KINGDOM OF HEAVEN
邦題 | キングダム・オブ・ヘブン | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2005年 | |
上演時間 | 144分 | |
監督 | リドリー・スコット | |
声の出演 | オーランド・ブルーム、エヴァ・グリーン、ジェレミー・アイアンズ | |
画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | DTS 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 2.0ch フランス語、スペイン語 |
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字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
田舎で鍛冶屋をやっていたベイリアンは、ゴッドフリーと名乗る男から、「お前は私の息子だ」と告げられ、彼と共に、十字軍に加わりエルサレムへと赴くことになる。彼はそこで王と面会し、彼の配下になることを決意するが、ムスリムの指導者サラディンがエルサレムへの攻撃をしようと企んでいた。王の死去、ギーという男が王位につき、サラディンへの攻撃を開始するが、サラディンは逆に警備の手薄になったエルサレムを攻撃し始める。ベイリアンは、必死に防戦に応じるのだが。
レビュー
2005 年に公開され、期待された興行収入を上げることが出来なかった、1100 年のフランスを舞台にした十字軍の話を描いた歴史超大作です。リドリー・スコットとしては、「グラディエーター」に続いて歴史物に挑戦したことになります。
物語は、終始主人公であるベイリアンとそれを取り巻く人々の間の物語を描いていきます。物語冒頭で、ベイリアンは妻子を失い、失意のどん底にいます。そこに表れたのが十字軍の騎士達。その中の一人は、ゴッドフリーと名乗り、ベイリアンの父だと名乗ります。この意表を着いた展開から物語は、次第に巨大な渦を描いていきます。
途中でゴッドフリーは戦いの中で死んでしまうのですが、ベイリアンは、平和な都市、エルサレムに到着します。ここで、彼は、十字軍に加わり次第にナイトとして目覚めていきます。彼はそこで、シビラという女性と出会います。彼女は王の妹だった女性なのですが、彼と禁じられた恋に落ちていくことになります。この辺の描き方は、少々物足りないものがありますが、上映時間の関係でカットされてしまったものと思われます。
ベイリアンは、王のために色々戦いをしていきますが、ギーという男が色々サラディンにちょっかいを出しているために、エルサレムが危機に陥っていきます。ムスリムの指導者サラディンは、水の出る都市であるエルサレムがほしくてしょうがないのです。王は、彼と協定を組んで、一時はエルサレムの平穏が保たれますが、彼の死後、再び危機に陥っていきます。
物語後半は、サラディンとベイリアンの攻防戦が肝になってきます。この戦闘シーンは迫力があり、中世の戦闘シーンというものを堪能させてくれます。戦いが何も生まないことを激しい戦闘シーンを描くことで描写していきます。おびただしい死体のシーンを映し出すことで戦闘の無意味さを描いているといえるでしょう。途中、死者を火葬するシーンなどは、それを端的に表しているといえるかと思います。
物語ラストは、サラディンにエルサレムを譲り、ベイリアンの故郷に戻るところで終わります。シビラと一緒の帰郷であり、ベイリアンの心の平穏が描かれているシーンだと思います。エルサレムの住人達も彼に従っていきます。
映像は、比較的青みのかかったシーンが多い作品だと思います。夜のシーンが多いせいもあると思うのですが、昼のシーンでも、澄み切った映像美を見せてくれます。一見してクールといえる映像だといえるでしょう。音響は、DTS 5.1ch を 2ch ヴァーチャルサラウンドで鑑賞しましたが、音の迫力や、臨場感が凄い作品です。特に物語後半の戦闘シーンでの火の玉の攻撃シーンなどは、迫力があり、物語に引きずり込まれていく感じがします。
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