A GOOD DAY TO DIE HARD(Blu-ray)
邦題 | ダイ・ハード/ラスト・デイ | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2013年 | |
上演時間 | 101分(EXTENDED CUT) | |
監督 | ジョン・ムーア | |
出演 | ブルース・ウィリス、ジェイ・コートニー、セバスチャン・コッホ | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 7.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch スペイン語、フランス語 |
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字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
ジョン・マクレーン刑事は、ロシアで捕まった息子のジャックを迎えに行くことになる。しかし、ジャックは実はCIAとして動いていて、ロシアの政権の内紛で捕まっていたコマロフを救出し、政権の敵であるチャガーリンを滅ぼす書類を手に入れようとしていた。チャガリンもその書類を手にして自身の立ち位置を確保するべく、コマロフから書類を手に入れようとしていた。ジョンはその争いの中に巻き込まれ、実の息子と共にコマロフの握る書類を探す羽目になる。そうして、ジョンの最悪のバケーションが始まった。
レビュー
大ヒットを記録している人気シリーズ「ダイ・ハード」のシリーズ5作目にして、ロシアという初海外で世界一運のない男、ジョン・マクレーン刑事が息子のジャックと共にロシアの政権の内紛に巻き込まれていく様を描いたアクション大作が、この「ダイ・ハード/ラスト・デイ」です。しかし、映画の出来自体がよくなく、興行収入的にも失敗とみなされている作品であります。
物語の出来が良くないのは、101分という短い上映時間の中で、ロシアの政権の内紛をめぐる物語を無理やり突っ込み、それをほとんどアクションシーンだけで固めた描き方に、批判が集まっているのではないかと思います。確かにアクションシーンはふんだんに盛り込まれていて、それだけで魅力的なシーンにはなっているのですが、その分物語の完成度が低くなっているところがあり、それが低評価につながっているのだと思います。
また、ジョン・マクレーンが主役かと思えば、どちらかというと息子のジャックが主役のように見える箇所が多々あり、ジョンの世界一ついていない男としての活躍がスポイルされている嫌いがあるところも、物語の評価が低い原因かと思います。ジョンとジャックの父と息子の交流も今ひとつ説得性に欠けるところがあり、それも残念な描写であると言えます。
今回、マクレーン親子が戦う敵が今ひとつはっきりしないのも、盛り上がりに欠ける原因かと言えます。政治家のチャガーリンが最終的な敵かと思っていたら、実は違っていたという設定は、物語の展開上、無理があったような気がします。コマロフの立ち位置が実は鍵になっているのですが、それが不自然なので、後半にいくにつれ、物語が破綻しているような気がします。
アクションシーンはかなり派手ですが、物語前半のモスクワ市内でのカーチェイスが凄すぎるせいもあり、後半にいくにつれ、それを上回るアクションが見られないという弱点もあります。後半にいくにつれ、漫画のようなアクションシーンが続き、展開が飽きてくるところは、残念なところではあります。
映像は、この時代の映画としては珍しくフィルム撮影されています。そのため、多くのシーンでフィルムグレインが見られ、かなりノイジーな感触を受けますが、その分フィルムならではの発色の良さと、解像度を誇り、モスクワの冷たい空気感を伝えるものになっています。音響はdts-HD MA 7.1chサラウンドですが、冒頭からサラウンドチャンネルをフルに活用し、サラウンド効果は抜群であります。重低音も大きく唸り、迫力は相当のものであります。ただ、最初からサラウンドチャンネルを効果的に使いすぎて、後半はそれに慣れてしまい、サラウンドの迫力が失せている嫌いもあります。
今回は、劇場公開版ではなく、監督再編集のEXTENDED CUT版で鑑賞しています。大きな違いは、劇場公開版ではジョンの娘、ルーシーが登場するシーンがあるのですが、EXTENDED CUT版ではそのシーンは削除されている、というところにあります。その他も前半のカー・アクションシーンに変更が加えられています。
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