KING KONG(1933)
邦題 | キング・コング(1933) | |
レーベル | WARNER HOME VIDEO | |
制作年度 | 1933年 | |
上演時間 | 104分 | |
監督 | メリアン・C.クーパー | |
出演 | フェイ・レイ、ロバート・アームストロング、ブルース・キャボット | |
画面 | 1.33:1/スタンダード | |
音声 | DOLBY DIGITAL 1.0ch 英語 | |
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
映画興行師であるデンハムは、ニューヨークで知り合った女優のアンを連れて、未開の島に赴く。彼の目的は、未開の土地の映像を取ることだった。そこで、彼らは、現地人たちの風習に出会うが、アンが現地人にさらわれてしまい、キング・コングの供え物とされてしまう。船員のジャックらは、アンを救出しようと、ジャングルの奥地に足を向けるが、様々なモンスター達に襲われ、次々に命を落としていく。キング・コングの魔の手からアンを救出したジャックは船に戻るが、デンハムは、キング・コングをニューヨークに連れて帰ってしまう。ニューヨークで見世物になっていたキング・コングは脱走してアンを連れ去るのだが…。
レビュー
映画の古典としても名高いこの作品が「キング・コング」です。1933 年という年代を考えても、すばらしい特撮を駆使して、映像が作られています。
この物語の特徴を言うと、見世物小屋としての側面が凄く強い感じがします。キング・コングというモンスターをフィーチャーした作りは、まるで、本物をそのまま撮影したかのような感じすらします。キング・コングが活躍するものは、物語も中盤を過ぎてからですが、そこからの展開は、まさに見世物小屋という展開になっています。
物語冒頭で、デンハムが、未開の土地を撮影したいという意向で、船を出発されるときから、デンハムの映画興行という趣向がこの物語を支配しています。彼は、興行師として、何とか新しい映像を撮りたいと画策しています。彼がヒロインとして見つけたアンという女優が、仕事がなく、行き詰っていたというのも何かの意図があってのことだろうと思います。
船員のジャックと、アンは、物語前半で、恋仲になりますが、この辺は意外とあっさりした描き方になっているような気がします。もちろん彼らが恋仲になっていたのには、後半のキング・コングがアンをさらって、美女と野獣のごとき状態になるのと対比させようとする意図があってのことだろうと思います。
物語中盤で、未開の島の現地人たちから、キング・コングの生贄としてアンが指名されたとき、ジャックらは、拒否しますが、現地人によってアンはさらわれてしまいます。キング・コングがなぜアンに固執したかは、物語を観ている限りでは今一つはっきりしませんが、アンに恋心を抱いていたのではないかと思います。
アンを救出しようとするジャックらは、島に潜入してまいりますが、様々なモンスターたちに襲われ、次々に命を落としていきます。この辺は、ストップモーションアニメが大活躍して、時代背景を考えると、驚くべき特撮をしているなと思います。様々なモンスターが出てくるというのは、未開の土地の恐怖を描いているものと思います。
キング・コングの魔の手からアンを救出したジャックらは、キング・コングを連れてニューヨークに帰りますが、見世物小屋にてキング・コングを見世物にしていたデンハムは、キング・コングに暴れられてしまい、再びアンをさらわれてしまいます。ここからは、有名なエンパイア・ステート・ビルでの飛行機と、キング・コングの戦いが描かれていきます。このクライマックスは、見所の一つであり、キング・コングが傷ついていく様は、観ていて痛々しいものがあります。
画質は 1933 年のフィルムとは思えないぐらいクリアですが、シーンによっては、ざらつきなどが感じられるところがあります。少々、暗いシーンなどで見づらいところもあったりします。音響は、1ch モノラルで、当時の音というべき、甲高いナローバンドの音を提供しています。
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