Eternal Sunshine of the spotless mind
邦題 | エターナル・サンシャイン | |
レーベル | UNIVERSAL STUDIOS HOME VIDEO | |
制作年度 | 2004年 | |
上演時間 | 108分 | |
監督 | ミシェル・ゴンドリー | |
出演 | ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルスティン・ダンスト | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | DTS 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語 | |
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
ジョエルは、ふとしたことからクレメンタインと知り合いになり、恋に落ちるが、バレンタインの日に振られてしまう。クレメンタインはジョエルの記憶を消した、というメッセージをジョエルに送っていた。失意のジョエルは、記憶を消す会社に行き、クレメンタインの記憶を消そうとするが、彼の心の一部ではそれに逆らっていた…。
レビュー
「マルコビッチの穴」の脚本で一躍有名になったチャーリー・カウフマンの新作映画がこの「エターナル・サンシャイン」です。独特の脚本を書く彼の作品らしく、一筋縄ではいかないストーリー展開になっています。
物語冒頭で、ジォエルは仕事を休んで、海岸に行きます。すると、クレメンタインという女性と出会います。初めて会ったのにも関わらず、何か親しげな様子で二人は接近していきます。ここの部分で、時系列的に辿っていきますと、最初の出会いなのかな、と思わせますが、実は違うことが後々明らかにされます。
世間ではバレンタインの日ということで騒がしくなっていますが、ジョエルは、クレメンタインから一方的に別れを告げられます。それも「記憶を消した」というメッセージ一つで。意気消沈したジョエルは、そのメッセージを元に、記憶を消す会社に足を向け、自分の記憶を消してもらうよう依頼をします。
物語は、ここから記憶を消す作業と、それに呼応したジョエルの記憶の再生がメインになってきます。ジョエルの記憶の中の話ですから、時々現実的ではない出来事が発生しますが、彼の記憶ではそうなっていると思ったほうがいいでしょう。
その記憶を消す作業を行っているのは、スタンという若者で、パトリックという若者と一緒にいかにも慣れた手付きで行っていきます。途中からメアリーという女性も絡んできて、スタンと、愛を交わしていきますが、これは、ジョエルの記憶と平衡して描かれることで、愛の強さを描いているのだと思います。
しかし、記憶の消去がうまく行かなくなり、スタンがハワード医師を呼ぶ辺りから話はおかしくなります。メアリーがハワード医師にキスをする段階で、話はややこしくなっていきます。ジョエルの記憶も思ったように消すことが出来なくなり、現実と記憶の世界が両方とも混乱を起こしていきます。
物語後半では、メアリーも記憶を抹消された人間だということが明らかになり、それと共に彼女は顧客に消された記憶の情報を配信してしまいます。一度は記憶を抹消されたジョエルとクレメンタインですが、ここで物語冒頭に戻り、描かれている内容が時系列に描かれているわけではないということが明らかにされます。
一貫して描かれるのは、ジョエルのクレメンタインに対する想いの強さではないでしょうか。記憶を消されそうになると、必死でそれと戦ってしまうところなどは、彼女をいかに愛していたか、という証明に他なりません。彼は過去を遡ることによって、それを追体験して行きます。
物語ラストでは、ジョエルがハワード医師に語った内容がテープ再生されますが、それを聞きながら、ジョエルとクレメンタインは、困惑をしていきます。しかし、これは彼ら二人が再度愛を燃焼させていくという展開なのかな、と思います。余韻の残るラストシーンだな、と思います。
画質は、フィルム調で、屋外のシーンでは、比較的青みの強い映像を提供しているような気がします。季節が冬という設定なのと、ジョエルの心境を色で表しているという感じがします。音響は、DTS 5.1ch を 2ch ステレオで聴きましたが、なかなかトリッキー音像を提供していました。意外と重低音が活躍していて、物語にアクセントをつけています。
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