HURRICANE ON THE BAYOU(Blu-ray)
邦題 | – | |
レーベル | IMAGE ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2006年 | |
上演時間 | 42分 | |
監督 | グレッグ・マクギリヴレイ | |
ナレータ | メリル・ストリープ | |
画面 | 1.78:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語 |
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字幕 | – |
あらすじ
過去からハリケーンの被害を受け、その度に再建してきたミシシッピー川とその側にある都市、ニューオリンズ。音楽を嗜む少女、アマンダは過去のハリケーンの被害について、調べていた。そんな中、2005年の8月末に史上最大規模の強さを誇るハリケーン、カトリーナがニューオリンズに来襲する。アマンダも家族とともに避難するが、カトリーナによる被害は甚大で、街が完全に水没し、避難民が増大していった。しかし、人々はまた、街の再建に向けて動き出す。
レビュー
IMAXフィルムでドキュメンタリーを専門に制作するグレッグ・マクギリヴレイが、2005年にルイジアナ州を襲った巨大ハリケーン、カトリーナの前後を描くことで、人々とハリケーンの関わり合いを描いた作品が、この「HURRICANE ON THE BAYOU」です。ミシシッピ川の入り江における自然を描くことで、ハリケーンと自然の関係について触れられています。
舞台がニューオリンズということで、ニューオリンズ・サウンドとも言える音楽が全編に流れますが、ドキュメンタリーとしてはあまり面白いものではない、と言えます。ハリケーンについてのドキュメンタリーではあるものの、どちらかというとそれがメインではなくて、ニューオリンズ・サウンドや、ミシシッピ川の生き物についての話が長く、何がメインで描きたいのか、ちょっとフォーカスがぶれているように思います。
また、後半は史上最大級のハリケーン、カトリーナについて描かれていますが、音響こそ5.1chサラウンドの効果があるものの、映像はマスメディアのニュースや天気予報の映像を流用した形になっているので、臨場感に欠けるところがあります。IMAXカメラでのドキュメンタリーですが、そのマスメディアのシーンは画面が小さくなるので、ハリケーンの怖さがあまり伝わってこないところがあります。
カトリーナが去った後のニューオリンズの街の様子はHDのフル画面で見られるので、被害の度合いはよくわかりますが、どこか他人事のように描かれている感じもします。総じて、感情移入し難い作品になっているかと思います。
この作品は、日本未公開です。フィルム上映できるIMAXシアターは2006年当時存在はしていましたが、ドキュメンタリーに対する日本の映画ファンの関心が薄いこともあり、未公開になっているものと思われます。グレッグ・マクギリヴレイの作品は、どれも日本未公開になっているので、今後、IMAXデジタルシアターが増えても、日本で見られる可能性は少ないと思われます。
映像は元々が高解像度のIMAXフィルムなので、HD画質に落としてもまずまずの高画質になっています。ただ、シーンによっては解像度が落ちているところもあります。それと、前述しましたが、マスメディアの映像を流用しているところもあって、そこの画質は相当落ちます。音響はdts-HD MA 5.1chですが、思ったほどサラウンドしていません。ハリケーンの襲来のシーンでは多少包み込まれる感じもしますが、あまりサラウンドを意識しているとは思えないサウンドデザインです。また、ニューオリンズ・サウンドはなぜか多少左に寄って収録されていますので、違和感を感じます。
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