LILO & STITCH
邦題 | リロ&スティッチ | |
レーベル | WALT DISNEY HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2002年 | |
上演時間 | 85分 | |
監督 | クリス・サンダース、ディーン・デュボア | |
声の出演 | デイヴィー・チェイス、クリストファー・マイケル・サンダース | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語、スペイン語 | |
字幕 | 英語 | |
THX仕様 |
あらすじ
銀河連邦の科学者ジャンバが生み出した未知の生命体「スティッチ」。そのあまりの凶暴さゆえに投獄されることとなるが移送途中に脱走、地球はハワイに逃げ込む。
ハワイには親のないリロが姉であるナニと一緒に暮らしていた。その境遇ゆえリロはトラブルメーカーで、社会保険庁からも施設に入るよう促されている状態だった。そんな中、彼女はスティッチと出会う。変な犬だと思いつつも次第にスティッチと仲良くなるリロだったが、ジャンバや連邦の捜査官がスティッチを追い詰め始めていた。
レビュー
2002年の夏にニューヨークを初めとするアメリカ東海岸を観光したときに、ディズニーが大々的にキャンペーンを行っていたために印象に残っていたアニメ作品です。キャラクターはどちらかというとかわいい感じですが(といっても日本基準からするとちょっと違和感もあります)、そのキャラクターが従来のディズニーアニメと違って邪悪な精神の持ち主、というところに新機軸が見え隠れします。
しかし、その新機軸もやはりディズニーの枠にとらわれてしまっているためか、十分に発揮されているとはいえないような気がします。物語途中でのスティッチとジャンバのバトルシーンなどは、リロの家を完全に破壊するというディズニーらしくない展開で楽しませていただきましたが、結局はスティッチが段々正しい心に目覚めていくところなどお決まり過ぎる展開なため、物足りないものがあります。ドリームワークス社の「シュレック」がディズニーに対する悪意に満ちていながらも離れ業的な手法できちんとおとぎ話の展開を守っていて完成度が高いのと比べると、まだまだはみだし度というか定番から外れていないのかな、という気がします。
また、上映時間が(ディズニーアニメの定番ですが)、85分と短いため登場人物の描きこみが足らなくなりがちなのもストーリーが通り一遍の状態になってしまう一因かと思います。尤も上映時間が長ければいいか、というとそうでもないので難しいところですが。舞台がハワイで主人公のリロが親無し子、お姉さんがリロの面倒を見ている、という設定自体はもっと深い描き方をしようと思えば出来るような気がします。多分ターゲットを小さいお子さんたちにしているので、あまり深い描き方をしていないのだと思いますが、ちょっと残念です。実際は子供を連れた親も観に来るわけですから。
物語の冒頭の銀河連邦のキャラクター見ていたら、何かスターウォーズの出来損ないのアニメ版のようなイメージを抱いたしまったんですが、スタッフは意識していたんでしょうかね。よく見ていると社会保険庁の黒服の大柄のおじさんって、どうも「メン・イン・ブラック」の人のようでしたし。
映像、音響ともルーカスフィルム認定のTHX仕様ということで文句なしです。DVD冒頭のTHXのトレーラーが普通のヴァージョンだったのは少々残念。ディズニーものなら、別のヴァージョンのほうが雰囲気にあっていますね。(TEX君が出てくる奴です)
そういえば、このDVD、メニュー画面にたどり着くまで他作品の予告編を延々10分近く見せられる、というかなりユーザーを馬鹿にした仕様になっていまして、割といらいらさせられます。他作品の予告編などは、メニュー画面からのみボーナストラックとして見られればいいのであって、DVDをプレーヤーに乗せたときから半ば強制的に予告編ばかり見せられるような仕様は止めてほしいな、と思います。(実際このDVDはその予告編の途中でDVDプレーヤーの”MENU”ボタンを押せば予告編をスキップできますのでまだましですが、以前のディズニーのDVDは強制スキップすらも効かない仕様でしたので苦痛でした。)
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