APOLLO 13 THE IMAX EXPERIENCE
邦題 | アポロ13 THE IMAX EXPERIENCE | |
レーベル | UNIVERSAL STUDIOS HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2002年 | |
上演時間 | 116分 | |
監督 | ロン・ハワード | |
出演 | トム・ハンクス、ケヴィン・ベーコン、ビル・パクストン | |
画面 | 1.66:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、DTS 5.1ch 英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
月面着陸を目的にしたアポロ 13 号は 1970 年 4 月11日 13 時 13 分に離陸する。しかし、2 日後の 13 日に酸素ボンベの爆発によりパワーを失い、月面着陸どころか、地球帰還すら危うくなるというアクシデントに見舞われる。エネルギーを温存するためにほとんどのパワーをカットし、低温と酸素不足に悩まされながらアポロ 13 号のクルーたちはヒューストンのクルーたちと共同で力をあわせ、地球帰還のための方策を探っていく。
レビュー
実際にあったアポロ 13 号のトラブルを描いた実話を元にした映画です。原作者は船長であるジム・ラヴェルです。
物語はアポロ 11 号が月面着陸するところから始まります。アポロ 8 号に乗って月面を周回していたジム・ラヴェル船長にとってアポロ 11 号のアームストロング船長の月面着陸は、先を越されたという気持ちで一杯のはずです。物語冒頭でパーティーをしながら月面着陸するシーンを見ていたラヴェル船長がパーティーの後、外に出て親指で月を画したり見せたりするシーンで、自分が月面着陸するんだ、という意気込みを伝えています。
その後、ラヴェル船長は当初の予定であったアポロ 14 号の乗船をスキップして 13 号に乗船することになるのですが、この時点からトラブルが彼について回ります。最初に搭乗予定だったケンがはしかに掛かったという疑いをかけられ、サブの乗組員だったジャックに代わってしまいます。また、離陸後しばらくして、ロケットのセンターエンジンが不調になります。この不調に対しては、センターエンジンをカットオフすることで対処します。しかしながら、酸素ボンベの爆発になるにつれて、トラブルも最高潮に達していきます。13 という忌み嫌われた数字そのままのように、次々と不運に見舞われるわけです。
ただ、不運だったはずのケンの下船が、アポロ 13 号のトラブルに対して、地上からのシミュレートする際には大いに役に立つことになり、不運が一転して幸運になった例ともいえるでしょう。
酸素ボンベ爆発以降、ヒューストンの司令官と、アポロ 13 号のやり取りは、まさに危機管理についてのやり取りであり、お互いが総力を絞った上での地球帰還作戦だったといえるでしょう。ただ、そのためにはほとんどのパワーをカットし、コンピューターをもシャットダウンさせ、ヒーターのない中、寒さに震えながら地球へ帰還しようとするジム・ラヴェル船長とそのクルーたちには頭の下がる思いです。後半でラヴェル船長が再び親指を使いますが、その親指で隠していたのは月ではなく、地球です。冒頭で月への思いを親指に託した船長は、後半へは地球へとその思いを変えていくことになります。
この作品は、世界最大級のラージスクリーン・フォーマットである IMAX システムにて上映されたヴァージョンで、オリジナルのヴァージョンに比べ約 25 分短くなっています。また、画面サイズもオリジナルがシネマスコープサイズなのに比べて、ヨーロピアン・ビスタサイズに変更されています。IMAX システムの素材からテレシネしたせいか、色の乗り方が豊潤で、その美しさにうっとりしてきます。音響は、DTS 5.1ch の迫力がすばらしいです。宇宙空間ですから本当は音がしないはずですが、ドラマ性を高める為、宇宙船の移動のシーンなどで音をつけています。実に緻密なサウンドデザインを行っています。
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