ペット・セメタリー(4K UHD/iTunes Movies)
No Image | 原題 | PET SEMATARY |
レーベル | PARAMOUNT PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 1989年 | |
上映時間 | 103分 | |
監督 | メアリー・ランバート | |
出演 | デイル・ミッドキフ、フレッド・グウィン、デニース・クロスビー | |
画面 | 1.85:1/DOLBY VISION | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 | |
字幕 | 日本語 |
あらすじ
シカゴからメイン州の田舎に引っ越ししてきたクリード一家。彼らの新しい住居は目の前に道路と頻繁に行き交うタンクローリーのために危険にさらされていた。娘の飼っている猫のチャーチがタンクローリーに轢かれそうになり、隣人のジャドが助けたことで、ルイス・クリードとジャドは交流を交わすようになる。クリード一家の家のところから小道が続いていて、その先にはペットの墓地があった。子供たちが作った墓地のため、綴りが間違っていた。その「ペット・セマタリー」の先には、禁断のミクマク族のパワースポットがあり、そこに入らないよう注意を受けた。ある日、チャーチがタンクローリーに轢かれて死亡していた。それを知ったジャドは、ミクマク族のパワースポットにルイスを連れて行き、チャーチを埋めるよう指示する。その後、しばらくしてチャーチは生き返ったが、何かがおかしかった。ある日、クリード一家とジャドがピクニックをしている最中、ゲイジがタンクローリーに轢かれて死亡する。悲しみのあまりにルイスはゲイジの遺体をミクマク族のパワースポットに埋めるのだが、その先には恐怖が待っていた。
レビュー
モダン・ホラー小説の大家、スティーヴン・キングの同名小説を、キング自身が脚本を書き、女流監督であるメアリー・ランバートが映画化したのが、この「ペット・セメタリー」です。興行収入的には製作費を軽く上回り、スマッシュヒットを記録しています。しかし、評価という点では厳しく、Rotten Tomatoesの批評家評価は51%、観客評価は59%と低迷しています。
原作小説のタイトルおよび映画の原題を直訳すると、「ペット・セマタリー」とするのが正しいです。これは、ペットの墓地を作ったのが子供であったために、墓地の英語であるセメタリーの綴りを間違えて書いていることもあり、「ペット・セマタリー」になっているからです。ただ、意味合いとしては「ペット・セメタリー」であるので、邦題も間違いではないです。
スティーヴン・キング原作小説の映画化は、たいてい失敗作に終わることが多いのですが、今作はキング自身が脚本を担当していることもあってか、比較的よくできた部類に入る作品になっているかと思います。キング自身のカメオ出演もあり、意外な登場に驚いてしまいます。
今作の特徴はというと、死者を生き返らせることは正しいのか、ということに尽きるかと思います。「ペット・セマタリー」の奥には禁断の土地があり、そこに死んだ動物や人間を埋めると生き返るというのですが、生き返った動物や人間は何かがおかしい邪悪なものに取り憑かれたような振る舞いをしてしまい、かえって周囲の人間を恐怖のどん底に陥れることになるからです。
主人公であるルイス・クリードは、娘の飼っていた猫のチャーチが交通事故で死んでいるのを知って、ジャドに教えられた「ペット・セマタリー」の奥にあるミクマク族の禁断の土地にチャーチを埋めます。すると、チャーチは生き返るのですが、何かがおかしい雰囲気を漂わせることになります。
その後、ルイスは愛する息子であるゲイジをタンクローリーとの交通事故で失い、悲しみのあまりに禁断の土地にゲイジを埋めてしまいますが、そのために新たな恐怖に向かい合うことになります。それはルイスだけではなく、ジャドやレイチェルに対しても同じで、破滅への道を突き進むルイスの姿に同情を禁じ得ません。
映像は4K/DOLBY VISIONで収録されています。マスターデータは4Kで作られているために、ネイティヴ4Kでの収録になっています。解像度はもともとが35mmフィルムのため、高解像度というわけではありませんが、フィルムの調子をよく表しています。DOLBY VISIONの色彩は割と自然で、明暗をことさら強調しているようには見えません。彩度も自然な感じで、くっきりしている感じではないです。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chでの収録ですが、タンクローリーの走行音が目の前を通過する様子や、ゲイジの声が四方八方から聞こえるなど、サラウンド感は抜群で、ホラー映画らしいアクセントがあると思います。
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