TM NETWORK|TM NETWORK 2025 YONMARU + 01|横浜アリーナ

TM NETWORK|TM NETWORK 2025 YONMARU + 01|横浜アリーナ

2025年4月8日

はじめに

TM NETWORKの2025年のライブ開催の告知を見たのは、2024年の大晦日に開催された「2024 intelligence Days FANKS inside」の最後だった。その後、2025年になって「THE FORCE」というライブビデオがリリースされた時に封入チラシに開催の詳細と、チケット先行予約のシリアル番号が入っていた。

最初、「YONMARU + 01」の開催日と開催場所を見た時にかなり迷った。横浜アリーナで開催されるので家からはかなり近いのだが、開催日が4月8、9日と平日の上に会社の新年度を迎えてすぐという時期にライブに行くことができるのか、行く気力があるのか、考えてしまったのである。それでもネット上では今回の「YONMARU + 01」がTM NETWORKとして活動する区切りのライブになるだろうという噂は聞いていたので、「チケットを確保しないで後悔するよりは、チケットを確保して行く気になっていたほうがいいだろう」と思って、「THE FORCE」に封入されていたチケット先行予約のシリアル番号を使って、チケットの予約をしていた。幸いなことにチケットは確保できた。

新年度が明けて会社の仕事は結構忙しかったが、たまたまチケットを確保した4月8日は早退するぐらいには時間的ゆとりがあった。16時に仕事を切り上げ、支度をして家を出た。

新横浜のマクドナルドで早めの夕食を食べて時間潰し

新横浜に行くのはかなり久しぶりだった。横浜から地下鉄に乗ったのだが、地下鉄自体使うのが珍しかった。17:00過ぎに新横浜に着いた。まだ開場時間まで1時間近くある。それで、早いがマクドナルドに入ってビッグマックセットで夕食代わりにした。ライブの開演が19:00からなので終了は21:00ごろだろうと思い、それから夕食を食べて、家に帰るとかなり遅くなると思ったのである。普段は夕食にビールを飲むが、この日はアルコール自体を抜いた。

横浜アリーナに行き、大勢のファンの中でパンフを買う

18:00近くなったので、マクドナルドを後にして横浜アリーナに移動した。すでに行く途中から大勢のファンの姿を目にしていた。横浜アリーナの入場口では大勢のファンが横浜アリーナの写真をスマートフォンで撮影していた。壁面にTM NETWORKの3人が映し出されていたからである。僕も記念に撮影した。

チケットを取り出して会場内に入場し、まず自分の席に行って荷物を置いた。場所はセンター席だったのだが、かなり右側であり、ステージは見づらい場所だった。荷物を置いてからトイレに行き、その後物販コーナーの列に並んだ。物販コーナーでは大勢のファンがグッズを買っていた。特にライブで使うペンライトの売れ行きが好調なようだったが、僕はペンライトで応援する性格ではなかったので、ツアーパンフのみ買い求めた。ファンの行列は凄かったが、思ったよりは早くパンフを買えた。

開演まで自分の席で待つ

パンフを買ってしまうと後はすることがないので、自動販売機でミネラルウォーターを買って自分の席に着席し、iPhoneでネットを見て開演時間まで過ごした。18:35ぐらいに開演についての注意事項のアナウンスがあり、その後、ステージ両脇のモニターに横浜アリーナの説明、すかいらーくのCM、小室哲哉のライブBlu-rayのCMなどが流れた。CMが流れた以外は、場内のSEはどことなくクラシックを思わせる音楽が流れ続けた。

ステージは照明が消えていたし、以前のライブみたいに何か仕掛けを施しているようにも見えなかった。会場内を見回すと、4月初旬の平日にも関わらず大勢のファンが続々と入場してきた。横浜アリーナは12000人ぐらい収納できる会場なのだが、10000人ぐらいは入っていたように思う。

