MACHETE(Blu-ray)
邦題 | マチェーテ | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2010年 | |
上演時間 | 105分 | |
監督 | ロバート・ロドリゲス、イーサン・マニキス | |
出演 | ダニー・トレホ、スティーヴン・セガール、ロバート・デ・ニーロ | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語 |
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字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
メキシコの保安官だったマチェーテは、麻薬王のトーレスに誘拐された女性を救助すべく、トーレスのアジトに乗り込む。しかし、救助しようとした女性に裏切られ、トーレスはマチェーテの妻を殺害する。それから3年後、アメリカのテキサス州では、メキシコからの違法移民を阻止すべく、マクラフリン議員がキャンペーンを行なっていた。そこにマチェーテもいて、犯罪に関わるブースという男から、マクラフリン議員を殺害するよう依頼される。だが、マクラフリン議員は、別の男に狙撃され、マチェーテはマクラフリン議員暗殺の疑いをかけられ、指名手配される。それを救ったのはルースという女性で、メキシコからの移民を助けるネットワークに関わっていた。ルースから、マクラフリン議員とブースという男、そしてトーレスが繋がっていて、麻薬の密売を強固なものにしようと、密かに企んでいることを知り、マチェーテは彼らの抹殺を企む。そして、捜査官のサルタナという女性も加わり、戦いが開始される。
レビュー
ロバート・ロドリゲスがクエンティン・タランティーノと共同で製作した映画「グラインドハウス」の中で、架空の予告編として製作された「マチェーテ」。今作は、その架空の映画「マチェーテ」を、実際の長編映画として製作されたもので、中身のあるものになっています。制作費がそんなに多くないために、スマッシュヒットでも制作費を回収できているという、効率のいい映画になっています。
この映画の特徴は何かと言うと、狙って作ったB級映画、という雰囲気が漂っているところでしょうか。だいたい主役が、強面顔のダニー・トレホという時点で、B級映画っぽいし、ラスボスが、最近すっかり表に出なくなったスティーヴン・セガールというのも、その辺を狙っているな、と思います。また、この手の映画には欠かせないミシェル・ロドリゲスとか、ジェシカ・アルバが出演しているのも、B級だな、と感じさせる要因かと思います。
B級映画っぽいのですが、内容は最初、ややこしく感じます。アメリカで問題になっている、メキシコからの不法移民をテーマにしているところから、その辺をなかなか理解できない日本人としては、複雑な展開だな、と思わせる感じがします。しかし、物語が進むにつれ、内容はクリアになっていくので、不法移民をテーマにしながら、実は単に麻薬密売を企む悪党と、マチェーテの戦い、という割と単純な展開に落とし込んでいると思います。
悪党を演じている役者の一人に、どんな映画にも出てしまうロバート・デ・ニーロがいて、そこはなんとなく格があるようにも感じますが、映画の雰囲気に引っ張られ、スターというより、単なる俳優的立ち位置にいると思います。登場人物が結構多いので、デ・ニーロの華があまり感じられないような気がします。それは、セガールにも共通していて、悪役としての華があまり感じられないのが、ちょっと不満かな、と思います。
その分、マチェーテを演じたトレホは、存在感が圧倒的です。まあ顔自身がインパクトのある人なので、それだけで存在感を出してしまいますが、この映画のストーリー上、彼がいれば、なんとかなる、という感じを受けてしまい、安心して映画を見ていられる、と思います。それと、この映画は女優たちが結構存在感を持っていると思います。ルースを演じたミシェル・ロドリゲスにしろ、サルタナを演じたジェシカ・アルバにしろ、結構活躍をしていて、印象深いところがあります。
映画はアメリカではR指定を受けているだけあって、バイオレンス色が満載です。悪党の首は飛ぶは、内臓は飛び出すは、と子供には見せられない内容です。それは、ある種、ギャグにもなっていると思います。それと、女性のヌードも満載です。なんか、親父向けの映画、という印象を持ちます。女性や子供と一緒には見るのをはばかられる映画で、男性が一人で、もしくは同性の友達とワイワイしながら見るのが適当な映画だと思います。
映像は意図的に粗い画質で撮っているシーンもありますが、基本、映像としては良好な画質だと思います。フィルムグレインも見えますが、色乗りが良好で、色温度が少し低めなためか、テキサス、メキシコ、というイメージをよく表しているような映像だと思います。音響は5.1chサラウンドで、音場感が抜群です。極端なサラウンドへの音の振りはしていませんが、ずっと音場感に包まれている感じがしていて、映像の面白さを補完していると思います。
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