YOUN GUNS
邦題 | ヤングガン | |
レーベル | ARTISAN HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 1988年 | |
上演時間 | 107分 | |
監督 | クリストファー・ケイン | |
出演 | エミリオ・エステヴェス、キーファー・サザーランド、ルー・ダイアモンド・フィリップス | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | dts 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 2.0ch 英語 |
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字幕 | スペイン語 |
あらすじ
リンカーン郡で事件を起こしたビリーは、牧場主のタンストールに拾われ、自警団のメンバーの一団となる。タンストールには敵対するマーフィーとその一団がいて、タンストールはマーフィーの手の者によって殺害されてしまう。ビリーをはじめとする自警団たちは復讐の為の許可を郡の政府に取って、反撃を開始するが、ビリーの常軌を逸した反撃により、次第に自警団達は追いつめられていく。そしてついに彼らはリンカーン郡に戻ってマーフィーを殺害するか、逃亡するかの選択を迫られる。
レビュー
1988年という既に西部劇の衰退した時期に当時の人気若手俳優達を集結させて、伝説のアンチヒーロー、ビリー・ザ・キッドとその仲間達の活躍を描いたのがこの「ヤングガン」です。この時期の西部劇としては珍しくヒットし、当初予定されていなかった続編も製作されています。
物語としてはリンカーン郡の砦での戦いをクライマックスに持ってきて、そこにいくまでのビリーとその仲間達のつながりを段々強くするような展開になっています。ビリーがタンストールに拾われるまで何をやっていたのかは不明ですが、彼のタンストールに拾われた後の行動から見ると、少なくとも新聞は読めるぐらいに知性は備わっているということと、その知性とは逆に殺人については結構無頓着に行っているところがみられます。
特にビリーの銃の扱いとそれに伴う人殺しを見ていると、なんか狂気を感じたりするところがあり、「この人大丈夫だろうか?」とキャラクターに感情移入をしがたいところを感じさせます。その辺は観客だけでなく、他の登場人物達も同様の感触を持っていたようで、物語中盤でディックが死亡するまで、彼に対する違和感を持って接していたように思います。
タンストールの自警団たちはタンストールの死亡後に復讐の為に行動を起こすのですが、マーフィーの放った刺客などにより、次第に追いつめられていきます。それもビリーの狂気めいた行動も一役買っているところではありますが、それがなくてもマーフィーとしては邪魔な自警団などは抹殺してしまいたいと考えているところでしょう。
自警団のキャラ達は各自個性があり、この面々のまとまりがないような感覚を受けます。それを最初はディックがまとめていたのですが、彼の死去に伴い、いつの間にかビリーが強引に引っ張っていくという流れに変わっていきます。その結果、自警団の面々も次第にまとまりを見せているのが、物語として面白いところではないかと思います。
クライマックスのリンカーン郡の砦の戦いでは、マーフィー一派だけではなく、郡の軍隊も動員され、ビリーの排除に動く様が見て取れます。物語途中で何度か新聞でのビリーの行った殺人の模様が報道されますが、それは郡としてもビリーの行動が無視出来ない存在となっているということでもあり、軍が動員されるというのもその結果であることがいえるかと思います。
画質はDVDとしてはあまりよくはありません。色彩自体はくっきりはっきりしていていいのですが、元の素材(フィルム)自体が悪いのか、ぼやけた感じの映像になっています。それに輪郭強調をかけているかのようで、少々見づらい映像を提供しています。また、フィルムグレイン自体も結構あり、それも画質劣化の要因となっているようです。音響はdts 5.1chサラウンドで視聴しましたが、感覚として元の音響であるDOLBY STEREO 4.0chサラウンドの延長線上にあるような音響を感じます。銃撃シーン等で結構サラウンド感はありますが、欲張った感じではなく、自然なフィールドを作っているように感じます。
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