TM NETWORK ライブシネマ -Incubation Period- T・ジョイ博多
2012年4月25日
プロフィールにも書いてあるように一応僕はTM NETWORKの曲が好きである。しかし、実はライブの参戦となると過去2回しかない。「CAROL TOUR」と「Log-on to 21st Century」だけである。どうも佐野元春の時と違って、ライブにどうしても参戦しようというモチベーションが少ないというのがその要因である。また全盛期にはチケットが取れないというのもその理由である。今回突如の再始動で日本武道館で「-Incubation Period-」というライブが開催されると聞いた時も、「まあ関係ないな」と他人ごとのように思っていた。
しかし気分が変わったのは武道館のチケットが完売で、日本全国と香港、台湾の映画館で衛星中継配信を行う「ライブシネマ」を開催すると聞いた時である。ネットで中継会場を調べてみると、福岡市では天神の東宝シネマと博多のT・ジョイ博多で開催されるとのこと。ここで、久しぶりにTMのライブに見に行ってみるかという気分に変わっていた。チケットはローソンチケット、チケットぴあ、劇場で発売されるとのことで、ローソンチケットの先行予約に申し込んだら、当選したので、約12年ぶりにTMのライブに参戦することにした。
当日は会社を定時で上がり、博多まで出た。そして会場であるT・ジョイ博多に足を向けた。目当てはグッズでパンフと特典付きのCDだったのだが、特典のポスター付きのCDは完売とのことで渋々パンフだけ買った。6時30分に開場したので、早々に席に着き、スクリーンを眺めていた。
スクリーンでは、途中までではあるが新曲の「I am」のビデオクリップが流れ、そのCMが上映されていた。実は新曲の「I am」をしっかり聞いたのは今回初めてだったのだが(ネットではラジオの録音したものがアップされていたので聞いてみたがピンとこなかった)、良い感じの曲だなと思った。すくなくとも「Welcome Back 2」より数倍増しである。
会場の様子を見ていると、意外と年齢層が若い印象を受けた。男女比も半々の様子である。開演時間ギリギリになって入場してくる人も多く、開演時には7-8割席が埋まっていたと思う。
6時53分ぐらいからスクリーンの映像が日本武道館の映像に切り替わった。ステージは円形をしていて、布で天井からステージまで覆い隠されていた。そしてその布には波の映像とカウントダウンする時間が表示されていた。7時過ぎになると開演前の注意事項がアナウンスされ、それからしばらくたってショーはスタートした。ショーは最初まるでノイズのような音が鳴り続け、映像が森の上空から撮った動画に切り替わる。カウントダウンは2時間27分前後を指していた。その映像が終わると、布を通して3人の男女が映し出され、彼らは天井に設置されたU.F.O.を模した照明に吸い込まれていった。その代わりに映像がU.F.O.から放たれ、TMの3人がステージ上に降りてくるという趣向だった。
本編
- We Love The Earth
- ACTION
- Human System
- Seven Days War
- Come On Everybody(Come On Let’s Danceが一瞬入る)
- GIVE YOU A BEAT
- NERVOUS
- 1974
- Bebond The Time
- I am
- Just One Victory
- Get Wild
- Wild Heaven
- Be Together
- Self Control
- ELECTRIC PROPHET
- Timemachine
オープニングは「We Love The Earth」。なんと木根尚登がいきなりキーボードて演奏しているので驚く。サポートメンバーはギターとドラムだが結局メンバー紹介がなかったので誰だか分からず。ベースはシンセベースのようである。2曲目の「ACTION」はTM再結成後唯一の演奏曲で、意外とライブ映えのする曲だなと思った。3曲目はこれまた意外の「Human System」。アレンジが「Classix」に収録されているドラムが跳ねるようなアレンジでなかなか良かった。
