GAME of DEATH
邦題 | 死亡遊戯 | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 1978年 | |
上演時間 | 100分 | |
監督 | ロバート・クロウズ | |
出演 | ブルース・リー、ギグ・ヤング、ディーン・ジャガー | |
画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | DTS 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 2.0ch 英語 |
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字幕 | 英語 |
あらすじ
有名なカンフースターであるビリー・ローは、シンジケートの誘いを断ったばかりに命を狙われることとなる。シンジケートは、ビリーの恋人、アンにも悪の手を伸ばしていた。ビリーは、九死に一生を得、シンジケートに復讐を図るべく、行動を開始する。彼の目標は、シンジケートのボス、ドクター・ランドだった。
レビュー
ブルース・リーが国際的スターとなってからの第一作目がこの「死亡遊戯」であります。「燃えよドラゴン」の大ヒット後、作られた作品ということで、期待の大きかった作品でもあります。
「死亡遊戯」の最大の特徴は何かというと、主役であるブルース・リーが既にこの世にいないという段階で製作された作品であるということです。「燃えよドラゴン」の公開前にこの世を去っていた、ブルース・リーは、その新作が期待されながらも、既に新作を作れる状況になかったといえます。
製作者側もその辺のことを考慮したのでしょうが、ブルース・リーの登場シーンのほとんどは、代役を立てて撮影をするという方法を使って撮影されました。代役ということでそっくりさんを使って撮影されたわけですが、顔をあまりはっきり写さないように、サングラスをかけさせたり、後頭部からの撮影を極力使ったりと、撮影に工夫の後が見えます。
また、肝心のアクションシーンも比較的ブルース・リーの癖を真似た演技をしていて、本物が出てこなければ、それはそれで納得してしまう出来にはなっています。とはいうものの、少しオーバーアクション気味ではあり、怪鳥音の吹き替えと乗じて、「まねをしているな」と思わざるを得ない部分はあります。
この作品の一番の肝は何処かというと、やはり本人が生前に残していた「死亡的遊戯」のフッテージを使った、クライマックスのアクションシーンなのではないかと思います。ここで本人が出てくると、画面がピリッと引き締まってくるような感じがします。ダニー・イノサントとのヌンチャクによるカンフーシーンは、圧巻の一言に尽きるかと思います。
その他にも、塔での死闘シーンは、見ていて一種の緊迫感を持っており、ブルース・リーという稀代のアクションスターの持つ輝きのようなものを感じさせてくれます。ジャバールとの戦いは迫力があり、ブルース・リーが苦闘を強いられるものがあります。
その辺の戦いを見てしまうと、その他のカンフーシーンが霞んでしまうところがあり、この作品の出来にも関係してくると思います。本人の死亡原因の噂となっていた(実際は病死)マフィアの暗殺をそのままシナリオに採用してしまうところや、ビリーの葬儀のシーンはブルース・リーの実際の葬儀のシーンだったなど、現実と虚構が交差しているのがこの作品の特徴にもなっています。
物語冒頭で、「ドラゴンへの道」でのチャック・ノリス戦や、ラストの「ドラゴン怒りの鉄拳」のフッテージを使っているところなども、ブルース・リーに対する敬意を払ったものになっているのかな、と思わせるところであり、総じて、ブルース・リーという俳優の凄さを感じさせるものになっています。
画質は、1978 年の映画としては、大変きれいな映像を提供しています。フィルム調ですが、制作年度を考えると、すばらしいクォリティではないかと思います。音響は、DTS 5.1ch を 2ch ステレオで鑑賞しましたが、あまり音響の広がりは感じられず、モノラル音声のような感じがします。しかし、ファイティングシーンなどでは、音が立体音響を形成しているようにも感じられます。
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