THE LION KING(2019)(4K UHD Blu-ray)
邦題 | ライオン・キング(2019) | |
レーベル | BUENA VISTA HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2019年 | |
上演時間 | 118分 | |
監督 | ジョン・ファヴロー | |
出演 | ドナルド・グローヴァー、セス・ローゲン、キウェテル・イジョフォー | |
画面 | 1.78:1/HDR10 | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 / DOLBY DIGITAL PLUS 7.1ch フランス語、スペイン語 | |
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
ライオンのムファサはアフリカの王として、動物たちの頂点にいた。ムファサには子供のシンバがおり、シンバは好奇心旺盛な性格で、ムファサの言いつけを守らず象の墓場に行って、ハイエナの攻撃を受けたりしていた。ムファサの弟であるスカーは自身が動物たちの頂点になりたくて、策略を張り巡らしていた。そして、ハイエナたちと手を組んで、ムファサを亡きものにする。その事件をシンバのせいにしたスカーは、自身が動物たちの頂点になっていく。シンバは故郷を離れ、新たな場所で成長をしていた。スカーが動物たちの頂点に君臨し、アフリカの大地が汚されていく中、シンバの幼なじみのナラは、助けを求めて動き出し、シンバと再会する。しかし、シンバの態度に硬直し、再び故郷に帰ろうとする。シンバは父の面影を自身の中に見出し、スカーと対決すべく故郷に戻ってくる。
レビュー
1994年にアニメ映画として公開され、大ヒットを記録した「ライオン・キング」を「アイアンマン」、「ジャングル・ブック」のジョン・ファヴローが監督をして、全編CGで実写映画化した作品がこの「ライオン・キング(2019)」です。世界的に大ヒットを記録し、興行収入としては大成功を収めています。ただ、映画の評価としては、批評家の評価が低迷し、観客評価が高いという結果になっています。
この映画の特徴は、冒頭の1カットを除いては全てのシーンでCGを使った実写映画になっているという点にあります。映画としてはそのCGのリアリティ感がものすごく高く、CGとは思えないほどの細かい映像になっていると言えます。人間が登場するシーンがないため出来たことだと思いますが、全ての動物がCGで生き生きと描かれる様は圧巻の一言に尽きます。
物語は幼いライオンのシンバの成長と、動物たちの頂点に君臨することを狙うスカーとの戦いがメインになってきますが、シンバが動物たちの頂点に君臨するムファサとの親子の関係を重視しているところが、興味深いところであります。それに対して自身の野望を叶えようと暗躍するスカーが悪役として動き回るところも、この映画のポイントであると言えます。
シンバが幼い頃からパートナーとも言えるナラと動き回るところは、後半の2匹の関係を考えるとしっくりいくところでありますが、シンバが新天地で気楽に生きている様を見たナラが、シンバを放置して故郷に帰ろうとする様は、失望に近いものを持っていたと思います。シンバが自身の内に父のムファサの面影を見出し、再びスカーに対して対決しようと奮起するのは、お決まりの展開とはいえ、盛り上がるところであります。
映画はミュージカルの要素もあって、シンバをはじめとする動物たちが歌い、彼らの行動を印象付けるところが映画で映える場面であります。特にシンバを見つけ出すプンバとティモンのコンビによる歌は、人生を気楽に生きようというメッセージが収められていて、彼らの存在を意識づけるものになっています。その2匹がクライマックスでシンバとナラの2匹を助ける様は、面白い展開になっていると言えます。
映像は4K UHDの解像度を持っていますが、映画のマスター自体が2Kしかないため、精細感という点では若干物足りない部分はあります。ただ、色彩は鮮やかでカラフルな映像を提供していますので、映像美を堪能することができます。HDR10での収録ということもあり、コントラストがはっきりしていて、アフリカの大地の素晴らしさを堪能することができます。音響はDOLBY ATMOSサウンドトラックですが、音圧が低いため、思ったほどイマーシヴな音響効果になっていない部分があります。きちんと聴いていると空間にサウンドが配置されているのですが、それが効果的に鳴らされていないため、フロント重視の音響効果になっているように感じます。
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