STAR WARS:A NEW HOPE(4K UHD Blu-ray UK)/スター・ウォーズ:新たなる希望/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

STAR WARS:A NEW HOPE(4K UHD Blu-ray UK)

No Image 邦題 スター・ウォーズ:新たなる希望
レーベル BUENA VISTA HOME ENTERTAINMENT
制作年度 1977年/1997年
上演時間 124分
監督 ジョージ・ルーカス
出演 マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー
画面 2.39:1/HDR10
音声 DOLBY ATMOS 英語 / DOLBY DIGITAL PLUS 7.1ch ドイツ語、フランス語 / dts 5.1ch イタリア語
字幕 英語、フィンランド語、ドイツ語、イタリア語、ノルウェー語、スウェーデン語、フランス語

あらすじ

 銀河を牛耳る帝国軍に対し、反乱軍は初の攻撃に成功する。帝国軍の最終兵器、デス・スターの設計図を盗み出すことに成功するのである。その設計図をもってレイア姫は反乱軍の元に戻ろうとするが、ダース・ヴェイダーが彼女を捕らえてしまう。レイアはR2-D2にデス・スターの設計図を託し、R2-D2とC-3POは惑星ダントウィーンに逃げ込む。そこで若者のルーク・スカイウォーカーと出会い、ルークはジェダイの騎士だったオビ=ワン・ケノービと出会う。ルークたちは、R2-D2を惑星アルデラーンに届けるべく、エアポートでハン・ソロと出会い、アルデラーンに向けて旅立つ。しかし、アルデラーンはデス・スターによって破壊されていた。デス・スターに捕まったルークたちは、レイア姫がいることを知り、救出に向かうのだが。

レビュー

 ビデオディスクメディアが進化するたびにリリースされ、その度に人気を誇る「スター・ウォーズ」シリーズの最初の作品であり、その後の人気を決定づけることになった作品が、この「スター・ウォーズ:新たなる希望」です。映画批評家や観客から絶大な人気を得て、興行収入も記録的大ヒットを起こしており、熱狂的なファンのいる作品であります。今回、「スター・ウォーズ:スカイウォーカーの夜明け」の4K UHD Blu-rayのリリースとともに発売された「スター・ウォーズ:スカイウォーカー・サーガ」という9作品のボックスセットを入手し、それを鑑賞しています。

 この映画が素晴らしいのは、活劇映画として飽きることなくストーリーが展開しているのと、勧善懲悪ものとして悪が負け、正義が勝つというシンプルなストーリーであるところにあると言えます。そして、ジェダイの騎士とフォースという設定を持ち込んだことにより、ファンタジー的な展開も持ち合わせているところに魅力を感じるところであります。

 そして、辺境の惑星で人生に不安を抱えている主人公ルークが、オビ=ワン・ケノービやハン・ソロ、レイア姫と出会うことで次第に自分の人生を変え始め、最終的に反乱軍のヒーローとして賞を受けるところまで行くという成功物語としても完成度が高く、彼の人生がバラ色に彩られているところに物語の面白さがあります。ルークは辺境の惑星の農家として成長していましたが、C-3POやR2-D2と出会うことで人生が一変し、冒険の旅に出ることになります。

 ルークを取り巻くキャラクター、オビ=ワン・ケノービやハン・ソロ、レイア姫といったキャラクターも個性があり、それぞれの立ち位置がしっかりしているので、キャラクターに感情移入できます。ジェダイの騎士の生き残りであるオビ=ワン・ケノービがルークにフォースの使い方を指導するところなどは、ルークの今後を示唆しているようで、興味深いものがあります。そしてニヒルなキャラであるハン・ソロとルークの掛け合いや、勝気なキャラであるレイア姫とルーク、ソロの関係もバランスよく描かれています。

 「スター・ウォーズ」を語るのに忘れてはいけないのが悪の親玉と言えるダース・ヴェイダーの存在でしょう。彼のバックグラウンドはその後の「スター・ウォーズ」シリーズで詳細に描かれ、なぜ悪の道に踏み込んだかが描かれますが、本作ではそこまで描かれておらず、オビ=ワン・ケノービと因縁の関係にあることだけが描かれています。しかし、フォースの使い手としては強大で、オビ=ワン・ケノービとのライトセーバー戦や、クライマックスのルークのデス・スター攻略戦での反乱軍壊滅に向けた戦いなど、ヴェイダーの強さを表すシーンは多数あり、敵としての存在感が十分にあります。

 映像は4K UHDで収録されていて、40年前の映画とは思えないほど素晴らしい解像度を誇っています。マスターとなったフィルムは40年前の劇場公開版ではなく、「スター・ウォーズ」公開20周年を記念して作られた特別編をベースにしているため、実際はフィルムのソースとしては20年前の映画になるのですが、それでも素晴らしい解像度と、カラフルな色彩が映画を古びることなく再現しています。特別編で追加されたシーンなどは当時のCGで収録されているため、そのシーンによっては解像度が劣化するという部分もありますが、全般的には優れた映像を提供していると言えます。音響もオリジナルのDOLBY STEREOや特別編のDOLBY DIGITAL 5.1chから今回はDOLBY ATMOSに再ミックスされています。音響効果もイマーシヴ感に包まれたサウンドデザインになっており、冒頭の反乱軍の船と帝国軍の船の移動感から三次元サラウンドの効果をフルに発揮しています。

 今回鑑賞したのはイギリスのAmazon.co.ukでリリースされたボックスセットでの鑑賞になります。残念ながら日本語の収録はないですが、価格は日本版と比較してかなり安くなっており、また本編のBlu-rayも同梱されているので、4K UHD環境のない人でもリマスターされた映画を鑑賞することができます。また、ジョージ・ルーカスが関わった作品については、また一部改変されている模様です。ルーカス・フィルムがディズニーに買収される前に修正を施しているとのことです。ディズニーからのリリースになりますが、オープニングの20世紀フォックスのロゴとファンファーレはそのまま残っています。

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