18:55に場内アナウンスが再び流れ、19:00ちょうどに場内の照明が落ちて、ショーは開始された。最初の演出はいつもの如く意外な展開で始まった。

セットリスト

  1. We Can’t Stop That Way
  2. 金曜日のライオン
  3. 永遠のパスポート
  4. CASTLE IN THE CLOUDS
  5. Alive
  6. [QUIT30]Birth
  7. [QUIT30]The Beginning Of The End
  8. [QUIT30]The Beginning Of The End II
  9. [QUIT30]The Beginning OF The End III
  10. Show My Music Beat
  11. Good Morning Mr. Roadie
  12. LOUD
  13. DIVE INTO YOUR BODY
  14. SCREEN OF LIFE
  15. T.K.Solo(EVOLUTION)
  16. Resistance
  17. Get Wild Continual
  18. Self Control
  19. Carry on the Memories
  20. LAST ENCOUNT

オープニングはインストルメンタルナンバーかと思っていた。ステージ後方は全面がスクリーンになっていて、海の映像が流れていた。その後、建物の映像に変わり、スクリーン上部から小室哲哉、木根尚登、宇都宮隆の順にエレベーターで降りてくる映像が流れて、エレベーターがステージに到着すると本人たちがステージに登場するという趣向になっていた。インストルメンタルナンバーかと思っていたらそのまま新曲である「We Can’t Stop That Way」につながっていた。どうも「We Can’t Stop That Way」のイントロが異常に長い仕掛けになっていたようである。明るい感じの楽曲で好感を持った。

次の楽曲はイントロだけではなんの楽曲かわからなかった。宇都宮隆が歌い出してようやく「金曜日のライオン」だと分かった。かなりアレンジを変えているので不思議な感覚に囚われた。僕の席はファンが全員総立ちになるとほぼステージが見えなかったので、ステージ後方のスクリーンに映し出される映像を見るしかなかった。

3曲目は、イントロの入りだけで「永遠のパスポート」だと分かった。どちらかというとオリジナルに近いアレンジのような気がする。この楽曲をライブで聴くことは少ないので、珍しい選曲だなと感じていた。

4曲目はやはりイントロだけではなんの楽曲かわからなかった。ただ、イントロの単音がなんか聞き覚えはあると感じていた。スクリーンの映像もその単音に合わせて流れる星のような映像を描写していて、印象的だった。そして、宇都宮隆が歌い出して、「CASTLE IN THE CLOUDS」だと気づいた。この楽曲をライブで聴ける日が来るなんて思いもしなかったので、意表をつかれた。CDで聴いた時には好きになれなかったこの楽曲だが、ライブだと映える。

5曲目もイントロだけではなんの楽曲かわからない。スクリーンの映像は街が崩壊し、廃墟と化した街をずっと描写し続けた。そして、歌が始まって「Alive」だと気づいた。11年前のアルバム「QUIT30」からの選曲である。映像が廃墟と化した街を描写し続けるので、歌詞と相まって妙に意味深な演出になっていた。

続けて、なんと組曲「QUIT30」からの選曲が続いた。スクリーン上では文字で組曲「QUIT30」を演奏する意味を記していたが、スクリーンの廃墟と化した世界の描写といい、今の混沌とした世界、SNSの世界を指摘するかのような歌詞といい、まさかTM NETWORKがこの混沌とした世界を取り上げた選曲をするとは思いもしなかったので、驚いた。

組曲「QUIT30」は全部の楽曲を演奏したわけではないが、「YONMARU」の時の「Carol」に対してあえて今回、この組曲を演奏したようにも感じられた。テーマ的には少々重い。それでもこの組曲を演奏する意味はあったと思う。

