DRAG ME TO HELL
邦題 | スペル | |
レーベル | UNIVERSAL STUDIOS HOME VIDEO | |
制作年度 | 2009年 | |
上演時間 | 99分 | |
監督 | サム・ライミ | |
出演 | アリソン・ローマン、ジャスティン・ロング、ローナ・レイヴァー | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、スペイン語、フランス語 DOLBY DIGITAL 2.0ch 英語 |
|
字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
銀行のローン担当のクリスティーンは、上のポストを狙っていた。ある日、その彼女のもとに老婆がやってくる。彼女はローンを組みたい、組まないと家を取られてしまうとクリスティーンに頼みに来たが、老婆は既に2回のローンを組んでいてこれ以上の融資は不可能だった。クリスティーンは老婆の依頼を断るが、老婆はそれに腹を立て、彼女に悪霊の呪いをかけてしまう。呪いをかけられたクリスティーンは、呪いを解こうと悪魔祓いの元を訪れるが、そこで分かったのは3日以内に呪いを解かないと、悪霊に魂を持っていかれるということだった。そして彼女の周囲で異変が起こり始める。
レビュー
「スパイダーマン」の監督で一気にメジャー監督となってしまったサム・ライミが本来の持分であるホラーの世界に挑戦したのがこの「スペル」です。劇場公開時にはスマッシュヒットを放ち、一定の評価を受けています。
ホラー映画というと、大抵はティーン向けの話となることが多く、また主人公もティーンであることが多いかと思いますが、この「スペル」という作品では、若いが社会人の女性をヒロインに置いているのが特徴かと思います。そのせいで観客の層が少し高めになっているように思います。
ホラーではありますが、観ているとちょっとギャグで撮っているのでは?と思わせるところがいくつもあります。というのも元々恐怖と笑いが紙一重で、それがこの作品ではギャグに転じているような雰囲気が感じられるからです。特に後半の主人公クリスティーンの逆襲は、観ていてなんか笑いそうになりました。
ホラーですから、所々に怖がらせるシーンがあるのですが、怖いというより思わず笑ってしまうような感触を持ちました。後は不気味に感じるシーンは多数あります。特にハエがクリスの中に入っていくシーンとかは気持ち悪いという感想を持っています。
物語としては一貫してヒロインのクリスをカメラが追っかけていて、その他のキャラが死ぬようなこともないのですが、恋人のクレイとの関係は、物語を引き立てるのに役に立っているかと思います。彼がラストでクリスに手渡すある物が、物語のキーになっていて、「そういう終わり方するか」と感心していました。その手前が笑わせるクリスの逆襲ですので、余計にインパクトがあります。
気味悪いのが老婆で、最初から不気味な感触を漂わせていますが、クリスに呪いをかけたあとも、その魂がいつまでもクリスにまとわりついているようで、気味が悪いと言ったらないです。老婆が何回かクリスの髪を掴んで引き抜くのが、ギャグのようで面白いと思いました。
後印象に残っているのが、映画本編とは関係ないのですが、映画会社であるユニヴァーサルのロゴが80年代のロゴになっていて「おっ」となったのと、エンドクレジット後に「ユニヴァーサル・スタジオに遊びに来てね」というロゴが入るのが妙に印象あります。これはサム・ライミがユニヴァーサルにある種の敬意を払っているのが分かるかと思います。
映像はまずまずといった感じです。色乗りも十分でフィルム調の感じをよく出しています。DVDではありますが解像度的にも不満のないレベルで、観ていて映像に引き込まれます。CGと実写の区別が用意についてしまうところはちょっと弱点かなと思います。音響はホラー映画らしく、音で怖がらせようという意図が感じられます。重低音も結構響き、サラウンドで恐怖感を煽るような作りをしています。
コメント