八重山旅行記2016年2日目/波照間島
2016年5月1日
石垣島離島ターミナルから波照間島へ
朝、6時に起床し、朝食を食べ、酔い止めの薬を飲んでいた。今日は、波照間島に移動し、1泊する予定なのだが、石垣島離島ターミナルのチケット売り場が混むとネットで調べていたので、7時半に離島ターミナルに着くようにホテルを出た。幸いなことにチケットは早く買えたが、7時45分頃には、チケット売り場は混雑していて、かなり待たされそうな雰囲気で、早めに移動してよかったと思った。
波照間行きの安永観光の船は、8時半過ぎに石垣島を出発した。実は僕はかつて乗り物酔いがひどくて、乗り物全てで酔っていたが、大学の時に遠距離通学をしていて、乗り物に強くなってはいた。だが、船だけは別と思っていたので乗り物酔い止めの薬を飲んでいた。そのおかげか、1時間強の船の旅は、無事に終わった。乗船の後半30分は、少々揺れた。これは、後半30分が外洋を航行するためである。何もない海を眺めていると、「日本の果てに行くのだな」という感じになった。
素泊まり民宿「やどかり」に荷物を置く
波照間港に着くと、今晩宿泊する予定の素泊まり民宿「やどかり」の送迎車が待っていた。ネットで調べていた時、宿の送迎は、他の宿泊者が民宿の主人であるおばぁの代わりに送迎するという話を見かけたので、特に送迎を頼まなかったのだが、他の宿泊者を待っていたようで、送迎が出ていた。それで、便乗させてもらった。
「やどかり」に着いて、朝早いがチェックインをした。相部屋どころか、雑魚寝になりそうであるが、まあ泊まれるだけマシと思うことにした。当然宿泊料は安い。1泊2800円である。ただ寝るだけの民宿である。
波照間島を観光する
「やどかり」で自転車を借り(これも有料で800円はする)、まず「やどかり」すぐ近くの「富嘉商店」に行ってみた。幻の泡盛と呼ばれる「泡波」が売っていないか、見に行ったのである。幻の泡盛と呼ばれる所以は、生産量が波照間島で消費する分ぐらいしかなく、島外に出回らないからである。当然島外で手に入れようとすると、ぼったくり価格になってしまう。その「泡波」であるが、観光者向けのミニボトルが大量にあった。そこで、4本を確保し、幻の泡盛を後日堪能することにした。ちなみにミニボトル1本の値段は350円である。
次に動いたのは、共同売店を巡って、夕食と朝食の確保だった。「やどかり」では食事がないのである。幾つかの売店を巡って、のり巻きと菓子パンを確保した。あとでビールを確保するつもりだった。
天候は今ひとつで、小雨もぱらついていたが、自転車でウロウロしていた。せっかく日本最南端に来たのだから、最南端の碑でも見に行こうと移動した。集落から結構距離があり、また、意外と坂が多く、アップダウンで足がパンパンに張ったが、日本最南端に来ると、ある種の感動があった。ここは景色も良く、日本最南端の碑が建てられていた。波照間島一の観光名所であるため、訪れる観光客も多かった。せっかくなので、他の方に頼み、日本最南端の碑をバックに写真を撮ってもらった。
昼食をどうしようと思い、iPhoneで食堂を探した結果、集落の中にある「あやふふぁみ」というところで取った。波照間島は、昼には閉まってしまう店が多い。その中で数少ない開いている店では、貴重なレストランである。食べたのは「軟骨ソーキのラフテー定食」800円である。量はそんな多くないが、味は良かった。店が少ないので、結構ひっきりなしに客が来ていた。
食後、景色のいいというニシ浜に行ってみた。確かに沖縄独特のエメラルド・ブルーの色をしている。ただ、てんきが良くないので、海の美しさは、いまひとつの状態になってしまった。のんびりした雰囲気なので、波の音を感じ取りながら、少しネットをしていた。
その後、集落に戻り、ちょっとブラブラしていたが、疲れたのと雨が一時的に強くなったので、たまたま見つけた「KuKuru cafe」に入り、マンゴージュースを飲んだ。先程の「あやふふぁみ」と同様、ランチだけの営業だった。
ほとんどの共同売店が昼休みをとっている中、「名石共同売店」だけは昼も営業していた。疲れたのでそこでビールやつまみを買い、「やどかり」に戻って、休憩した。
「やどかり」の宿泊者と居酒屋で宴会
「やどかり」では宿泊人数が確定せず、どこに寝るのか判別できなかった。しばらく待っていて、動きがあった時に荷物を移動させた。昼間、小雨に降られて、埃まみれの状態だったので体が気持ち悪く、先にシャワーを浴びさせてもらった。民宿なので、タオル、石鹸、シャンプー類は持参したが、ドライヤーはある。ただ、水不足に悩む波照間島では、節水に協力を、と言われていて、あまりシャワーを浴びることはできなかった。最小限、体を洗うだけしか水は使わなかった。
その後、「やどかり」の宿泊者28人で居酒屋に夕食を食べに行くことになった。常連さんの発案である。用意した食べ物は、不要になったので、冷蔵庫に入れておいた。何人かの宿泊者とともに、時間までニシ浜に日の入りを見に行ったが、曇っていて見られなかった。旅行者の一人が三線を練習していて、2曲ほど、演奏を聴かせてもらった。
その後、島の数少ない居酒屋「あがん」というところで、宴会をした。常連さんに混じって話をさせてもらった。「泡波」も飲ませてもらい、結構楽しめたと思う。ただ、こういう知らない人との食事が苦手な人には、辛いかもしれない。後、当然ながら、部屋で雑魚寝になるので、プライバシーはないと思ったほうがいい。
宴会は7時半に始まり、終わったのは、夜の10時過ぎ。「泡波」を飲み過ぎてしまい、かなり酔っていた。「やどかり」に戻って歯磨きをしたら、すぐに寝てしまった。ただ、雑魚寝の部屋なので、夜中にだれかの携帯のバイブレーションが何度も鳴り、その度に起こされた。
南十字星は見えず
今回、波照間島に行った目的の一つは、星空、特に南十字星を見たいと思ってのことである。日本最南端の地を訪れたい、という目的は達したが、星空は残念ながら、見えなかった。一日中曇り空で、時折小雨の降る中では、星どころか空が見えなかった。ただ、宴会が終わって、10時過ぎに宿に帰る途中、何の星かはわからないが、1等星の星だけは天空に輝いていた。南十字星が見えなかったのは残念であるが、どうも民宿のおばぁの話によると、今年のゴールデンウィークは、梅雨の走り始めが少し早いらしい。こればかりは気象に左右されるので、南十字星を見るためだったら、波照間島に数日宿泊して、チャンスを狙うしかないと思う。ただ、波照間島への船の出港が結構不安定なので、波照間島に行けなかったり、行ったはいいが帰れないという危険性もある。そういう意味では、とりあえず島に渡れただけでもラッキーなのかもしれない。
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