アンチャーテッド(DOLBY VISION/Netflix)|Apple TVで観た映画のレビュー

アンチャーテッド(DOLBY VISION/Netflix)|Apple TVで観た映画のレビュー

No Image 原題 UNCHARTED
レーベル SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2022年
上映時間 116分
監督 ルーベン・フライシャー
出演 トム・ホランド、マーク・ウォールバーグ、ソフィア・アリ
画面 2.39:1/DOLBY VISION
音声 DOLBY ATMOS 英語
字幕 日本語

あらすじ

ネイトは子供の頃、兄のサムと一緒にマゼランが世界一周航海した時の地図を手に入れようとしていた。マゼランは世界一周の航海の中、黄金を手に入れたとされていたが、その黄金の行方はわからないままだった。サムとネイトは博物館にある地図を手に入れようとして警備員に捕まり、養護院にいた二人のうち、サムは養護院を追い出される。

15年後、大人になったネイトはバーで仕事につきながら、一方でスリを重ねていた。ネイトの心の支えはサムから届く絵葉書だったが、ある時から絵葉書は途絶えていた。バーで働くネイトの前にサリーという古物商を営む男が現れる。サリーもマゼランの隠した黄金を探していて、サムのことも知っていた。サリーはネイトにマゼランの黄金を探す手伝いをしろと持ちかける。ネイトはサリーを警戒していたのだが、結局サリーに協力することになる。

手始めに、サリーとネイトは、マゼランが黄金を隠した位置を記した地図を手に入れるべく、その地図への手がかりとなる鍵をオークションから盗み出す計画を立てる。オークションでは、先祖からずっとマゼランの黄金の行方を追っていたモンカーダという男が、手下にブラドックという女性を引き連れ、鍵を落札しようと狙っていた。オークションの最中にネイトは騒ぎを起こすことに成功し、サリーは鍵を掻っ攫う。

バルセロナに飛んだサリーとネイトは、現地でクロエという女性と合流し、マゼランの黄金のありかを記した地図を探して教会の中に入り込み、鍵を使って探索する。ブラドックたちもそれを狙っていたが、すんでのところでネイトたちは地図を手に入れる。しかし、クロエが裏切って地図をモンカーダに渡してしまう。

地図を奪われたネイトとサリーだったが、ブラドックに殺されたモンカーダの輸送機に忍び込み、あくまでマゼランの黄金を追求する姿勢は変えなかった。ブラドック率いる傭兵たちと大乱闘を繰り広げる中、ネイトたちは一歩一歩マゼランの黄金に近づいていく。

レビュー

ソニー・ピクチャーズがテレビゲーム機のPlayStationのゲームソフトを原作に、実写映画化した作品が、この「アンチャーテッド」です。興行収入は北米だけで150百万ドルに近い金額を叩き出し、120百万ドルの制作費を上回る成績を残しています。ただ、評価は分かれていて、Rotten Tomatoesの批評家評価は40%と低迷していますが、観客評価は90%と観客は楽しんだ様子が見てとれます。

映画は冒険アドベンチャーなのですが、原作がテレビゲームということもあってか、ストーリー展開がゲームそのものといった感じで、あまりハラハラドキドキさせられる部分はありません。自分がプレイしないゲームをそのまま実写で見せられている感覚を覚えます。

また、主役を演じたトム・ホランドとマーク・ウォールバーグの演技にも問題はあって、彼らがピンチに陥ってもその危険度があまり深刻にならず、軽いノリで過ぎていくので、感情移入がしづらく、あっさりと物語が進んでいきます。

ネイトとサリーのコンビは、最初はコンビとして上手く機能していない部分はありますが、後半に行くにつれてコンビとしての成り立ちが成立しています。ただ、二人のコンビ成立の過程があまり詳しく描かれていないので、どうして関係を深めているのかがよく見えないところもあります。

マゼランの黄金を追いかけるのはネイトとサリーだけではなく、敵としてモンカーダやブラドック、クロエといったキャラが登場しますが、彼らの敵としての存在感はあまり大きくはなく、マゼランの黄金を追求する敵としてはあまりに魅力がないので、ネイトとサリーの冒険の困難さの表現に欠けるところはあります。

物語がエンディングを迎えると、おまけ映像が2つ用意されていて、一つは物語途中で死んだとされているサムの生死について疑問符が残る演出になっているのと、もう一つはネイトとサリーが新たな冒険に挑んでいるという設定の中、そのさわりが描かれていますが、これは続編を意識したものと考えていいでしょう。実際、続編の制作にゴーサインが出たという報道が先日されていました。

映像は4K/DOLBY VISIONで配信されています。IMDbにはDIの解像度の記載がないのですが、ネガティブ・フォーマットが3.4Kしかないことを考えると、アップスケール4Kでの配信と判断できます。ネイティブ4Kでの配信ではないので、解像度は多少落ちますが、映像を見ている限りでは不満はあまり感じないです。DOLBY VISIONによる色彩表現は現実の世界を再現している感があり、リアリティを感じさせます。

音響はDOLBY ATMOSでの収録になっています。映画のドラマ部分は環境音やBGMがあまり鳴らないので、イマーシヴ・サラウンドとしての効果は薄いです。また、BGMについて言えば、5.1chの枠内で鳴っている印象が強く、空間に広がる感覚は薄いです。ただ、後半のアクションてんこ盛りのシーンでは、頭上方向も含めた音の配置が繰り広げられていて、それを考えると並の出来と判断します。

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