JOHN WICK:CHAPTER 3-PARABELLUM(Blu-ray)
邦題 | ジョン・ウィック:パラベラム | |
レーベル | LIONS GATE HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2019年 | |
上演時間 | 130分 | |
監督 | チャド・スタエルスキ | |
出演 | キアヌ・リーヴス、ハル・ベリー、ローレンス・フィッシュバーン | |
画面 | 2.39:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch スペイン語、フランス語 | |
字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
ジョン・ウィックは、彼を抹殺しようとしたマフィアを撃退するために、ホテル内で格闘を行なってしまい、マフィアの裏の掟を破ったということで、世界中のマフィアから彼の命と賞金を狙って攻撃を受けることになる。ジョンは、暗殺者の攻撃を避けるためにロシア人マフィアと接触し、カサブランカに移動する。カサブランカでソフィアという女性と接触したジョンだったが、彼を狙う暗殺者はカサブランカにもいて、彼は命を狙われ続ける。そして、日本語をマスターする寿司職人は、ジョンの命を狙うべく、手下と共に行動を開始する。ジョンは、マフィアの攻撃を避けるため、マフィアのトップと接触して、賞金首から外れることを依頼する。
レビュー
シリーズを重ねるごとに高い評価と高い興行収入を得ていく「ジョン・ウィック」シリーズの第三弾が、この「ジョン・ウィック:パラベラム」です。今作も映画評論家から高い支持を得て、興行収入はシリーズ最高の金額を挙げています。主人公ジョン・ウィックをキアヌ・リーヴスが三度演じていて、伝説の殺し屋を見事に演じています。
今作は、前作の直接の続編になります。前作でイタリア人マフィアの襲撃に対応するためにホテル内でマフィアを殺してしまったジョンが、「ホテル内で殺戮を行わない」というマフィアの掟を破ったことにより、マフィアのトップから1400万ドルの賞金首を掛けられ、世界中の暗殺者から命を狙われる、というのがストーリーの基本設定です。前2作がジョンの大切にしていた品物を破壊されたことによるジョンの復讐だったのに対し、今作はジョンが命を守るために、必死の逃避行を繰り広げていく、という展開に変わっているのが特徴です。
殺し屋達がジョンの首を狙っているために、ジョンの生命が絶えず危機に陥っていて、ジョンの行末がどうなるのか、という点でこの作品の好奇心が掻き立てられていくものになっているかと思います。ジョンの必死の逃避行が、どこまで成功するのかが物語の肝であり、ラストの展開まで息詰まるストーリーになっています。ジョンを狙う殺し屋だけでなく、渋々ながらジョンを救う裏社会の人物も登場し、彼らや彼女達がジョンを助けたことでどういう運命を辿っていくかも、この映画でのポイントの一つだと思います。
面白いのが、日本語を喋る寿司職人がジョンと対峙する最後の暗殺者になり、下手くそな日本語を喋るという点にあります。寿司屋も屋台のような店構えしていますし、BGMにきゃりーぱみゅぱみゅの「にんじゃりばんばん」がかかっているのは、日本人観客としては失笑してしまうところであります。このキャラが実はそこそこ強くて、ジョンと対等の戦いを演じているのは、意外性があって、面白い展開になっているかと思います。
その最後の戦いは、裏社会での掟だった「ホテル内で殺戮を行わない」をあえて許可して、ホテル内でのバトルが繰り広げられる点にあるかと思います。ホテルの従業員だった男もジョンと一緒に暗殺者を撃退するところに見応えがあり、クライマックスが盛り上がっています。ガンアクションが派手で、キアヌ・リーヴスのカンフーと共に迫力あるアクションシーンを見せてくれます。この辺のアクションを見るためだけに映画を選択してもいいのではないかと思います。
ラストで、まだ続編が作られるかのような展開が待ち受けていますが、表向きは事件が片付いた設定になっていますので、第4作が作られるかどうかは不明です。そもそもジョンの復讐劇自体は終わっていますので、続編作るにはストーリーを考えないといけないと思います。
映像は今作も高い解像度と、明確な色彩をしている色乗り感で、映像の魅力に満ち溢れています。特に舞台となるニューヨークの雨のシーンなどは、映像に魅了されるシーンが多いです。色乗りがしっかりしているので、コントラストが明確で、映像美を堪能できます。音響はDOLBY ATMOSですが、銃撃シーンや、格闘シーンなどで音が室内に充満するかのような効果を発揮しています。観客として聴いた場合、音が観客を取り囲んでいますので、リアリズムを感じるところであります。
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