HANCOCK
邦題 | ハンコック | |
レーベル | SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2008年 | |
上演時間 | 102分(Unrated Version) | |
監督 | ピーター・バーグ | |
出演 | ウィル・スミス、シャーリーズ・セロン | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語 | |
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
スーパーパワーを持つハンコックは、その力を利用して、犯罪者の撲滅に勤しんでいるが、いつもやりすぎのところがあり、市民からは嫌われていた。ある時、会社員のレイを鉄道事故から救ったハンコックは、彼の助けにより、徐々に愛される市民となるべく、刑務所に入ったりして、その行いを改めていった。一方、レイの妻は、ハンコックを嫌っていたが、彼女には秘密があった。
レビュー
出る作品がすべて大ヒットといってもいいくらいに人気のある俳優でラッパーのウィル・スミスが乱暴なスーパーヒーローを演じたのが、この「ハンコック」です。2008 年の夏休みに公開され、大ヒットを記録しています。
中身としては、よくあるスーパーヒーロー物かと思ったら、一捻りしてあって、やりすぎの犯罪撲滅を目指す市民からの嫌われ者、ハンコックを描いたもので、彼が徐々に変貌を遂げていく様を描いたコメディタッチの作品となっています。先が読めないので、結構楽しめる作品となっています。
ハンコックの登場シーンからして、困ったちゃんぶりを発揮していて、とにかく酒を飲むシーンが欠かせないといってもいいくらいに酒を飲んでいます。スーパーヒーローが酒を飲むというのは、珍しいのではないかと思います。その後、犯罪者を退治するのですが、やりすぎてしまい、市民から苦情が来るという具合です。
そんなある日、会社員のレイを救ったことから彼の人生は一変してしまうのですが、これまでの街の破壊ぶりを反省してハンコックが刑務所に入ってしまいます。刑務所に入るヒーローというのも珍しい展開ではないかと思います。もっとも刑務所に入ってもあまり反省している風にも見えないのですが、一応品行方正な態度が判断され、銀行強盗犯を退治するという話には喝采を送りたくなります。
一方、レイの妻が最初、普通の人間のように書かれていて、実はそうではないという展開には、ちょっと驚かされました。事前の情報だと、ウィル・スミスの独壇場だと思っていたので、シャーリーズ・セロン扮するレイの妻が物語りに深くかかわってくるという展開には、少々驚きました。
レイの妻とハンコックが深くかかわりあうにつれて、ハンコックの無敵のパワーも弱くなってくるわけですが、無敵のヒーローと思われたハンコックが、傷付く場面には、「この先どうなるんだ」とはらはらどきどきさせられるものがあります。
このスーパーヒーロー物は、他のヒーロー物と違って、深く悩まないところに差があるといえそうですが、それでもスーパーヒーローとは何かという最近の作品におなじみのテーマが今作にも生かされていると思います。今作では、それがハンコックの成長に従って、あらわになってきますが、クライマックスが病院での普通の人間となってしまったハンコックと脱獄した犯罪者の一騎打ちという戦いの中で、描かれていきます。ハンコックは、あくまで正義を貫いて戦っていきますが、普通の人間となったハンコックは傷付き、一度は倒れてしまいます。
その分、ハンコックの復活したときの興奮度は高いといえますが、ラストは、やはりなんとなく憎めない乱暴物のハンコックに戻ったかな、というところで物語は終わりを迎えます。
画質は、フィルム調で、ロケのシーンでは、少し赤みがかかっているのではないかと思われます。正しいフィルムの色調でクリアな映像を提供しています。音響は、5.1ch サラウンドを 2ch で堪能しましたが、アクション映画にふさわしく、派手な音響効果を出しています。
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