UNKNOWN(Blu-ray)
邦題 | アンノウン | |
レーベル | WARNER HOME VIDEO | |
制作年度 | 2011年 | |
上演時間 | 113分 | |
監督 | ジャウマ・コレット-セラ | |
出演 | リーアム・ニーソン、ダイアン・クルーガー ジャニュアリー・ジョーンズ |
|
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DTS-HD MA 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語 |
|
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
マーティン・ハリス博士は、妻のエリザベスと共に学会出席のためにベルリンを訪れる。しかし、ホテルに着いたハリスは空港に荷物が置き忘れられているのを発見し、慌ててタクシーで空港に戻ろうとする。その途中で事故に会い、彼は4日間も昏睡状態にいた。目覚めてみると、彼は自分が何者なのか分からなくなっていた。ハリス博士は別人がなりすましているし、妻のエリザベスも自分のことを夫と認めようとしない。更にハリスを付け狙う人物が現れ、彼は自身の存在を確認しにベルリンを走りまわることになる。
レビュー
「96時間」以来アクション映画づいているリーアム・ニーソンがディディエ・ヴァン・コーヴラール原作のサスペンス小説の映画化に出演したのがこの「アンノウン」です。制作費もさほどかかっておらず、アメリカではスマッシュヒットを放っています。
物語は、ミステリーということで、謎が一杯の冒頭から、謎解きのクライマックスまで、一時も目を話せない展開になっています。舞台がアメリカ人にとっても異国の地となるベルリンということで、ミステリー度が高いのではないかと思います。
前半では、ハリスが事故の後自分の身元を証明してくれる人がいなくなり、必死で自分がマーティン・ハリス博士であることを証明しようとする様子が描かれています。昏睡状態におちいるとき、彼の脳裏にいろいろな記憶が現れるところから、何かあるなとは思っていたのですが、それは後半でちゃんと伏線として張られているのであります。
前半で自分を証明するために奔走するハリスにぴたりと付けてくる謎の男の存在が明らかにされると、ハリスの存在はなんなのか、と疑ってしまいますが、それは後半で明らかにされ、なるほどと納得をしてしまいます。
そういった意味では物語中盤のカーアクションで、ドライバーとして才能があるとは思えないハリスが、市内をカーチェイスするシーンなども、彼の存在が何者かを示唆していると思うのですが、物語の全体に渡って、そういったシーンがあり、筋道だてて展開されているので結構飽きないで観ることができます。
ハリスが最初に事故を起こしたタクシーの運転手であるジーナも、物語の中盤から彼の相棒として、ハリスの正体探しに協力をしていきますが、彼女が不法移民者であるという点に新鮮味を感じます。ベルリンの今の状況というのが垣間見えて、興味深いところがあります。
ジーナが何となくハリスに好意をいだいていくさまもほのかに示唆され、一種の危機敵状況下でのラブロマンスも描かれていると思います。ハリスが妻のエリザベスとキスするシーンなどでその状況を見ているジーナの表情などからもそれが伺えます。この二人が最後どうなるかというのも物語的には関心のあるところであります。
物語のクライマックスまでは静かに展開していく映画ではありますが、ラストだけは派手なアクションシークェンスでカタルシスを得られるようになっていきます。ハリスが自分の正体を自覚し、それに伴うアクションを起こすところは、物語が違うのではないかと思われるぐらいにテンポが違っていると思います。
映像はサスペンス色と、冬のベルリンの寒さを表現するためか、緑がかった色調と、青みがかった色調で構成されています。Blu-rayとしては、標準的な解像度だと思いますが、フィルムグレインが多少見えるぐらいで、比較的高画質だと思います。音響はレコーダーの設定にもかかわらず強制的にDTS-HD MAでデコードされています。音質は抜群で、ワイドレンジです。また、サラウンドがあまり派手ではないのですが、結構効果的に使われていて、環境音が空間に広がるような感覚を得ることができます。
コメント