組曲「QUIT30」が終わると、新曲の「Show My Music Beat」と「Good Morning Mr. Roadie」が続けて演奏された。「2024 intelligence Days FANKS inside」の時にその前のツアーで木根尚登と小室哲哉がボーカルを務めたこれらの楽曲を、宇都宮隆がボーカルとして取り直したバージョンを演奏したのだが、今回も演奏された。「QUIT30」からふとした日常に戻ったかのような歌詞や東京都下の映像が、逆に振れ幅の大きさを物語っていた。「Good Morning Mr. Roadie」の時にはコンサートスタッフの名前がスクリーンに映し出されていた。

次の楽曲はまたイントロだけではなんの楽曲かわからなかった。しかし、歌が始まると「LOUD」だと認識した。これも「QUIT30」からの選曲である。今回の「YONMARU + 01」は「QUIT30」に光を当てるライブではないかと思ったぐらいである。この楽曲もライブ映えする。

次はノリのいいイントロが流れてきた。イントロから「Don’t Let Me Cry」かと勘違いしたのだが、実は「DIVE INTO YOUR BODY」だった。かなりかっこいいアレンジに変わっていて、オリジナルのユーロビートより乗れる演奏になっていた。

「DIVE INTO YOUR BODY」の演奏が終わって少し間があり、いきなりサビから始まったのはまた意外な選曲の「SCREEN OF LIFE」である。この楽曲の歌詞も痛烈である。「🎵目覚めているのでしょう/動かないのですか」という歌詞は、組曲「QUIT30」のプレゼンテーションとともに、意図的に感じられた。

「SCREEN OF LIFE」が終わると、「T.K.Solo」のコーナーである。前半はまるで讃美歌のような演奏が続いた。実際コーラスをシンセサイザーに取り込んで讃美歌として流していた。後半は逆に派手なサウンドである。

「T.K.Solo」が終わると、予想外に「Resistance」が演奏された。しかも、スクリーンの映像も革命を起こす一人の少女を描いたものになっていて、また意味深な映像だなと思った。市民の革命を煽っているかな? 組曲「QUIT30」からの流れで、と僕は感じた。

ここまで来るとラストに近づいていた。イントロからすぐにわかる「Get Wild Continual」である。ステージ上も炎が出ていて盛り上がる。スクリーンの映像がなぜか色々な部屋を映し出していて、ちょっと謎だった。

「Get Wild Continual」が終わると、また讃美歌のようなイントロが流れ始めてそこから「Self Control」へとつながった。「Self Control」を聴くのは久しぶりのような気がする。スクリーン映像では、歌詞がスクリーン下から上へと流れていった。

そして、TMの3人が歌う楽曲としてはラストになる「Carry on the Memories」が演奏された。この辺は「2024 intelligence Days FANKS inside」と同じような演出だが、TM NETWORKデビュー40周年を記念した歌詞であると同時に、今という時代を映し出すようでもあった。

「Carry on the Memories」を歌い終わった3人はステージから降りていった。そして、新曲である「LAST ENCOUNT」というインストルメンタルナンバーが流れる中、スタッフクレジットが流れ、ライブは終わりを迎えた。途中でスクリーン映像はステージから降りて楽屋に向かうTMの3人の姿を捉えていて、お茶目な3人の姿が見られた。そして、再び海の映像が流れ、その映像は太陽を映し、次のようなメッセージがスクリーンに現れた。「陽はまた上り、陽はまた暮れる。その繰り返しが続くような世界を望みます。また、どこかでお会いしましょう」と。

ライブは1時間55分という長さで20:55には終了した。今回、ライブの途中で宇都宮隆が休む際にはステージを降りるのではなく、木根尚登の後ろに椅子があり、そこで休んでいた。また、スクリーン映像にはしばしばTMの3人の姿が映っていたのだが、AIで処理していたようで、演奏と映像にズレが発生していた。それでも、ステージが見えない僕としては、スクリーンの映像から受ける印象はとても強かった。

今回のライブを持って、TM NETWORKデビュー40周年記念活動は終了した。しばらく活動することはないと聞いている。新年度4月の平日という難しい時期ではあったが、なんとか行けて、ライブを観られたのは幸運だと思っている。

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