BEAUTY AND THE BEAST(2017)(Blu-ray 3D UK)/美女と野獣/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

BEAUTY AND THE BEAST(2017)(Blu-ray 3D UK)

BEAUTY AND THE BEAST(2017) Blu-rayジャケット 邦題 美女と野獣
レーベル WALT DISNEY STUDIOS HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2017年
上演時間 129分
監督 ビル・コンドン
出演 エマ・ワトソン、ダン・スティーヴンス、ルーク・エヴァンス
画面 2.40:1/アナモルフィック
音声 dts-HD MA 7.1ch 英語
dts-HD HR 5.1ch フランス語
DOLBY DIGITAL 5.1ch フラマン語、ヒンディー語
字幕 英語、ドイツ語、フランス語

あらすじ

 フランスのある地方に住む王子は傲慢だった。その傲慢さゆえに魔法使いを邪険にして、魔法使いから召使い共々姿を変えられてしまう。野獣と変身させられた王子は、自身の城に閉じ困ったままになった。それからしばらくして、村に住むベルという若い女性は、父が買い物に出かけ、野獣の住む城に閉じ込められていることを知り、父を救出をしに城に赴く。父の代わりに城に閉じ込められてしまったベルだったが、時計やランタン等に変身させられた召使いたちと交流をし始め、彼らの純粋さに心惹かれ始める。そして、野獣と出会い、次第に彼の心の純真さに触れ、彼のことを気にかけるようになる。ただ、野獣には時間がなかった。魔法のバラの花の花びらが全て落ちると、元に戻れなかったのである。その頃、城から村に帰還したベルの父親は、城や野獣のことを村の人に話すが、ガストンという男にいいように使われてしまう。ガストンは、ベルを自分の妻にしようと企んでいたのである。ガストンは村の人間を焚きつけ、野獣を抹殺しようと動き出した。

レビュー

 1991年に公開され、大ヒットを記録したアニメーション映画の「美女と野獣」を、実写映画化したミュージカル・ラブロマンス映画が、この「美女と野獣」です。こちらも世界的に大ヒットを記録し、日本でも大きな話題となった作品であります。

 物語は、魔法にかけられ、醜い野獣の姿になった王子と、村に住む聡明な若い女性ベルとの心の交流を中心に、ベルに執着するガストンや、ベルのことを気にかける父親モーリスの行動をダイナミックに描いています。映画自体が魔法の世界のせいで、かなりCG等バリバリに使っていて、非現実的映像になっていますが、数々のミュージカルとともに、壮大に感じで映画を描いています。

 ただ、この手の映画の結末は、たいていハッピーエンドに終わるのが常ですので、見ていて驚きという感じは見受けられませんでした。どういうふうにハッピーエンドに持っていくかに興味の中心はあると思います。クライマックスがガストンを中心とした村の人の野獣退治に発展していくのは、こちらの予想外の展開で、そこは面白かったと思いますが、野獣とベルとの心の交流は、ちょっと描き方が薄いかな、という気もします。

 その分、時計やランタン等に変身させられた召使いとベルの交流は結構面白いと思います。野獣とベルの交流より、物語の中心がこれらの道具とのベルの交流の方に比重が偏っている感じで、物語のバランスが崩れている感じがしないでもありません。

 野獣の苦悩みたいなものの描き方も若干弱いですが、ベルの野獣に対する心の変位も描き方が弱いので、物語の中盤はだれます。ただ、映像美とサラウンドの描き方が素晴らしいので、物語を飽きずに見ることはできます。悪役、ガストンがあまり悪役っぽくなく描かれているので、クライマックスの野獣との戦いは、意外感を感じます。悪役なので、それなりの最後を迎えますが、あまり爽快感は感じないと思います。

 ベルの父を想う気持ちが、ベルの行動によく表れていると思いますが、野獣との心の交流に比べ、父とベルの心の交流の方が、描き方が強いような雰囲気を受けます。ベルにとっては大切な父であると同時に、母を失っているベルにとっては、母親的立ち位置にあるのかもしれません。

 映像がCGを多用しているせいもありますが、非現実的映像で、実写映画ならではのリアリティが感じられないのも、この映画の欠点になっています。もちろん、元がアニメなので非現実的なのはしょうがないとも言えますが、リアリティが感じられないので、映像に対する没頭感が弱いと感じます。

 映像は3Dで見ましたが、画面が暗いのが弱点です。また、一部シーンでは画が荒く感じるシーンもありました。ただ、色乗りや解像度は悪くないと思います。3Dの効果はかなり強く、映像の奥行き感や立体感は強く出ていると思います。音響は7.1chサラウンドですが、3Dの映像と同期したアグレッシブなサラウンドで、効果が強く出ています。ドラマなのでもっとおとなしいサラウンドかと思いましたが、実際にはサラウンドチャンネルに音をかなり振っていて、音に包み込まれる感覚が強いです。

 今回鑑賞したのは、イギリス版の3D Blu-rayディスクです。アメリカ版では3D仕様のディスクが発売されていませんので、イギリス版を購入の上、鑑賞しました。リージョンコードの仕様は、リージョンフリーなので、日本のプレイヤーでも再生可能です。もちろん、日本語字幕、吹き替え音声は入っていないので、英語での鑑賞にはなります。

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