THE GREEN HORNET(Blu-ray 3D)
邦題 | グリーン・ホーネット | |
レーベル | SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2011年 | |
上演時間 | 119分 | |
監督 | ミシェル・ゴンドリー | |
出演 | セス・ローゲン、ジェイ・チョウ、キャメロン・ディアス | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語、フランス語 | |
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語、ヒンディー語 |
あらすじ
新聞社の社長の息子、ブリット・リードは、自堕落な生活を送っていた。しかし、父が蜂の針に刺されたショックで死亡してしまい、ブリッドが社長に収まることになる。ある日コーヒーがまずいことに気づき、コーヒーを提供していた父の召使、カトーが首になったことを知り、カトーを再度雇う。カトーは武術やテクノロジーにも精通していて、それを知ったブリットは自らをスーパーヒーロー、グリーン・ホーネットとして、ロサンゼルスの犯罪に挑むことになる。しかし、それを快く思わないマフィアのボス、チェドノフスキーが、グリーン・ホーネット抹殺に向けて動き出す。そうとは知らないブリットは秘書としてレノアを雇い、グリーン・ホーネットを新聞の一面で飾るよう、指示する。
レビュー
1960年代にTVで放映され、伝説の番組になっていた「グリーン・ホーネット」の映画版リメイク作が、この「グリーン・ホーネット」です。1960年代の「グリーン・ホーネット」が伝説と化したのは、不慮の死去を遂げたブルース・リーがカトー役で出演していて、彼のカンフーが素晴らしい、という偉業を打ち立てたからですが、今回のカトー役は、ジェイ・チョウという台湾出身の俳優を起用しています。映画はスマッシュヒットは放ちましたが、北米だけでは制作費は回収できず、失敗作となっています。
1960年代のTVシリーズは見ていないので比較はできませんが、作品の出来としては今ひとつ、というのが正直な感想です。アクション物ではありますが、製作総指揮に主役のセス・ローゲンが絡んでいることから、コメディーの要素も強く、それがちょっと外し気味になっているところが出来の悪い印象を受けるのかな、と思います。
セス・ローゲン演じるブリットというキャラも、共感できない感じを受けてしまい、彼が「グリーン・ホーネット」として悪と戦う、というプロットが今ひとつ嵌っていないと思います。彼の性格がカトーと対立したりするのも、「この性格では無理だな」という感じになっています。
そのカトーですが、むしろ主役を食っていて、インパクトのあるキャラだと思います。ブルース・リーと比べることはできませんが、特殊効果を駆使していかにも凄腕のカンフー使い、という表現はできているので、彼をメインに見ることは、作品の中では悪くないと思います。ブルース・リーに敬意を払っているのか、ジェイ・チョウ扮するカトーがイラストを描く中に、ブルース・リーの肖像が混ざっているのは、ちょっとした遊びだと思います。
物語後半は、街を牛耳ろうとするマフィア、チェドノフスキーが、グリーン・ホーネットを抹殺しようと動き出すところから、全面的にアクションシーン続出になります。ここでのアクションシーンは、グリーン・ホーネットとカトーの乗る車に様々な仕掛けがあり、それを駆使して、チェドノフスキーの手下との戦いを見せる場面であり、この辺は、迫力あるシーンが展開されます。しかし、ちょっと冷めた目で見てしまう感触もあり、アクションシーンが全て素晴らしい、というわけでもありません。
物語にはあまり絡んでは来ませんが、キャメロン・ディアスがブリットの秘書として、グリーン・ホーネットの情報を集めたりする役で演じています。彼女の美貌を見るのは、ちょっとした楽しみではあるかと思います。彼女自身もコメディーが好きそうなので、こういう映画には合うのかと思います。
映像は3Dでの鑑賞になりますが、程よい奥行き感と、適度な立体感で、ストーリーの出来の悪さをカバーする映像を提供しています。解像度は高く、色乗りも十分で、見ていて飽きることはありません。音響は3D映像に最適化されたdts-HD MA 5.1chサラウンドで、確かにかなり意図的にサラウンドに音を回し、3D映像と連動した音場感を創出しています。
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