TM NETWORK 40th FANKS intelligence Day39 ~YONMARU~|Kアリーナ
2024年5月18日
はじめに
TM NETWORKデビュー40周年の記念ライブ「TM NETWORK 40th FANKS intelligence Day ~YONMARU~」を知ったのは、吉本興業からリリースされた「TM NETWORK 40th Anniversary BOX」の中に封入されていたチケット先行予約の案内だった。
これまでも福岡で開催された「TM NETWORK 40th FANKS intelligence Day ~DEVOTION~」と、山口で開催された「TM NETWORK 40th FANKS intelligence Day ~STAND 3 FINAL~」は自宅から日帰りできるので見に行くことができたのだが、流石にアリーナツアーは東京、大阪、横浜のみの開催のため、遠征には若干躊躇した。
しかし、TM NETWORKのアリーナツアーを一度は見てみたいと思い、「TM NETWORK 40th Anniversary BOX」封入の先行予約チラシでチケットを申し込んでみた。東京と横浜のどちらにするか迷ったのだが、東京だと1週間後にゴールデンウィークが始まり、実家に帰省するので慌ただしくなりそうだったので、横浜のKアリーナ5月18日分を申し込んだ。
30年前、TMNが活動を終了した時と同じ日に40周年記念ライブを開催するわけだが、30年前の「TMN 4001 DAYS GROOVE」は、まだ会社員になって間も無く、仕事で東京ドームに行くことは叶わなかった。だから、その趣旨返しの意味もあった。
先行予約チケットは無事当選した。Kアリーナは収容人員20000人と言われているので、今のTM NETWORKではチケット完売は無理だという話も聞かれ、チケットの先行予約は全て当選という話も聞いた。チケットが当選したので、飛行機とホテルの予約を済ませ、当日を待った。
会場でのグッズ、CD先行販売で長時間待たされる
当日、飛行機は12:05の福岡発の便に乗った。13:40には羽田空港に着いて、横浜みなとみらいにあるKアリーナには14:30には着いた。
Kアリーナは2023年の秋にオープンした音楽専用アリーナだそうで、当然僕にとっては初めての会場である。これまでの「TM NETWORK 40th FANKS intelligence Day ~DEVOTION~」や「TM NETWORK 40th FANKS intelligence Day ~STAND 3 FINAL~」の時の経験から、ライブの開場時間前にグッズやCDを買っておくのが賢明と思ったので、Kアリーナで先にグッズやCDを買ってから、みなとみらいのどこかコーヒーショップで休憩をして、ライブに臨もうかと思っていた。
14:30と早い時間だというのに、Kアリーナにはすでに多くのファンがいた。あちらこちらでグッズ類の先行販売をしていて、行列ができている。
その中でCDの販売にかなりの行列ができていたので、先に並ぶことにした。5月15日に発売された「TM NETWORK TRIBUTE ALBUM -40TH CELEBRATION-」をライブ会場で買おうと思っていたので、ネット通販で予約、入手していなかったのである。
しかし、その行列はなかなか先に進まなかった。iPhoneで音楽を聴きながら待ったのだが、自分が窓口で買えるようになるまで40-45分ぐらい待たされたと思う。天気が良くて気温が高かったので、かなり疲れた。
窓口では、CDの他にも「B.PASS」という雑誌のTM NETWORK特集号も売っていたので、「TM NETWORK TRIBUTE ALBUM -40TH CELEBRATION-」と合わせて購入した。両方に特典のポストカードやポスターがついたので、ラッキーとは思ったが、ポスターが大きくてどう持って帰ろうと悩んだ。
CD販売の列の他にはグッズ販売の列もあって、そちらにもそのまま並んだ。こちらは10分程度の待ちで済んだ。グッズはツアーパンフレットのみ購入した。
また、会場の端っこで、スポーツニッポンが新聞の号外という形で、TM NETWORK特集号を売っていたので、それも記念に購入した。CDの特典のポスターをどうするか困っていたのだが、新聞の号外を入れる袋ももらったので、ポスターはそちらに収納できた。
日産グローバル本社ギャラリー内のスターバックスで休憩
