HUNTER KILLER(Blu-ray)
邦題 | ハンターキラー 潜航せよ | |
レーベル | LIONS GATE HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2018年 | |
上演時間 | 121分 | |
監督 | ドノヴァン・マーシュ | |
出演 | ジェラルド・バトラー、ゲイリー・オールドマン、コモン | |
画面 | 2.39:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch スペイン語 |
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字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
北極の海でロシアの潜水艦を監視していたアメリカの潜水艦、タンパ・ベイは、ロシアの潜水艦で爆破事件が起こり、その直後にどこからか来た正体不明の魚雷によって沈没させられる。その調査のため、ジョー・グラスはアメリカの潜水艦アーカンソーの艦長に就任し、タンパ・ベイの救助任務に就く。その一方、ロシアでは不穏な空気が発生していて、軍がロシア大統領の指示を聞かず、クーデターが発生する。それを察したアメリカの特殊任務の部隊は、ロシア大統領救出の任務に就く。タンパ・ベイの沈没地点に来たアーカンソーは、ロシアの潜水艦の生き残りである艦長を救助し、ペンタゴンの指示でロシア大統領救助の任務のため、ロシアのポリアーニー基地に潜入する任務を追行する。しかし、それは危険を伴う任務であり、失敗すれば第三次世界大戦に陥る可能性があった。
レビュー
ジョージ・ウォレスと、ドン・キースによる原作小説「ハンターキラー 潜航せよ」を基にして、アクション映画で活躍するジェラルド・バトラーをアメリカの潜水艦の艦長に置いて、ロシアのクーデターとそれを収拾しようとするアメリカの活躍を描いた作品が、この「ハンターキラー 潜航せよ」です。「潜水艦ものにハズレなし」という映画の格言がありますが、この映画に対してはその格言は当たらず、ヒットには程遠く、その評価も低いものになっています。
「潜水艦ものにハズレなし」という格言がこの映画に当てはまらないのは、まず、映画が潜水艦をメインにしているわけでもなく、ロシアで発生したクーデターを収拾するために、単にアメリカの潜水艦がその任務につくという展開にあるものと思います。その証拠に、アメリカの潜水艦アーカンソーは、クライマックスでただの一発のミサイルも魚雷も撃たない、という肩透かしの面が挙げられると思います。
もちろん、アーカンソーに対してのロシアの潜水艦や攻撃船からの魚雷やミサイルの攻撃は豊富にあり、アーカンソーの危機感は結構あるのですが、クライマックスにおけるアーカンソー自身の逆襲がないので、どうしても爽快感に欠けるきらいがあります。また、艦長になったジョー・グラスとアーカンソーのクルーとの意思疎通も意外とあっさり描かれていて、距離感が意外にないので、その部分の緊迫感が薄いというのもあります。
そして、物語自体が、ロシアの基地であるポリアーニーでの特殊部隊のロシア大統領救出を中心に描いているため、物語の半分ぐらいが地上での話で、潜水艦映画というくくりで語るには、ちょっと厳しいものがあるのも、この映画の評価が低い原因かなと思います。沈没したロシアの潜水艦の艦長が、ロシア大統領救出のためにアメリカに協力するというのは、意外性はありますが、その面でクライマックスのフォーカスが、海上と地上での話になってしまっているのが、肩透かしの面であると言えます。
アクション映画としてみれば、そんなに出来は悪くないとは思いますが、潜水艦ものではないと思いますので、海底の圧迫感はちょっと足りないなというのが、この映画を見ての実感です。ただ、海底での魚雷攻撃シーンなど、シーン毎ではそれなりの緊迫感もありますが、全体的に散漫であるというのが実感です。
映像はきちんとした色彩と、素晴らしい解像度で映画を楽しめるようになっています。特に地上でのシーンは素晴らしい映像を提供していると言えます。逆に海底でのシーンは、ボケている感じが強く、解像度は低くなっています。海の中なので、当然と言えば当然ですが。アーカンソー内部の色彩も、かなりいい感じになっています。音響はDOLBY ATMOSですが、自宅環境がイネーブルド・スピーカーであるためか、音の分離度合いは低い感じはします。三次元に音が包囲する感覚はあるのですが、その中でオブジェクトが移動する効果は残念ながら低く、残念な感じはします。
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