THE ADJUSTMENT BUREAU(Blu-ray)
邦題 | アジャストメント | |
レーベル | UNIVERSAL STUDIOS HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2011年 | |
上演時間 | 106分 | |
監督 | ジョージ・ノルフィ | |
出演 | マット・デイモン、エミリー・ブラント、アンソニー・バッキー | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 / dts 5.1ch スペイン語、フランス語 | |
字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
ニューヨーク州の上院議員に立候補していたデヴィッド・ノリスは、選挙の投票の日に、エリスという女性と出会う。選挙に負けたノリスは、再びエリスと再会し、電話番号を交換する。しかし、謎の組織が彼の周囲を調整し、彼がエリスと会った証拠をすべて消され、連絡が取れなくなる。3年後、バスに乗っていたノリスは、通りでエリスを見かけ、彼女を追いかける。二人は再び親密な関係になっていくが、謎の組織がそれを許さなかった。謎の組織は、人々の運命を操る組織で、ノリスとエリスは、恋に落ちてはいけなかった関係なのであった。そのため、ノリスは組織に追われ、彼女と引き離される。しかし、その11ヶ月後、エリスが結婚するという知らせを受けて、ノリスは彼女を追いかけようとする。そして、ノリスを見守っていたハリーは、ノリスを手助けする。
レビュー
SF界の鬼才、フィリップ・K・ディックの小説「調整班」を原作に、マット・デイモン主演で映画化された作品が「アジャストメント」であります。スマッシュヒットを放ち、作品の出来も水準を保っている作品であります。
原作を未読であるため、原作との比較はできないのですが、SF映画かと思って観ると、ちょっと期待外れの感はあります。主人公ノリスとエリスの二人の禁断の愛を描いたラブ・ロマンス映画としての側面が強い映画だと思います。
政治家としてのし上がっていこうとする若き男、ノリスとバレー・ダンサー、エリスが偶然出会うところから、物語は始まります。しかし、この二人の出会いと、その後の恋に落ちる展開は、謎の組織にとっては、予想外の展開だったことから、それを正しい歴史に変えようと、ノリスに警告を放ち、周囲の人間の記憶を調整してしまいます。
ノリスは政治家として選挙に落ち、毎日エリスを探す日常を繰り返していますが、出会った3年後にエリスと再会したことから、物語はこの二人の愛が成就するのかどうか、という話に収束していきます。
エリスも実はバレー・ダンサーの元彼がいた身ではありますが、ノリスとの関係に深い愛情を持っていて、二人の間には切っても切り離せない愛が横たわることになります。でも、謎の組織はそれを許さないため、二人の関係が終わってしまうことになります。
物語のクライマックスになって、ようやくSFチックな話になり、ノリスが結婚しようとするエリスを奪い返して、謎の組織から逃れるための逃亡劇を繰り広げるところが、意外と面白いかな、と思います。ノリスを見守ってきた謎の組織の一員、ハリーがノリスに協力して、時空を飛び越える帽子を貸すところなどは、SF的展開だと思います。
ラストは、ハッピーエンドになるわけですが、二人の愛が成就するところは、ラブ・ロマンス映画としての感触が強いと思います。二人が様々な障害を乗り越えて、愛を交わすというところは、王道を行く作品だと感じるところであります。
あと、気になるところはニューヨークという街自体が物語を彩っている、という点でしょうか。ニューヨーク市が撮影に協力しているため、二人の愛を育む風景に、ニューヨークが際立っていると思います。
映像はフィルム撮影のためか、グレインが結構見られます。とはいうものの、解像度は高く、また、色乗り自体も十分なため、魅力的な映像を提供していると思います。音響は、ラブ・ロマンス主体の映画としては、サラウンドが十分に機能していると思います。派手なシーンがあるわけではありませんが、サウンドフィールドが観客の周囲を取り囲み、臨場感を醸し出しています。
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