THE HITMAN’S BODYGUARD(Blu-ray)
邦題 | ヒットマンズ・ボディガード | |
レーベル | LIONS GATE HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2017年 | |
上演時間 | 118分 | |
監督 | パトリック・ヒューズ | |
出演 | ライアン・レイノルズ、サミュエル・L・ジャクソン、ゲイリー・オールドマン | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 | |
字幕 | 英語 |
あらすじ
要人の警護をすることで一流の仕事をしていたブライスは、日本の要人、黒澤を警護しきれず、殺し屋に暗殺されていた。その事件から2年後、ベラルーシの首相、デュコビッチの国際裁判が開かれる。デュコビッチは政権の敵を抹殺し、独裁政権を立てていて、そのために国際的に問題になっていたのである。しかし、デュコビッチが無実の人々を殺したという証拠を握っていたのは、殺し屋のキンケイドだった。キンケイドは逮捕されていて、留置所に召喚されていたが、インターポールの警護の元、裁判所に出向くことになる。デュコビッチは、キンケイドが証言するのを阻止するために、配下の者たちにキンケイド抹殺を指示する。インターポールは、そのデュコビッチの手下の者たちの攻撃を受けてしまい、生き残ったルーセルはブライスにキンケイドの警護と、裁判所への護送を依頼する。ブライスとキンケイドは、幾度となく対決をしていた間柄であるが、デュコビッチの手下の攻撃を受け続けるうちに、次第に協力して裁判所に向かうようになっていく。
レビュー
ライアン・レイノルズとサミュエル・L・ジャクソンがコンビを組んで、大量虐殺をしたベラルーシの首相の罪を断罪するべく、必死の逃亡劇と、裁判所への護送を行うバディ・ムービーかつコメディ・ムービーが、この「ヒットマンズ・ボティガード」です。アメリカではスマッシュヒットを記録し、制作費を大幅に上回る興行収入を稼ぎ出していますが、残念なことに日本では劇場未公開で、いきなりNetflixで配信されてしまった不幸な扱いを受けています。
映画としては反目し合うボディガードと殺し屋が、次第に共通の敵に向かって立ち向かっていくという、バディものとしては当たりきりな設定になっていますが、殺し屋がサミュエル・L・ジャクソンですので、とにかく喋る、喋る。ライアン・レイノルズの存在がいまひとつ霞んでしまうぐらいのサミュエル・L・ジャクソンの存在感が強い映画になっています。
主人公二人が立ち向かうベラルーシの首相デュコビッチを演じたのは、ここ最近は善人を演じることの多かったゲイリー・オールドマンなのも、定位置に帰ってきたなと思わせる設定で、ゲイリー・オールドマンならやりかねないな、と思わせるところがあります。彼が国際裁判を受けている中で、虐殺を行ったことを知っているただ一人の男、キンケイドを抹殺するよう指示するところは、設定的に怖いところであります。
基本コメディ映画ではありますが、アクションシーンはふんだんに盛り込まれており、そのアクションシーンの迫力はかなりあります。R指定を受けているだけあって、バイオレンス色はかなり強く、血がふんだんに出ます。それが登場キャラクターの痛みを感じさせるところがあり、物語のリアリティを増していると言えます。
映画のエンドクレジットの最後で、NGシーンが挿入され、ライアン・レイノルズが喋るシーンを撮ろうとしたところ、街の鐘が鳴り響いてしまい、それがいつまでたっても収まらないというカットは、おまけ映像としては面白いところであります。ライアン・レイノルズがじっと待っている様は、この映画の特徴をよく表していると思います。
映像は若干荒い感じを受けるシーンもありましたが、基本的に高解像度、高色彩で、映像の迫力を見事に伝えるものになっています。ヨーロッパの雰囲気をよく出している映像と言え、赤が基調のホワイトバランスでフィルムルックを再現していると思います。音響はDOLBY ATMOSですが、特にアクションシーンでイマーシヴな音響効果を発揮していると言えます。その他にも、些細なシーンでも三次元サラウンドの効果を発揮しています。
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