続く4曲目は小室哲哉が演奏を始め、聞いていると「Still Love Her」だったので「おぉ」と思ったらイントロだけで終わり、結局「Seven Days War」に演奏が移っていった。5曲目は「Come On Everybody」。ようやくのれる曲になってきてご機嫌になる。途中で「Come On Let’s Dance」が組み込まれて会場も盛り上がるが、何とラストのところで宇都宮隆の声が聞こえなくなり、段々音が消えていってまるでトラブルが発生したかのような演出がなされる。一瞬だが会場の照明が全部点き、カメラもステージスタッフの対応する様が撮影されていた。
その演出も無事終わり、小室哲哉のキーボードから再び演奏再開。何の曲かと思ったらなんと「GIVE YOU A BEAT」〜「NERVOUS」の連続演奏なのでニコニコする。ツボを抑えた選曲に楽しさを感じていた。ここまで木根尚登がキーボード行ったり、ギターを演奏したりと結構忙しく楽器を変えているので音が多彩になっている。
その木根尚登が昔のラジカセを持ってきて、PAの前で操作すると始まったのがTMの代表曲「1974」。この曲は生ドラムもギターもなく、3人でのみ演奏された。「1974」終了後は再び小室哲哉のソロから始まった「Beyond The Time」。イントロだけでは何の曲か分からなかったが、小室哲哉がすでにライブ前のインタビューで演奏すると言っていた通りとなった。言わずと知れた「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のテーマ曲だが、感慨深いものがあった。
ここで初めてのMCが宇都宮隆からあった。28年間色々なことがあったが、それを人類は乗り越えてきたというような趣旨のMCだった。そして前フリして演奏されたのが新曲の「I am」。既に開演前に何回も聞いていただけあって、すっと入っていける曲になっていた。
再び宇都宮隆のMCが入り、「Just One Victory」へと続く。途中のCAROLのワンコーラスも再現されて意外と原曲に忠実だったように思う。続けて小室哲哉が暴走しだしてキーボードでギュインギュインいわせた末に演奏されたのはおなじみ「Get Wild」。小室哲哉のイントロが印象的な曲になっていた。ここから怒濤の選曲となり、「Wild Heaven」、「Be Together」と盛り上がり曲が続く。「Be Together」では宇都宮隆が「Welcome to The Fanks!」と発声し、興奮した。
また小室哲哉の何の曲かわからないようなイントロを含めて「Self Control」が演奏され、本編最後の曲と思われたのが「ELECTRIC PRORHET」。実はこの曲本当はかなりの長尺なのだが、ライブでは途中からの演奏。ちょっとそれが残念だったが、良い感じの曲だと思った。この曲が終わると照明が消え、ライブも終了かと思われたがもう1曲残っていた。一旦ステージ上にカウントダウンされる時計が表示され、4分前後を指していた。再び照明が灯り演奏が始まる。それが公式にはレコード化されていない「Timemachine」。一応ライブCDでは音源化されているが、スタジオ盤が存在しない曲である。この曲は3人でのみ演奏された。
ライブが終了した後、空から封筒が降りてきて、それを宇都宮隆が受け取り、中の紙を取り出してみて、再び手放すという演出がなされた。紙の内容は映画館では不明だったが、どうも武道館では会場の座席にチラシとしておいてあったものらしい。それから再び3人は照明のU.F.O.に登って行き、カウントダウンが始まった。時間が0を差し、どうなるかと思ったらそのまま時間は過ぎていき、ライブは終了した。
今回武道館ライブを映画館で鑑賞するというスタイルでライブ参戦したわけであるが、自宅でDVDを見ているかのような錯覚に襲われた。おとなしい観客。ドリンクを飲みながらの鑑賞。画質的には少々黒浮きしている印象があったし、サラウンドはそれなりに活躍している感じがしたが低域の迫力は現場にはかなわないという印象もあった。しかしながら地方に住みながら東京のライブを楽しめるというのにはありがたい仕組みだと思う。今後こういう機会がまたあれば参加したいと思う。
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