夏日を超える気候の中、1時間もグッズ、CDを買い求めるのに並んだのと、買ったグッズ、CD、特典類を何処かで整理整頓したいと思い、一旦Kアリーナを離れた。Kアリーナにはコーヒーショップ等もあるのだが、大混雑で入れそうもなかった。iPhoneで調べると、周囲にはいくつかスターバックスがあった。それで、1番近い日産グローバル本社ギャラリー内にあるスターバックスに足を向けた。
こちらも混んではいたが、なんとか席は確保できたので、コーヒーを注文して、飲みながら荷物の整理を行なった。特にポスターは窓口でもらった時、折りたたみも丸め込みもされていなかったので、スターバックスで丸め込んで丸め込みを保持するビニールに収められてホッとした。
Kアリーナに入場
スターバックスで1時間近く休憩した後に、再びKアリーナに足を向け、会場に入場した。僕のチケットはアリーナ席のどちらかというと前の方だった。しかもほぼ中央。TM NETWORKのメンバーの顔の表情迄はよくは見えない位置であったが、ライブ全体を見渡せる位置にいた。
開場時のBGMは、珍しく割と知っている洋楽が多く流れていた。1980年代のヒット曲のようで、なんか意外だった。
Kアリーナは20000人収容できるアリーナなので、「今のTM NETWORKにそんな観客動員できるのかな?」という疑問もあったが、会場を見渡すと結構人で埋まっている。チケットは完売はしなかったが、9割方入っていたのではないかと思う。
18:05に場内アナウンスがあり、その2分後に場内が暗くなる。そして、ライブは唐突に始まった。
セットリスト
- Self Control
- Bang the Gong
- Maria Club
- 1974
- Carry on the Memories
- Confession~告白~
- A Day In The Girl’s Life
- Carol(Carol’s Theme I)
- Chase In Labyrinth
- Gia Corm Fillippo Dia
- In The Forest
- Carol(Carol’s Theme II)
- Just One Victory
- Coexistence(ドラム&ギターソロ)
- Whatever Comes
- Rainbow Rainbow
- TKソロ
- Get Wild
- Accident
- Electric Prophet
- Intelligence Days
場内が暗くなると、ステージの幕の影にTM NETWORKの3人の姿がシルエットで見え、いつものインストナンバーではなく、最初から「Self Control」を歌う演出で驚いた。
続けてイントロが聞こえて、「Bang the Gong」に続いて「Maria Club」が歌われた。この楽曲を生で聴いたのは初めてではないかとは思う。ライブBlu-rayで過去のライブの演奏は聞いたことあるのだが、生は初めてなので、テンションが上がった。
3曲目は、「1974」だった。ステージ上の3つのスクリーンには、「1974」のビデオクリップが映し出されていた。懐かしさと今のリアルさを同居させているかのようなアレンジで歌われた。「シックスティーン あの頃の気持ち」というフレーズは観客に歌わせて、会場を盛り上げた。
「1974」が終わると宇都宮隆がステージから去って、このツアーシリーズ恒例の木根尚登と小室哲哉のデュエット新曲ナンバーが歌われた。今回はどうも「Carry on the Memories」というタイトルみたいである。スクリーンに歌詞が出ていて、そこにこの歌詞も出ていたので、多分そうだろう。内容は、仲間が音楽から去っていったが、自分たちは続けている、と言ったところで、TMの3人の想いが込められていたような楽曲である。
これもまた、生では初めて聞いた「Confession~告白~」。木根バラの名曲の一つだが、生で聴ける日が来るとは思いもしなかった。僕がTM NETWORKに初めて触れた1986年の頃の楽曲だが、いい楽曲である。
今回のライブのハイライトと言えるのが、「Carol組曲」の一連の楽曲演奏だと思う。スクリーンに、「かつてCarolを作った時に想像していた映像を今のAIでようやく実現することができました」と言った内容のメッセージが流れ、映像と共に「Carol組曲」が演奏されたのだが、1988-1989年の「Carol Tour」の時にCarolを演じた女性の姿をAIで変形させたり、イメージ映像もAIで生成し、さらに「Chase In Labyrinth」と「Gia Corm Fillippo Dia」では宇都宮隆はステージから消え、「Chase In Labyrinth」では宇都宮隆のAIがスクリーンで歌い、「Gia Corm Fillippo Dia」ではスクリーンに歌詞が映し出されて観客に歌わせるというインストルメンタルナンバーになっていて、想定外の演出で驚いた。演奏の最後には、「この楽曲を作った時には世界から音楽が消えるなんて想像もしていませんでした。それが今、現実になっています。世界に音楽が戻ることを祈っています」というメッセージも流れた。この時は、ほぼ木根尚登はキーボードを演奏していた。
