COBRA(Blu-ray)
邦題 | コブラ | |
レーベル | WARNER HOME VIDEO | |
制作年度 | 1986年 | |
上演時間 | 87分 | |
監督 | ジョージ・P.コスマトス | |
出演 | シルヴェスター・スタローン、ブリジット・ニールセン、レニ・サントーニ | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD Master Audio 5.1ch 英語 | |
字幕 | 日本語、英語 |
あらすじ
ロサンゼルスは、カルト集団による連続殺人に震えていた。警察もその集団を追いかけているが、情報がつかめない。そんな中、殺人現場を見てしまったモデルのヌードセンは、そのカルト集団に命を狙われる。暴力的な方法で犯罪を解決するために警察内でも浮いていたコブラは、ヌードセンの護衛と、カルト殺人集団の手がかりを探す。相棒のゴンザレスと共に彼女を保護するコブラだったが、カルト殺人集団は、コブラ自身にも魔の手を伸ばしていた。
レビュー
80年代といえば、シルヴェスター・スタローンの輝いていた時期で、2大スター映画「ロッキー」シリーズと、「ランボー」シリーズがありました。その中でまた新境地に挑んだ映画がこの「コブラ」です。原作はポーラ・ゴスリングの「逃げるアヒル」で、スタローン自身が脚本を担当しています。
とはいうものの、原作をそのまま映画化したものではなく、かなりアクション中心で細部の表現を省いた作品になっているのがこの映画です。小説ではもっと人間ドラマが強い作品になっていて、その辺の描写が多かったと思うのですが、スタローンの手にかかった本作は、とにかくカルト集団対コブラの戦いという単純な構図に転換されてしまっています。
本来ならカルト殺人集団の意義というものがもっと描かれていれば、話がサスペンス色の強い作品になったと思うのですが、その辺が描かれていないために、この集団は何を求めているのかがさっぱり分からないという状態に陥っています。一応「新世界」の構築を目指すとは説明されていますが、それがなんで連続殺人に結びつくのか分からないという落とし穴にはまっています。
一方、スタローン演じるコブラは、この手の刑事ものにお約束の上司に嫌われる暴力的解決を厭わない刑事として冒頭で描かれています。犯人を射殺してしまうところについては、「被害者の家族のことも考えろ」とメディアに言い放つぐらいのタカ派刑事として描かれています。
コブラの上司を演じるのはアンドリュー・ロビンソンで後に「スター・トレック ディープ・スペース・ナイン」で脇役のガラックを演じ強い印象を与えますが、今作でも嫌味な上司として、コブラを毛嫌いする役を楽しそうに演じています。この二人の確執がもう少し深く描かれても良かったのではと思いますが、その辺もあっさりしているでちょっと勿体無いと思います。
とにかく上映時間がたったの87分と、テレビの2時間枠の映画放映でノーカットで放送できるくらいの短さですので、余計な説明や設定は極力カットされ、アクションシーンの連続で話を強引に進めていくという展開になっています。B級映画っぽい感じもしますが、頭を空っぽにして見るには悪くない出来だと思います。
映像は、Blu-rayとしてはあまりいい感じではありません。マスターに問題があるように思いますが、解像度があまり高くないのと、フィルムグレインが目立ちノイジーに感じられるシーンが散見されます。また色乗りも鮮やかであるシーンと、そうでないシーンが混在していて、全体的にはいい印象を与えません。音響はdts-HD MAですが、オリジナルがDOLBY STEREO互換のサウンド方式となっているので、あまりワイドレンジという訳でもないです。特にサラウンドチャンネルはナローに聞こえます。また、全般的に音が硬い印象を受けます。マスターの状態がそう感じさせるのかもしれません。
気になった点としては、冒頭とエンドクレジットに登場するワーナーのロゴが、劇場公開時のロゴではなく、現在のロゴに差し替えられているのが気になります。また、輸入盤ディスクではありますが、日米共通版ディスクであるために、日本のBlu-rayプレイヤーで再生すると、自動的に英語音声、日本語字幕が初期設定として再生されます。
コメント