KNOWING
邦題 | ノウイング | |
レーベル | SUMMIT ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2009年 | |
上演時間 | 121分 | |
監督 | アレックス・プロヤス | |
出演 | ニコラス・ケイジ、ローズ・バーン、チャンドラー・カンタベリー | |
画面 | 2.35/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、スペイン語 | |
字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
1959 年のマサチューセッツ。ルシンダという少女がタイムカプセルに残すイラストの中に無数の数字を書き残して行方不明になる。彼女はジムの中にいたことが分かるのだが、ドアをかきむしった跡が残っていた。それから 50 年後。ジョンと息子のケイレブは、そのルシンダの残した無数の数字を偶然手に入れる。ジョンはその数字が災害や事故を表したものであることを知り、また自身の事故の現場に遭遇したことから、その数字の解読に全力を注ぐ。その結果分かったことは…。
レビュー
「ダーク・シティ」や「アイ・ロボット」などで独特のSFセンスを持つ鬼才アレックス・プロヤス監督がミステリー風の SF 映画を作り出したのが、この「ノウイング」です。主役にニコラス・ケイジを迎えて、大作風の作品となっています。
この作品は、観ていて思ったのですが、結構大風呂敷を広げていて、それが物語を破綻させずに構築していることに快感を覚える作品であるといえます。
50 年前の謎の数字の羅列から物語は始まり、これがどう展開していくのか、観ていて緊迫感を感じさせるものとなっています。
現在の世界ではニコラス・ケイジ扮するジョンと、ケイレブの親子の交流を中心に描いていますが、これがラストで結構効いてきます。また、ケイレブは耳が悪いという設定で、補聴器をつけていますが、時には手話を使ったりします。これがクライマックスで意味を持つ物になっています。
物語途中でルシンダの娘と孫に当たるダイアナとアビーが登場してきますが、こちらも片親という設定で、ジョンとケイレブの親子の対比という点で、面白いところではあります。両方とも伴侶を失っているというところが物語の肝となっています。
物語自体はノアの箱舟思想が反映されているものと思われますが、そこまでたどり着くのに現実の事故の映像を描いているのですから、クライマックスでそれが判明したときは結構驚いてしまいます。よく出来た脚本ではないかなと思います。
ジョンが遭遇する事故のシーンはリアルに描かれていて、観ていて自分が事故に巻き込まれたような雰囲気にさせてくれます。2 回そのシーンがあるのですが、迫力のあるシーンであります。
ネタパレになるのであまり詳しく書けないのですが、ジョンやケイレブに近づく謎の男達の存在や、ケイレブやルシンダが聞く謎のささやきなど物語を色々な謎で展開させていって、最後にそれを集約させていくという所に物語の面白さがあると思います。
画質は、フィルム調で、色乗りがしっかりしています。季節が秋という設定ですが、その雰囲気がよく現れていると思います。サウンドは、事故のシーンでものすごいサラウンド感があり、重低音も良く使われています。その分普段の会話のシーンは、少々小さめで聞き取りづらいところもあります。
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