A HARD DAY’S NIGHT(4K UHD Blu-ray/CRITERION)
No Image | 邦題 | ビートルズがやって来る/ヤァ!ヤァ!ヤァ! |
レーベル | CRITERION COLLECTION | |
制作年度 | 1964年 | |
上映時間 | 87分 | |
監督 | リチャード・レスター | |
出演 | THE BEATLES、ウィルフリッド・ブラムベル、ノーマン・ロッシントン | |
画面 | 1.75:1/DOLBY VISION | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語/PCM 2.0ch 英語/PCM 1.0ch 英語 | |
字幕 | 英語 |
あらすじ
THE BEATLESの4人は、行く先々で熱狂的ファンに追い立てられていた。ファンを振り切り、列車に乗った4人は、コンパートメントでポール・マッカートニーの祖父に出会う。ポールの祖父は、4人と行動を共にし、マネージャーであるノームも4人とポールの祖父に振り回されている。テレビでの演奏収録時間が迫る中、リンゴは一人外に出て、様々な騒動を引き起こすが、そのために警察に捕まり、同じくビートルズのサインの偽物を作成していたポールの祖父と共に、警察署に監禁される。残った3人は、リンゴを探しにホールの外に出て、ポールの祖父が警察署を脱走したために、リンゴの居場所がわかり救出し、無事ホールに戻ってくる。そして、ホールでのテレビ収録のための演奏を開始する。演奏は熱狂的ファンの歓声で溢れかえっていた。そして、演奏後、ヘリコプターで次の場所に移動する。
レビュー
今や伝説のロックバンドになったTHE BEATLESの1964年の初主演映画が、この「ビートルズがやって来る/ヤァ!ヤァ!ヤァ!」です。1964年といえばTHE BEATLESの人気が絶頂の頃であり、その中で制作されたこの映画は、どことなく今でいうところのミュージックビデオ的な作りの映画になっています。映画は世界的にヒットし、Rotten Tomatoesの批評家評価は98%、観客評価は89%と高水準の評価を得ています。
物語はあってなきが如しの展開になっており、THE BEATLESの4人が熱狂的ファンの少女たちに追い立てられながら、行く先々で騒動を起こし、そして数々の名曲を演奏するというミュージックビデオのような作りになっています。ストーリーはコメディ調であり、THE BEATLESの4人とポール・マッカートニーの祖父があちらこちらでトラブルを巻き起こしていきます。
そのため、マネージャーのノームは頭を抱える状態になりますが、THE BEATLESの4人は平然としたもので、騒動を楽しんでいるかのように振る舞っています。THE BEATLESの4人はミュージシャンであるため、俳優でもないのですが、本人役を演じているために素のままの状態でいることがそのまま演技になっており、あえて役作り等をしない状態で映像に記録されています。
ストーリーは全編THE BEATLESの曲で構成され、いくつかの曲は本人たちの演奏をそのまま収録している場面もあるため、ミュージックビデオの走りだなと感じるところがあります。特にクライマックスのテレビの収録におけるホール・ライブは、そのまんまミュージックビデオになっています。THE BEATLESの4人の歌い、演奏する姿を見るだけで、ご機嫌になれる作品に仕上がっています。
一応脚本はあるのですが、それが映画として機能しているかというと、疑問視する部分もあります。まさにこの映画はTHE BEATLESのための映画であるといってもよく、彼らが出演しているだけで映画として成立している部分はあります。THE BEATLESの4人の若さゆえの行動は、1964年という時代を切り取った作品として成立している部分があります。
映像は4K/DOLBY VISIONで収録されています。モノクロの映像ではありますが、オリジナルの35mmフィルムから4Kスキャンを行なっていますので、ネイティヴ4Kでの収録になります。モノクロ映像ですが、4Kの解像度を保っているために、フィルムの粒子が全編よく見える状態になっていて、解像感は高いということができます。DOLBY VISIONの効果は画面の明暗さにおいてのみ作用しますが、ライブの照明の高輝度ぶりにその効果がよく表れていると言えます。音響はdts-HD MA 5.1chで視聴しましたが、オリジナルはモノラル音声です。dts-HD MA 5.1chで作成されたサラウンド音響は、環境音では効果を感じられず、演奏シーンでの空間的広がりや楽器の配置等で効果を発揮するところであります。
コメント