阿蘇日帰り観光
2012年10月26日
はじめに
そもそもの始まりは駅の掲載ポスターにあった。そのポスターには博多-熊本の新幹線往復きっぷが、博多駅ビル・アミュプラザ博多とデイトス博多で1500円分のクーポン付きで5500円で販売するというものだった。パンフレットを貰って良く見ると、乗れる列車がつばめだけだというという制約はあるものの、使い方次第ではうまく使えそうだった。それでどこか観光に行こう、どこがいいと考えて、阿蘇に行ってみようかと思った。九州に引越ししてきて1年半経つが、家と博多以外では唐津しか行ったことないので、どこか観光に行きたくなったのである。阿蘇山は一度見てみたいと思ったので、会社が特別休日となったこの日に阿蘇に行ってみることにした。
博多から熊本駅へ
ネットで何かツアーはないかと調べていたら、産交バスの「日帰りバス旅」という熊本駅から出発しているツアーで、白川水源、草千里、阿蘇火口を見て回る行程の物があった。値段は5900円。事前に予約していったが、バスの発車が8時34分で、その30分前にチケット売り場に来てもらいたいということで、家を6時に出発。地下鉄に乗って博多に出た。7時ちょうど発の新幹線つばめで一路熊本に向かって進んでいった。7時49分熊本着。早速チケット売り場に行き、チケットと行程表を受け取る。このツアーは専用の観光バスではなく、通常に運行されている路線バスを色々乗り継いでいくツアーである。当然ガイド等はいないので、行程は自分で管理しないといけない。チケットを受け取ると少し時間が出来たので、ミスター・ドーナツでコーヒーを飲んで時間を潰した。
名水百選 白川水源
8時34分ちょうどにバスが到着、乗車するとすぐに走りだした。バスは黒川温泉行きのバスで、その途中に白川水源があって、そこで下車するという仕組みだった。乗客は驚くほど少ない。観光するメンバーばかりで約10名以下。チケット売り場でも雨がパラパラ降っていたが、バスが市内の各停留所を回り、市街に出る頃になると段々本降りになってきた。折りたたみ傘を持ってくるのだったなと後悔しながら雨が止むのを祈っていた。1時間半でバスは白川水源入り口バス停に到着。雨がひどい降りで、慌てて走って近くの土産物屋に入り、ビニール傘を買って何とかしのいだ。白川水源は大量の水の湧きだす水源地で、まるで川のようである。入場料として100円取られるが、これもツアーチケット代に入っているので、チケットを窓口に提出する。観光客はまばらだったが、誰も水を飲もうとしないので、係の人に「水飲めますよね?」と確認してしまった。確認が取れて水を1杯飲む。確かにおいしい水だった。たまたま行きの新幹線で朝食用にミルクティーのペットボトルを買っていたので、そのペットボトルの中に水を入れて持ち帰ることにした。敷地内には神社もあったので一応お参りしておく。でも何の神社なのかよく分かっていなかったけれど。
草千里
白川水源から再びバスに乗って移動。熊本から白川水源まで運んでくれたバスが、白川水源の先で一旦休憩し、再び戻ってきたのである。乗客は数名といったところ。バスは40分かけて次の停車地である草千里火山博物館バス停まで移動した。白川水源のバス停でネットを見ていた時には、阿蘇火口の様子は悪いようで、ガスっていて火口が見られないという。ここまで来たのに見られないと悔しいなと思いながらバスに乗っていた。バスはどんどん山を登り、雨と雲で道路状況も悪かった。視界が100mぐらいしかないのである。そんな中到着したのが、草千里。ここは火山の噴火後で広大な平原が広がっているところである。平原の中に2箇所水たまりがある。夏辺りの雨の少ない季節には乾燥して干上がっているらしいが、今日は雨のため、結構大きな水たまりができていた。遥か彼方にはどうも牛らしい一群も見える。晴れていたら、どんなに眺めがいいだろうと思いつつ、写真を撮っていた。ここのバス停は、観光客の休憩の場所らしく、ドライブインのレストランや土産物屋、火山博物館などが設置されていた。ツアー代に含まれている昼食を食べにニュー草千里というレストランに入る。ここでは馬肉の焼肉を食べた。焼くと結構硬く、歯切れは悪いが、味自体は悪くない。馬肉とブッフェはお代わり自由であるが、満腹になって乗り物酔いするのも怖いので(実は乗り物にあまり強くなかった)、取りあえず一人前で終わらせる。標高も高くなっていて気温が低いので、ビールを飲もうという気も起きなかった。食後、しばらく写真を撮りながら草千里の広大な風景を堪能していた。博物館に入って時間潰そうかとも思ったが、入場料が高いので止めた。
阿蘇火口
12時45分に路線バスが草千里火山博物館バス停に到着。約5分で、阿蘇山西駅バス停まで移動した。草千里をウロウロしていた時に次第に雨が弱くなってきていたが、阿蘇山西駅バス停に来た頃にはほぼ止んでいた。ここからロープウェーで約5分。山頂に到着する。風の流れも火山の有毒なガスが観光客に来ないような向きになっていて絶好のシチュエーションになっていた。早速歩いて火口を覗く。蒸気がものすごい勢いで吹き出してきて、熱源がはっきりと認識できないほどだった。あまりの雄大さに思わず動画を撮っていた。もちろん写真も撮りまくりである。火口を見学した後は、火山の噴火によってできたカルデラをじっくり歩きながら見物していた。こちらも自然の驚異といった感じで、天気がギリギリ回復したことへの自分の運の良さに神に感謝していた。しかし気温は11度と寒いので、ひとしきり見学した後は、ちょっと早めにロープウェーで下山し、土産物屋でホットミルクを飲んで体を暖めていた。
阿蘇火口から熊本駅へ
14時20分に九州横断4号熊本行のバスが到着。これに乗って一路熊本駅に向かった。さすがに途中、阿蘇くまもと空港に寄る路線だけあってか、乗客は多かった。乗車時間は2時間ちょっと。ずっと下り坂で次第に天気も晴れ間がのぞき、ラストは良い感じに終わったような気がする。帰りはずっと音楽を聞いていた。熊本駅に着いた時には2時間ずっと座りっぱなしで、ちょっと疲れた。
博多駅、くうてんで夕食
熊本駅からは16時47分発のつばめで博多へ一路帰宅。約50分で博多に到着した。新幹線はなるたけ直線に走行できるようにか、結構トンネルが多い。当然そのトンネル内は携帯が通じないので、ネットは見られない。九州新幹線がWi-Fiのサービスしていればいいのだが、やっていないのでぼーっと景色を見て過ごしていた。博多駅に着いて、少し早めの夕食。博多駅ビル9階と10階のレストランスペース・くうてんでは、クーポン券が使えるので、レストランに入りビールとサイコロステーキを頼んだ。ビールはいま話題のフローズンビール。泡が凍らせてあって、ビールの酸化を防ぐためにいつまでも美味しいというものである。疲れた体には心地よい一杯であった。
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