ERASERHEAD(Blu-ray)
邦題 | イレイザーヘッド | |
レーベル | THE CRITERION COLLECTION | |
制作年度 | 1977年 | |
上演時間 | 89分 | |
監督 | デヴィッド・リンチ | |
出演 | ジョン・ナンス、シャーロット・スチュワート、アレン・ジョセフ | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | PCM 2.0ch 英語 | |
字幕 | 英語 |
あらすじ
ヘンリーは、恋人メアリーから自宅に招待される。そこでヘンリーは、メアリーの母から、メアリーと関係を持ったのか詰問される。そしてメアリーは赤ん坊の世話をしているが、その赤ん坊は奇形の生命体だった。その赤ん坊の泣き声に耐えきれなくなったメアリーは実家に帰ってしまい、ヘンリーは赤ん坊の世話をせざるを得なくなる。そしてヘンリーの悪夢が始まった。
レビュー
映画監督として、カルト的人気を誇るデヴィッド・リンチの長編デビュー作が、この「イレイザーヘッド」です。内容がかなり難解で、ストーリーがあるようでない、ないようであるという不思議な映画になっています。
ストーリーとしては、主人公ヘンリーとその恋人、メアリーが子供を授かるが、その子供が奇形児だったため、両方とも愛情を持てないで、厄介者扱いをしているというものです。しかし、それもイメージの積み重ねで描いているために、理解にちょっと苦しむ内容になっています。
ヘンリーを中心に映像を描いていますが、奇形の生命体がヘンリーの子供を中心に、いろいろ現れるので、なんとも言えない展開になっています。彼自身がどうしたいのかが、よくわからない状況に陥っています。
映画が分かりづらいのは、セリフがあまりないのと、音響効果がヒーターのヒス音とか、工場の音とか、電車の汽笛などが中心になっていて、とにかく不協和音を奏でているというのも、その一環でもあるかと思います。
ただ、映画として面白くないかと言われると、それなりに面白い、とは言えます。映像と音響という映画を成立させるための要素がこの映画ではストーリーより前面に出ていて、それに身を委ねて映画を楽しむという点では、よく出来ているかと思います。
ヘンリーの子供である奇形児をはじめ、特殊効果も映像がモノクロであるのも関係してか、よく出来ているかと思います。奇形児がニワトリを彷彿させる生命体なのも、奇妙な設定だと思います。また、血が映像に重要なイメージを与えているかと思います。ヘンリーが食べようとするニワトリから血が出てきたり、奇形児からも血が吹き出したり、このインパクトはかなりあるかと思います。
映像は前述の通り、モノクロの映像です。THE CRITERION COLLECTIONのシリーズの一つで、監督監修版であるので、良好な映像を提供しています。ただ、映像の解像度が上がっているため、フィルムの粒子は見えやすくなっています。それを高画質ととるか、ノイズととるかで画質の違いは現れてくると思います。音響は、初公開時のモノラル音声ではなく、再上映時のステレオ音源で収録されています。一応DOLBY STEREOで収録されているようで、環境音などはフルチャンネルで発揮されているかのような感覚を覚えます。ただ、意図した移動感等はありませんので、その辺は割り切る必要はあります。
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