DRIVE(Blu-ray)
邦題 | ドライヴ | |
レーベル | SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2011年 | |
上演時間 | 100分 | |
監督 | ニコラス・ウィンディング・レフン | |
出演 | ライアン・ゴズリング、キャリー・マリガン、ブライアン・クランストン | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
若きドライヴァーは、昼は映画のスタントマンとして、夜は犯罪に手を貸す凄腕の運転手として日々生活を送っていた。あるときマンションの隣人の女性アイリーンと知り合いになり、二人は惹かれあうようになる。しかしアイリーンには犯罪に手を染めた夫がいて、彼は出所してくる。そして捕まる原因となった金を巡って犯罪組織のために再び強盗を起こすことになり、ドライヴァーも手を貸す羽目になる。そしてアイリーンの夫は強盗の最中に死亡し、ドライヴァーやアイリーンにも危機が迫ってくる。
レビュー
アメリカではカルト的人気を誇っているらしいジェイムス・サリスの原作を映画化したのがこの「ドライヴ」です。アメリカでの劇場公開もスマッシュヒットを放っていたので、なんとなく印象に残っている映画です。興行収入的にもそこそこの成功を収めていたのではないかと思います。
タイトルが「ドライヴ」ということで、カーアクションシーンの多い映画かと思いましたが、実は結構人間ドラマに近い映画だと思います。ジャンル的には犯罪物にジャンルされるのではないかと思います。寡黙な主人公ドライヴァーと、犯罪者を夫に持つ子連れの女性アイリーンとの純愛がテーマの映画であるといえるかと思います。
この映画が印象深いのは、主役であるドライヴァーがあまり喋らないミステリアスな雰囲気を漂わせているところで、インパクトを強くしていると思います。喋らないから何もしないのかというとそうではなく、物語後半ではバイオレンス色が強く出てくるキャラクターであります。
その孤高の主人公に対して心を通わせるのがマンションの隣人であるアイリーンで、ドライヴァーとアイリーンの許されない恋愛が物語のコアを形成していると思います。また、ドライヴァーとアイリーンの子供の心の交流もひとつの見所ではないかと思います。この交流を前半でじっくり描いているところが、後半の犯罪シーンに生きてくるという仕掛けになっています。
後半はアイリーンの夫が刑務所を出所したのにもかかわらず再び犯罪に手を出し、それをドライヴァーが手を貸してしまうところから始まる殺人の連鎖をじっくり描いています。映画の最初で「R指定」を表示していましたが、実際にそのバイオレンスシーンはかなりどぎついものになっていて、やり過ぎの感もあります。
アクション映画ではありませんから、ドライヴァーのカーアクションシーンは少なめで、ちょっとそっちを期待すると肩透かしを喰らいますが、ドラマとして見れば、ドライヴァーのドライヴテクニックがストーリーの要所要所で生かされているのが分かり、面白いものになっているかと思います。
ラストにはドライヴァーがどうなったのかちょっと曖昧なところもありますが、その曖昧な部分も含め、ある種独特なテンポが作品を彩っているかと思います。サウンドトラックも印象的な音楽を鳴らしていて、作品の彩りを見事に作り出しているかと思います。
画質は大変きれいで、若干のフィルムグレインを感じさせるシーンもありますが、おおまかにいうと鮮明な画質です。夜のシーンも多いので見づらいかと思いましたが、実際は見事に夜の暗がりのシーンも描き出しています。音響はdts-HD MA 5.1chをストレートデコードで聞きました。かなりサウンドデザインに凝っている感じで、空間の中を音が動き回っている印象があります。また、サウンドトラックが派手に鳴っている時と、かすかに埋もれないぐらいに鳴っている時との差が大きいですが、どちらにしてもインパクトあるデザインを生成していると思います。かなり迫力はあります。
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