「Carol組曲」が終わったら、TMのメンバーはステージから去り、シーケンサーによる自動演奏と、ドラムの阿部薫とギターの北島健二のソロが入った。多分楽曲名は「Coexistence」だと思う。スクリーンに絶えず一瞬だけだがこの言葉が表示され続けていたからである。「Coexistence」という文字と「TM NETWORK 40th FANKS intelligence Day ~YONMARU~」という文字は交互に一瞬だけ映し出されてそれが何度も続いていた。
そして、TMのメンバーがステージに戻り、「Whatever Comes」を演奏する。近年のヒット曲でもあるので、会場は盛り上がった。
続けて、意外なところで、「Rainbow Rainbow」が歌われる。この楽曲も観客のコール&レスポンスが強い。アレンジも割とアップテンポに感じた。
小室哲哉がキーボードを打楽器のように叩き続けるところからTKソロが始まり、続けてステージ上で炎が吹き出して、TM NETWORKの代表曲「Get Wild」が演奏された。やはり、この楽曲がないと、ライブは盛り上がらない。この楽曲からしばらく阿部薫と北島健二はステージにいなかったと思う。
「Get Wild」が終わってしまったので、ライブもそろそろ終わりかなと思ったら、「Accident」が演奏された。しかも、前回の「STAND 3 FINALl」の時のアレンジで。「STAND 3 FINAL」の時に評判良かったのかな、という気になった。
本編ラストは、「Electric Prophet」だった。この楽曲が演奏されると、TM NETWORKのライブは終わりになるというのが、初期のライブのお約束だった。静かに演奏が終わり、TMの3人はステージから消え、再び「Electric Prophet」が流れて「何より大切なのは人です。できる限り歩みを続けていきます」というまだまだTM NETWORKが活動を続けるようなメッセージが流れた。
その後、エンドクレジットと共にシーケンサーで「Intelligence Days」が流れ、これでライブは終了かと思った。しかし、「Intelligence Days」が終わった後、コンピューターの声で、「もう一曲演奏する。もう一人登場する」という内容の声がして、TMのメンバーと阿部薫、北島健二とともに、想定外のゲストが現れた。
現れたのはかつてTM NETWORKのサポートをしていた松本孝弘だった。想定外のゲストに会場は興奮の坩堝に陥った。松本孝弘はギターソロを少し弾き、宇都宮隆と握手を交わして、ステージ後方に陣取った。そして、TM NETWORKとしては珍しくアンコールを演奏した。
アンコール
- Be Together
アンコールは、「Be Together」だった。小室哲哉も北島健二も松本孝弘とセッションを行い、楽曲を盛り上げた。当然会場はものすごい盛り上がりである。
演奏が終わり、ミュージシャン全員が一堂に並んで、挨拶をして、一人一人ステージから去った。この時点で20:15を過ぎていた。
会場はまだまだアンコールを求める拍手が止まなかったが、プロモーターがなぜかハンドマイクで整列退場を促すアナウンスを始めた。これでライブは終わり、観客は聞こえないアナウンスの中、それでも順番にアリーナを出ていった。
ライブは最初から興奮したのだが、僕の前をしばしばカメラマンが通り過ぎ、シャッターチャンスの時に僕の視界を遮るように撮影を行なっていたので、若干気を削がれた部分はある。これはライブ全般で気になった部分である。
今回、TM NETWORKのアリーナツアー初遠征を行ったわけだが、予想以上に楽しめたライブであったし、やはりゲストで松本孝弘が登場するのを見られたのは、幸運であった。30年前の「TMN 4001 DAYS GROOVE」ライブには行けなかったが、その残念さが30年の時を経て晴らされた感じはした。
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