ROAD TO PERDITION
邦題 | ロード・トゥ・パーディション | |
レーベル | DREAMWORKS HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2002年 | |
上演時間 | 117分 | |
監督 | サム・メンデス | |
出演 | トム・ハンクス、ポール・ニューマン、ジュード・ロウ | |
画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語 DOLBY DIGITAL 2.0 英語 / DTS 5.1ch 英語 |
|
字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
1931 年のアメリカ。幸せな家庭を気づいていたマイケル・サリヴァンは実は殺し屋家業を営んでいた。あの日、ボスであり育ての親でもあるルーニーから請け負った殺しの仕事を実の息子であるマイケル Jr. に見られてしまったことから、逆に自分とその家族が狙われる羽目に陥る。妻ともう一人の息子をルーニーの息子に殺されたマイケルとその息子は、追手を交わしながら必死の逃避行を続ける。
レビュー
最初、予告編等の映画情報から、もっとアクション色の強い作品なのかと思っていましたが、思いのほかアカデミー賞狙いの落ち着いた感じのドラマではないかな、と思いました。出演者もアカデミー賞受賞者やノミネートされた人が勢揃いしているので、よりそういう雰囲気になったのではないかな、と思います。また、サウンドトラックの雰囲気がアイルランド民俗音楽を彷彿させるものだったのもそのせいかもしれません。
出演者は豪華なのですが、観ていて主演であるはずのトム・ハンクスの存在感が妙に薄いように感じました。これはハンクスが抑えた演技をしているというのもあると思いますが、実はこの作品、主人公がトム・ハンクス扮するマイケル・サリヴァンではないのではないか、という気がしています。では主人公って誰なの? と考えると彼の息子であるマイケル Jr. なのではないかな、と考えています。これは、映画の冒頭と最後に彼のモノローグが入っているところからもそう考えるのが妥当なような気がします。
マイケル Jr. が主人公だとすると、この映画の視点はどこにあるのかということになるのですが、子供から見た親というもの、それと子供と親の関係というのがこの映画の肝なのではないかな、という感じがしています。これは実の親ではないのにもかかわらず親子のような関係にあるルーニーとマイケル、そして実の親子なのにもかかわらず関係のよくないルーニーとコナー、その描き方から観てもそう判断するのが妥当だと思います。さらにラスト、マイケル Jr. が訪れる場所は、物語途中で彼らを助けてくれた中年の子供のいない夫婦のところで、多分今後彼が新しい親子の関係を築いていくのだろうということを考えると、その思いはより強くなってきます。
物語途中から登場する殺し屋役を演じたジュード・ロウが今回もなかなかの存在感を表しています。彼が出てくると物語にアクセントがつくような気がするのですが、今回もメディアフォトグラファーの表の顔を持ちながらその裏で平然と殺しを行うところなど、なんとも不気味な雰囲気を漂わせています。
映像クォリティですが、全般的に色温度が低いのかな、という気がします。少し赤みがかかっています。また、舞台設定で路面に雪の積もっているシーンが多いのにもかかわらず、降っているのは雪ではなく、雨のシーンが多いというのも不思議な感じです。もちろん、ハードボイルド的な演出をしようとすれば雨のシーンのほうが適当ですが、それであるなら雪が積もっているシーンをあまり描かなくてもという気がします。何かそこが気になりました。音響はDTSも入ってますが、あまり派手な銃撃シーンとかがないため、割と落ち着いた雰囲気を漂わせています。もちろん、サウンドトラックの広がりはなかなか気分よく浸れるものですが。
「 がちゃんの部屋 TOP へ戻る」
コメント