APOLLO 11(Blu-ray)/アポロ 11/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

APOLLO 11(Blu-ray)

APOLLO 11 Blu-rayジャケット 邦題 アポロ 11
レーベル UNIVERSAL PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2019年
上演時間 93分
監督 トッド・ダグラス・ミラー
出演 ニール・アームストロング、バズ・アルドリン、マイケル・コリンズ
画面 2.20:1/アナモルフィック
音声 dts-HD MA 5.1ch 英語
字幕 英語

あらすじ

 1969年。アメリカのNASAは、人類史上初の月面着陸計画を進めていた。アポロ11号でニール・アームストロングとバズ・アルドリンを月に送り、彼らを月面に立たせるという計画だった。映像は、その事実を克明に収録し、アポロ11号の発射シーケンスから地球の周回軌道を経て月への旅を描き、アームストロングとアルドリンが月面に立つ様子を映し出し、そして、無事に地球に帰還する旨をコントロールセンターの様子とともに描写する。

レビュー

 1960年代のアメリカとソ連の宇宙開発計画の中で、アメリカのNASAが人類初の月面着陸計画であるアポロ11号の発射から月面への旅と、その帰還を当時のドキュメンタリー映像をもとに制作されたのが、この「APOLLO 11」です。今のところ(2019年6月)、日本での公開の予定はなく、輸入盤Blu-rayでしか視聴できない状況にあります。2019年7月から、この作品の再編集版が「アポロ 11:ファースト・ステップ版」として全国の博物館、科学館で上映されます。映画としての評価は高く、見ていていい意味での緊迫感を持続する作品に仕上がっていると思います。

 この作品のポイントは、NASAが記録していた映像が70mmフィルムで収録されている点が、大きなアピールポイントであると言えます。当時、アポロ11号のドキュメンタリー映画を製作すべく70mmフィルムや16mmフィルムで記録していたものですが、何らかの事情でドキュメンタリーは製作されず、アポロ11号が月面に到着してから50周年を迎える2019年になって、改めてドキュメンタリー映画として製作されているのが、大きな視点になっているかと思います。

 ヒットはしなかった「ファースト・マン」でもアポロ11号の話は描かれていますが、この作品は事実をそのまま映像化していることもあり、当時の雰囲気がただならぬ状況で描かれています。登場人物の性格等は深くは描かれませんが、事実を積み上げて描きだすことにより、アポロ計画の凄さが改めてわかるようになっています。

 映像が70mmフィルムで撮影されているシーンが多いこともあり、1969年の映像とは思えないほど臨場感をもたらしているのが、この映画の特徴になっていると言えます。また、月のシーンは16mmフィルムで描いていますが、その画質の荒さが逆に月という場所の荘厳感を表しているようで、見応えがあると言えます。大変貴重な映像がこれでもか、と出てくることもあり、その素晴らしさが実感できるようになっています。

 映画は、アポロ11号の地球への帰還と、ケネディ大統領が月に人類を向かわせる旨を発信した映像で終わりますが、1969年という時代をパッケージングしたこの映画は一つの歴史になるのではないかと思います。

 映像は、70mmフィルムと16mmフィルム、テレビ画像、スチル写真で構成されていますが、70mmフィルムのフッテージは、50年前の映像とは思えないほど鮮明で、色乗り、解像度が突き抜けています。逆に16mmフィルムのシーンも多々ありますが、こちらは画が荒いものの、逆に緊迫感を醸し出しています。テレビ画像でもその緊迫感は感じられるところであります。月のシーンはスチル写真で鮮明な月面のシーンを描写していますが、これがリアリティを感じます。音響はジャケットではDOLBY DIGITALで収録とありますが、実際はdts-HD MAでの収録ですので、音質は相当いいものになっています。ドキュメンタリーですので、音楽のシーン等がサラウンドしていますが、効果的に鳴っていて、音響の魅力を感じます。

コメント

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