦といった印象を受けます。
マトリックスの世界が誕生するまでを描いた「セカンド・ルネッサンス・パート1&2」は面白いのですが、この手の作品としては有名な「ターミネーター」に比べると悲壮感が感じられず、残念なものがあります。何せ機械に人類が攻撃される、なんて話はそれこそ無数にあるわけですから、よっぽど製作者側の作家性がないと、ただの物真似になってしまいかねません。
個人的には「ビヨンド」がマトリックスの世界とつかず離れず、サスペンス的な要素が強く楽しめました。「ファイナル・フライト・オブ・ジ・オシリス」も、絵がCGでなければもっと入り込めたように思いますが、キャラクターまでギクシャク動くCGなのでちょっと、という点がありました。その分センチネルとのバトルシーンはCGならではの魅力を感じましたが。
この短編アニメ集、制作の大半が日本ということですが実に奇妙な雰囲気を感じます。一応全作品英語音声にて観賞しましたが、違和感を覚えます。リージョン1なのに日本語音声も収録されていますから切り替えて観賞することも出来ますが、それでも違和感は残ります。絵柄に結構癖のある作品が多く、それも奇妙な雰囲気を感じる一因かもしれません。ラストの「マトリキュレーティド」にいたっては制作が韓国ということもあって、絵の癖が強いです。
映像クオリティは最新アニメということもあってきれいですが、時々ざらついたシーンを目にすることもあります。MPEG2の圧縮がうまくいっていないところもあるのでしょうか。音響は、割とナチュラルなサラウンドをしていて、よく日本アニメに特有の強調したような雰囲気は感じられません。サウンドのミックスは、どうもハリウッドで行っているようですから、その辺の事情もあるのかもしれません。
なお、この作品のうち、「ファイナル・フライト・オブ・ジ・オシリス」は、劇場公開をされております。また、「セカンド・ルネッサンス・パート1&2」、「プログラム」、「ディテクティブ・ストーリー」は、WebサイトにてQuickTimeフォーマット(.movファイル)でのダウンロード観賞も可能でした。
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