FOLLOWING(Blu-ray)
邦題 | フォロウィング | |
レーベル | THE CRITERION COLLECTION | |
制作年度 | 1998年 | |
上演時間 | 70分 | |
監督 | クリストファー・ノーラン | |
出演 | ジェレミー・セオボルド、アレックス・ハウ、ルーシー・ラッセル | |
画面 | 1.33:1/スタンダード | |
音声 | PCM 1.0ch 英語 / dts-HD MA 5.1ch 英語 | |
字幕 | 英語 |
あらすじ
仕事についていない若い男、ビルは作家志望でその作品の着想を得るべく、ロンドンの街中で、目ぼしい人の後をつけて、観察することにしていた。そんなある日、ビルが後をつけた男、コブは泥棒で、コブからビルに接触をしてくる。そしてコブは、ビルと一緒に他人の住居に侵入し、泥棒をする手口を教える。そんなある日、コブとビルが侵入した若い女性の部屋で、ビルはその女性に興味を引き始める。そして、その女性の役に立ちたいと思うようになる。しかし、それは悪夢の始まりだった。
レビュー
「ダークナイト」3部作や、「インセプション」、「インターステラー」など、今やハリウッドのヒットメーカーの名をほしいままにしているクリストファー・ノーランのデビュー作が、この「フォロウィング」です。デビュー作にして、すでにノーラン監督の特徴である複雑なストーリー展開が炸裂しています。
物語自体が実は時系列に沿って展開しているのではなく、バラバラになって話が進み、最後になってその話をまとめるという構図になっています。そのために途中まで話が混乱させられますが、最後にうまくまとまった、という爽快感にとらわれることになります。時系列がバラバラになっている作品といえば「メメント」が有名ですが、それに通じるところもある作品ではあると思います。
話が分かりづらい感もありますが、それは作家志望の男、ビルの出で立ちが、シーンによって大きく変わり、それも時系列のバラバラ感によってなされているので、そうなりがちであると言えます。
そんなビルですが、最初の目的は単にたまたま目をつけた人物を尾行することで、人物観察を行う、というつもりだったのですが、ある日尾行した男、コブが実は泥棒だったために、その後の運命が大きく変わってしまうことになります。さらには泥棒に入ったアパートの住人である女性と知り合いになり、その女性のために彼女が抱える問題を解決しようと、一人で泥棒に入ることによって、人生が大きく狂わされることになります。
ビルに泥棒の手口を教えるコブという男も、色々謎を抱えた男であります。彼の泥棒の手口は結構スマートなのですが、実はヘマをした時もあって、それがラストのある事件の真相に大きく関わってくることになります。それでもコブという男は結構謎の男で、ビルの運命を狂わさせた男として、インパクトを与えています。
ビルと親密になる、泥棒に入られた若い女性も、彼女自身の抱える秘密によって、ビルの運命を変えていきます。その辺の経緯が時系列に沿っていないので、なかなか複雑な要素になっています。
映像は16mmの1.33:1のスタンダードサイズのフィルムを、ノーラン監督自らが監修して、テレシネしているもので、モノクロの映像を提供しています。16mmということで、かなり画像の粒子が荒く、その辺がフィルムを見ているという意識にさせてくれますが、映画の雰囲気には合っていると思います。音響は多分オリジナルはモノラル音声なのでしょうが、今回はリレコーディングされたdts-HD MA 5.1chのサウンドで視聴しました。音響効果は効果音等はほぼモノラルで、音楽が5.1chサラウンドという構成になっていますが、その音の広がり感はなかなかなものがあります。
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