WIND RIVER(Blu-ray)
邦題 | ウインド・リバー | |
レーベル | LIONS GATE HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2017年 | |
上演時間 | 107分 | |
監督 | テイラー・シェリダン | |
出演 | ジェレミー・レナー、エリザベス・オルセン、ジョン・バーンサル | |
画面 | 2.39:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
ネイティヴ・アメリカンで狩の仕事をしているコリーは、ある日少女の死体を発見する。少女は家からはるかに離れたところで死んでおり、裸足で逃げた様子がうかがえた。コリーは警察に救援を要請し、警察はFBIに捜査支援を要望する。FBIは若い女性であるジェーンを派遣した。ジェーンは、警察のベンやコリーとともに少女の死の原因を探り、殺人事件として、ネイティヴ・アメリカンの土地であるウインド・リバーで捜査を行うが、捜査は困難を極めた。コリーは、少女が彼の娘と懇意だったことを知っており、捜査に協力をする。そして、次第に事件の真相が解明されていく。
レビュー
「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」や「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」などで共演しているジェレミー・レナーと、エリザベス・オルセンが再びダッグを組み、ネイティヴ・アメリカンで起きた殺人事件の捜査を行う犯罪サスペンス映画が、この「ウインド・リバー」です。映画としてはスマッシュヒットを放っており、北米だけで制作費を回収できるほどの興行収入を稼いでいます。
物語としては、主人公たちが少女の殺人事件の真相を解明するサスペンス映画に分類されますが、舞台の設定がネイティヴ・アメリカンの居留地であるウインド・リバーという土地にしているため、通常のサスペンス映画とは一味違う雰囲気を漂わせています。捜査の過程に出てくるネイティヴ・アメリカンたちが事件の解明に非協力的で、物語がなかなか進展しないので、ストーリーがどう転ぶのか、謎が謎を呼ぶ展開になっています。
一方で捜査を行うFBIのジェーンは、新米捜査官であり、かなり寒い土地であるウインド・リバーに普通の服装で来てしまうという場慣れをしていない感を漂わせています。それを支えるのが狩人のコリーであり、彼もネイティヴ・アメリカンではないものの、彼の娘が事件で死亡した少女と交友があったことから、私怨で事件の解明に当たるようになります。
物語が進むにつれ、次第に事件の真相が明らかになってきますが、クライマックスの展開にはかなり驚きをもっています。ジェーンが事件の真相を追う中、事件そのものの真相が観客に明かされ、それがうまい具合にストーリーに絡んでいく仕掛けが組まれています。そして、意外な展開でクライマックスを迎えることになります。
さらにコリーが事件の真犯人をある手段で死刑に等しい処置をとることになりますが、この辺はコリーの恨み辛みが絡んでいるようで、深い余韻を残していると感じます。彼自身の子供に対する想いが、事件の決着に深く影響を与えることとなり、それがこの映画を通じて伝わってくるように思えます。
映像は雪の積もった冷たいシーンが多いですが、その寒さが伝わってくるかのような色彩表現をしていて、かなり魅力的な映像をしています。解像度も十分であります。ただ、緊迫したシーンを撮るためか、カメラの手振れが結構気になります。音響はdts-HD MA 5.1chのサラウンドですが、吹雪のシーンなどは包まれたような感覚を覚えます。また、要所要所でサラウンドチャンネルに音を振っているため、音響効果は抜群であります。
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