KUNG FU PANDA(Blu-ray)
邦題 | カンフー・パンダ | |
レーベル | DREAMWORKS ANIMATION SKG HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2008年 | |
上演時間 | 92分 | |
監督 | ジョン・スティーブンソン、マーク・オズボーン | |
声の出演 | ジャック・ブラック、ダスティン・ホフマン アンジェリーナ・ジョリー |
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画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY TRUE HD 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語、ポルトガル語 |
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字幕 | 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語 |
あらすじ
パンダのポーは、カンフー・マスターを夢見る若者だった。しかし現実は蕎麦屋の息子で、家業の手伝いをしなければならない身だった。ある日、ドラゴン・ウォリアーを決める大会が開催され、それを見学に行ったポーは、ウーグウェイ師匠から、ドラゴン・ウォリアーを指名されてしまう。それを批判する弟子や、シーフー師匠達は、ポーを試すが、ポーはカンフーが全くできなかった。しかし、ある時、ポーが食い意地はって食べ物を探している時に、カンフーの技を知らず知らずのうちに使っていることにシーフー師匠は気づき、ポーへの特訓を開始する。その頃、シーフー師匠のかつての弟子で、村を荒らしていたタイ・ロンが牢屋から脱出をし、復讐を開始する。シーフーの弟子達は、自分たちでタイ・ロンを止めようとするが出来ず、シーフー師匠もタイ・ロンを止められなかった。そしてドラゴン・ウォリアーであるポーと、タイ・ロンの戦いが始まった。
レビュー
ドリームワークス・スタジオが2008年に放った大ヒットCGアニメで、かつカンフー映画なのがこの「カンフー・パンダ」です。大ヒットを記録したので、続編が次々と作られています。制作費も北米だけで軽く回収していて、出来のいいアニメになっています。
物語は、基本パンダのポーが、ダメキャラだったものが、次第に成長をしていく成長物に属すると思います。それをコメディーの味付けをして、また、CGによる実写では不可能な映像を描くというところに、物語の肝があるかと思います。
キャラが全員動物なので、デフォルメされた感覚が強く、見ていて面白いと感じる部分があります。トラやカマキリ、猿、蛇、鶴のカンフーの使い手が、それぞれ強そうに見えるのが、印象を強くしています。
それらのキャラを差し置いて、気弱なポーがドラゴン・ウォリアーに選ばれてしまうというのが、ギャップとしての面白さであり、そのポーが次第に強くなっていくのが、見ていて共感を覚えるところであります。そのポーを強くするのは、実は食い意地が張っていて、その時に体の動きがいいところをシーフー師匠に認められたから、というのは笑ってしまいます。その後のカンフーの訓練も全て食べ物を使った訓練になっているのは、おかしいところだと思います。
その一方でポーが戦うことになるカンフーの使い手、タイ・ロンがシーフーの弟子であると同時に実の息子のようであったことなどが語られ、シーフーの苦悩みたいなものが垣間見えるのも、物語を盛り上げる要素であるかと思います。タイ・ロンは素直に成長していたのにもかかわらず、最終的には悪の道に染まってしまうところは、シーフーの育て方に問題があったのか、という疑念も持ってしまいます。
ドラゴン・ウォリアーに与えられるドラゴンの巻物は、なにもないのですが、実は自分自身を信用するという、人間にも当てはまる重要な要素を伝えているかと思います。それを悟ったポーは、ちゃんとカンフー・ウォリーに成長をして、タイ・ロンと対峙することになります。その最後の戦いも結構コメディーチックなもので、見ていて楽しい戦いになっています。
カンフーのシーンは、声の出演もしているジャッキー・チェンの指導が入って、描いているのですが、それらしい動きをしていると思います。もちろん動物であることと、CGアニメであることからデフォルメされた描き方をしていますが、カンフーの魅力はちゃんと伝わる映画になっているかと思います。
映像は、CGアニメということもあってか、精細感は十分で、色乗り感も充分と、申し分ない映像を提供しています。音響は最近では珍しくなってしまったDOLBY TRUE HDですが、結構サラウンドに音響を回していて、映像と同期した楽しいサウンドを提供しています。
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