BAD BOYS
邦題 | バッドボーイズ | |
レーベル | COLUMBIA TRISTAR HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 1995年 | |
上演時間 | 119分 | |
監督 | マイケル・ベイ | |
出演 | マーティン・ローレンス、ウィル・スミス、ティア・レオーニ | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 2.0ch 英語、スペイン語 |
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字幕 | 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、中国語、韓国語 タイ語 |
あらすじ
マイアミ警察の金庫に厳重に保管されている犯罪者から押収した麻薬が何者かによって盗み出された。事件の内容から警察内部に内通者がいるとしか考えられない。事件発生から 72 時間を経過すると FBI や DEA (連邦麻薬取締局) が介入してきてしまう為、それまでに事件の解決を図ろうとするマイクと、マーカスの両刑事だったが、手がかりを次々に失ってしまう。そんな矢先、唯一の目撃者ジュリーが現れた。しかし彼女はマイクしか信用しない。手違いによりマーカスがマイクの振りをして彼女の保護を図るが、犯人たちは彼女を始末すべく動き出していた。
レビュー
「アルマゲドン」や「パール・ハーバー」等の大作を手がけるマイケル・ベイ監督のデビュー作がこの「バッドボーイズ」です。あらすじだけざっと書いてみますとハードなアクション作品をイメージしますが、思いっきりコメディ映画だと思います。雰囲気としては黒人版「あぶない刑事」といったところでしょうか。
キャラクターの設定はなかなか面白いと思います。マーティン・ローレンス演じるマーカス刑事は家庭持ちで、奥さんに夫婦生活のことでいやみを言われる設定になっていて、こちらはギャグ担当と言ったところでしょうか。(実際マーティン・ローレンス自身はコメディアンですし) それに対しウィル・スミス演じるマイク刑事は金持ちの独身貴族といった設定で、そのスマートさを見せ付けてくれます。この二人の凸凹コンビの掛け合い漫才がひとつの肝になっているような気がします。
更にティア・レオーニ演じる犯人の目撃者であるジュリーも途中からこの二人に絡み始め、 3 人によるボケと突っ込み漫才を見せてくれます。
しかし、その掛け合い漫才が少々シーンとして多すぎで、もともとの主題である犯人逮捕という面に対してちょっと印象が弱いかな、という気も拭いきれません。要は、お笑いとアクションシーンのバランスがうまく取れていればいいのですが、そのバランスが何か狂っている、というのがこの作品に対する実感です。
もう一つ問題なのがアクションシーンです。シーンが派手なのはいいのですが、登場人物の位置関係がとても把握しづらいので、何がどうなっているのかよく分からないうちに犯人がやられたり、車が爆発したり、といったことがとても多いのです。これには少々閉口します。まるでミュージッククリップの編集の要領でシーン編集をされているような気がします。
これは、監督であるマイケル・ベイがミュージッククリップ出身の監督であることと無関係ではないと思います。彼はその後、「ザ・ロック」でもアクションシーンで何が起こっているのかよく分からないとプロデューサーや映画批評家から批判されていましたので、彼の癖みたいなものなのかもしれません。「アルマゲドン」に至ってはその分かりづらさが全開になっていたように思います。
とはいえ唯一救われているのがこの作品の画面サイズがビスタサイズだということと上映時間の短さで彼のその他の作品に比べればまだバランスがいい方ではないかなと思います。
画質については、映画自体が 10 年前の作品ということを考えてもなかなかはっきりくっきりの画質をしているな、というのが印象です。色使いも鮮やかですし、コントラストもしっかりしているようです。どちらかといえばフィルム調というよりビデオ調の画質ではないかなと思います。サウンドはアクションシーンではかなりサラウンドが唸りますが、台詞の音圧レベルとアクションシーンの爆発音との落差が激しいので、ちょっと近所迷惑になりかねないかなという気もします。ちなみになぜかデフォルトの設定では DOLBY DIGITAL 2.0ch になっていますので、最初のメニュー画面でちゃんと DOLBY DIGITAL 5.1ch に設定しないと迫力ないサウンドで作品を楽しむ羽目になってしまいます。
更にこの作品、不思議と字幕の収録言語が多いのです。何でこんなに入っているの ? (特にタイ語とか)と思います。アメリカ国内でそこまで字幕に需要があるとは思えませんし、どういう意図なのか理解に苦しむところです。どうせなら日本語字幕も入れてくれればいいのに、と思ってしまいます。
もう一つ文句を言うならば、メニュー画面、ものすごく分かりづらいです。”PLAY MOVIE” などのメニューガイダンスにアイコンを使っていて、そのアイコンが分かりづらい絵なので自分がどの位置にいるのか混乱します。この辺はもう少し何とかならなかったかな、と思います。
余談ですけど、この作品では役者のクレジットの順番がマーティン・ローレンスが最初で、ウィル・スミスがその次になっていますが、まさかその後ウィル・スミスが客を呼べる大スターになるとは思ってなかったんでしょうね。時代を感じさせます。逆に言うと当時はマーティン・ローレンスが人気あったということなのでしょう。
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