Charlie AND THE CHOCOLATE FACTORY
邦題 | チャーリーとチョコレート工場 | |
レーベル | WARNER HOME VIDEO | |
制作年度 | 2005年 | |
上演時間 | 115分 | |
監督 | ティム・バートン | |
出演 | ジョニー・デップ、フレディ・ハイモア、デヴィッド・ケリー | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch-EX 英語、フランス語、スペイン語 | |
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
ウィリー・ウォンカの経営するチョコレート工場から、5 名の子供を工場に招待するという案内が発表される。工場に案内されるには、チョコレートの中に入っているゴールデンチケットを入手することが必要となっていた。一家で貧乏な暮らしをしていたチャーリーは、偶然手にしたチョコレートでそのゴールデンチケットを入手し、工場に案内されることとなる。ウィリー・ウォンカは謎の人物で、工場の中は、まるでファンタジーの世界のようなところだったが、一緒に招待された子供達は、次々と脱落をしていく。チャーリーは果たして、最後まで行き着くことが出来るのか。
レビュー
児童文学作家ドアルド・ダールの原作を映画化したこの作品が「チャーリーとチョコレート工場」です。ティム・バートン監督と、ジョニー・デップのコンビ作となります。
元々は児童文学を映画化しただけあって、実にファンタジーな世界がウィリー・ウォンカの工場内で描かれています。それに比例して、主人公チャーリーの実家は貧乏な暮らしを描いていて非常に対比的であります。そんな中でチャーリーだけは、他の子供たちと違い、非常に素直な少年として描かれています。
ウィリー・ウォンカのチョコレートにゴールデンチケットが入っていると分かったとき、他の子供達は、親の助けを借りてチケットを入手いたしますが、チャーリーだけは、親の買ってくれたチョコレートにも入っておらず、道で拾ったお金で買ったチョコレートでようやく当たりを手に入れるという具合です。そのあたりの描写で、チャーリーと他の子供達の違いを十分に描いています。
他の子供たちといえば、どの子もわがままな子供として描かれているのも特徴的でしょう。食べすぎで太った子供や、父親に何でもねだる子供、ガムをいつも噛んでいる子供など、実にいやな子供として描かれています。そうした子供達がゴールデンチケットを入手してウィリー・ウォンカの工場に招待されるわけです。
工場内の展開になってくると、次第に親子の関係について描かれるようになってきます。チャーリー以外の子供達は、自分のわがままで、工場見学から脱落をしていき、親がその後始末をするという具合に展開をしていきます。チャーリーだけは、付いてきたのが、かつてウィリー・ウォンカの工場で働いていた祖父だったこともあり、脱落もせずに、ウィリー・ウォンカに付いて行きます。
工場内は、派手な色使いをしていて、ファンタジーの世界を彩っていますが、その中には毒が色々あり、子供達はその毒にはまっていきます。太った子供は、すべて食べられる草原で、チョコレートのプールに落ちてしまいますし、ガムを噛んでいる子供は色々な味のするガムを噛んでブルーベリーのように膨らんでしまいます。最後にビッグサプライズのプレゼントを受け取るのがチャーリーというのは、彼が素直でいたからだと思います。
その間にもウィリー・ウォンカの子供時代も描かれていきます。こちらも親子の関係があまりよくなく、それがトラウマになっているものと思われます。だから子供達が罠に落ちていくのも平然としているのだと思います。
ラストで、チャーリーは、工場の支配人になることになりますが、家族を捨てなければならないといわれ、これを拒否します。貧乏であっても、家族のほうが大事だというメッセージをここに載せているのだと思います。その後、ウィリー・ウォンカもこの家族に加わって食事をするシーンがありますが、ウィリー・ウォンカも家族との折り合いを付けたのだと言えるでしょう。
また、外の世界は一面雪の世界なのは、工場内とのコントラストの対比を出すためだと思われます。それと、チャーリーの住む世界の彼の心情を描いたものだとも言えるでしょう。
映像は、フィルムライクではありますが、工場内の多彩な色彩が大変美しい映像ではあります。色に輝きを持たせています。その反面、外の雪の世界は、一面青みがかかっていて、クールな印象を与えています。音響は 2ch ステレオで鑑賞しましたが、物語途中で挿入されるミュージカルシーンなどでステレオ感が出ていたと思います。
蛇足ですが、テレビジョンルームでチョコレートが転送される映像は、どう見ても「2001年宇宙の旅」の最初のシーンだと思うのですが、なぜ?という気がします。モノリスがチョコレートになるシーンなどは、思わずニヤッとさせられてしまいます。
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