LIVE FREE OR DIE HARD
邦題 | ダイ・ハード4.0 | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2007年 | |
上演時間 | 129分 | |
監督 | レン・ワイズマン | |
出演 | ブルース・ウィリス、ジャスティン・ロング、ティモシー・オリファント | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 2.0ch スペイン語、フランス語 |
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字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
アメリカに住む凄腕ハッカーたちが何者かによって殺害されるという事件が起こる。事態を重く見たFBIは生き残っているファレルというハッカーを保護するよう、N.Y.P.D.のマクレーン刑事に要請をする。保護しに行ったマクレーンだったが、何者かがすでにファレルの命を狙っていた。間一髪でファレルを保護したマクレーンは、次第にハッカーたちを殺害したサイバーテロリストたちの事件の中に巻き込まれていくのだが。
レビュー
大人気シリーズ「ダイ・ハード」の第4作目に当たり、作品としてはシリーズ中最高の興行収入を上げているのがこの「ダイ・ハード4.0」です。原題は「LIVE FREE OR DIE HARD(自由に生きるか、死ぬのは大変だ)」というタイトルですが、ヨーロッパの一部の地域と、日本では「ダイ・ハード4.0」というタイトルで公開されています。日本の劇場公開の際に、英語で「DIE HARD 4.0」と出ていますので、邦題が日本独自のタイトルではないことは明らかです。
「ダイ・ハード」シリーズの魅力といいますと、不運な刑事ジョン・マクレーンが事件に巻き込まれ、ぼやきながらその解決に当たるというのが定番になっています。本作もそれを外さずに、サイバーテロという新しい形の犯罪に対して、アナログ人間であるマクレーンが事件の解決に当たるという展開になっています。
しかしそれではアナログ人間がデジタル人間であるテロリストに対抗できないと製作者側も思ったか、本作では第3作目に引き続き相棒を準備して、マクレーンと一緒に事件に巻き込まれることによって、デジタルの内容を理解させるようになっています。そんなわけで、今作で相棒となるファレルは、コンピューターハッカーという設定で、要所要所で彼のハッキングの腕が活躍することになるという次第です。
物語は大抵お金欲しさのテロリストという設定になっていますが、本作もその域を超えてはおらず、サイバーネットで制御された都市を麻痺させるという事で、データ化されたお金を盗み出すという現在を意識したストーリーラインを擁しています。そのボスが元々国家に雇われていて、サイバーネットを構築した人物という事で、裏切りのような設定をすることで面白さを増しているかと思います。
マクレーンの不死身さは、タイトル通りなのですが、シリーズを重ねるごとに派手さを増しているような気がします。普通だったら死ぬだろ、これ、というような状態でも生き残ってしまったり、血を流しながら戦うシーンは見ていてスーパーヒーローそのものだなという気がします。この辺は第1作目と違って、作品の変遷を見ているようです。
また、本作では第1作目に子役で登場したマクレーンの娘、ルーシーが大人になって登場することで、シリーズの時間の流れを意識したものになっています。シリーズ中夫婦関係が壊れていく中を第1作目、3作目と描いていたところですが、本作では奥さんとは離婚したことが発覚し、シリーズ全部を見た身としては、「やっぱりそうなっていたんだ」と思わせるところであります。まあ第3作目から10年も経っての続編ですから、主要人物が年取ってくるのも仕方ないなと思います。
この第4作目を制作するのには相当紆余曲折があったようで、すでにレビューしている「ティアーズ・オブ・ザ・サン」が当初「ダイ・ハード4」のストーリーとして考えられていたなど、実現しなかったストーリーはいろいろあるのではないかと思います。今作は「ダイ・ハード」とは関係のないストーリーがベースにあるようで、それは興味深いところではあります。
映像は自然な色調をしていて、見ていて目に優しい感じがします。色乗りはくどくはなく、画面の明るさも適度、いい感じに発色していると思います。音響は5.1chサラウンドですがアクション大作にふさわしく、サラウンドチャンネルも積極的に使用しています。効果音だけでなく、オーケストラのサウンドトラックもサラウンドチャンネルに回してリスナーを取り囲むような音響効果を演出しています。
なお、このDVDは「劇場公開版」と「年齢制限なし」の2バージョンを同時に収録しています。今回「年齢制限なし」のバージョンで見ましたが、上映時間は「劇場公開版」と1分程度しか違わないので、多分悪役とかが死ぬシーンでの血のシーンとかが「劇場公開版」より増えているだけだろうと思います。
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