GHOST RIDER
邦題 | ゴーストライダー | |
レーベル | SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2007年 | |
上演時間 | 123分 | |
監督 | マーク・ステーヴン・ジョンソン | |
出演 | ニコラス・ケイジ、エヴァ・メンデス、ピーター・フォンダ | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語、DTS 5.1ch 英語 | |
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
カーニバルのバイクのスタントショーをしていた若きジョニーは、父親がガンに侵されていることを知り、悪魔と父のガンを消す契約をしてしまう。その結果父はガンが消えたがスタントの最中事故で死んでしまう。そしてジョニーは恋人で遠くに引越してしまうロクサンヌを迎えに行くことなく、失意のうちに大人になる。大人になったジョニーはバイクの曲芸で生計を立てていたが、その彼の前に再び悪魔が訪れる。彼はその時ゴーストライダーとなって、町の人達の魂を奪おうとする悪魔と対決をすることとなる。そしてその戦いは再会したロクサンヌをも巻き込んでいくことになる。
レビュー
マーベル・コミックの人気作品の一つである「ゴーストライダー」を映画化したのが本作です。大のアメコミファンであるニコラス・ケイジが出演していて、アメコミヒーローを嬉々として演じているのが特徴です。興収的にもそれなりのヒットを飛ばしていますが、制作費がかかり過ぎの面もあります。
物語の肝はニコラス・ケイジ扮するジョニーが最初自分の意にそぐわない形でゴーストライダーに変身してしまうという点でしょうか。大抵のヒーローは自分の意志で変身したり、扮装したりしていますが、悪魔との契約でヒーローに変身してしまうというのは珍しい設定ではないかと思います。
しかし、その割にはジョニーの苦悩みたいなものが伝わってこないというところも作品の欠点であるような気がします。悪魔と契約してしまえば、それなりの苦悩を抱えて生きて行きそうな気がしますが、それがあまりなく、ジョニーはただ危険なスタントにチャレンジするだけでその苦悩を振り払っているということを示しているのですが、ちょっと曖昧な感じがします。
観ていて感じるのは、あまり物語が深く描かれていないという点でしようか。単純なヒーロー物という感じで、観ていて爽快感はあるのですが、物足りない感じもします。ただ観ている分にはそれなりに面白いのですが、何か後に残らない感じの作品であると言えます。
また、描き方が足りないなと思うのがジョニーとロクサンヌの関係で、再会してからの二人の感情の揺れみたいなものがあまり描かれていないような気がします。意外とあっさりとついたり離れたりをしているような感じで、ラストのラブシーンもあまり生きてこないような気がします。
とにかくゴーストライダーと悪魔との戦いが今作のメインというところで、これは観ていて爽快感を感じさせます。でもこれも物足りないところはあるかと思います。一つにニコラス・ケイジの素顔を出していると悪魔とは戦えないし、ゴーストライダーの姿になるとニコラス・ケイジの素顔を出せないから描き方が中途半端になってしまうのだと思います。クライマックスでニコラス・ケイジの素顔を出したままゴーストライダーとして戦うというトリッキーな戦術を出したのはやっぱりヒーロー物であると同時にスター映画であるということも考慮しているのではないかと思います。
画質ですが、さすがに最近の映画ということもあってか、解像度が意外と高く、色乗りがはっきりしています。CGを結構使っていると思うのですが、実写シーンとうまく融合していると感じます。音響はソニーのDVDとしては珍しくDTSが入っていますので、そちらで鑑賞しました。音はワイドレンジでサラウンドも有効に作用していますが、少々音の分離が悪いと感じるところもあります。濁っている感じを受けるところもありました。
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