mother!(Blu-ray)
邦題 | マザー! | |
レーベル | PARAMOUNT HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2017年 | |
上演時間 | 121分 | |
監督 | ダーレン・アロノフスキー | |
出演 | ジェニファー・ローレンス、ハビエル・バルデム、エド・ハリス | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語、ポルトガル語 |
|
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語 |
あらすじ
”母親”は”彼”と共に田舎の一軒家に住んでいた。”母親”は一軒家の修復に熱心でいたが、”彼”は仕事である詩が浮かんでこず、スランプ状態だった。そんなある日、彼らの住む一軒家に見知らぬ男が訪れる。”母親”は反対するが、”彼”はその男を一軒家に招き入れ、あまつさえその男を一晩泊めてしまう。その後、その男の妻がやってきて、彼女も一軒家に居ついてしまう。そこから”母親"の悪夢は始まり、見知らぬ人たちが続々と一軒家を訪れ、室内を荒らし始める。その状態を見て”母親”の精神状態は悪化していく。
レビュー
アカデミー賞を受賞しているダーレン・アロノフスキー監督と、同じくアカデミー賞を受賞しているジェニファー・ローレンスがタッグを組んで生み出したサイコホラー映画がこの「マザー!」です。ただ、アメリカでの興行収入は芳しくなく、なおかつ日本での公開は中止されてしまったという曰く付きの作品になっています。
この映画は、主人公である”母親”が体験する悪夢のような事件を、主人公視点でずっと描いているのが特徴です。また、主人公である”母親”がずっと一軒家にいるので、一軒家の外の様子が全くわからないという密室劇の要素も備えています。物語の冒頭は実は大きな意味を持っているのですが、それが明らかにされるのはラストという展開ですので、それまでに起きるさまざまな出来事が、”母親”の悪夢といった状態で進んでいきます。
”母親”の夫である”彼”は、詩人ではありますが物語冒頭では全く新作が生み出せない状態になっています。その”彼”がある日突然に見知らぬ男を一軒家に招き入れるところから、”母親”の悪夢は始まっていきます。”母親”は見知らぬ他人が自宅を荒らしまわるのが怖くてしょうがないのですが、夫である”彼”はそれを全く気にせずにどんどん他人を招き入れてしまうため、悪夢がどんどん広がっていくという展開になっています。
そして事態が悪化していく中、”母親”は地下室の秘密を知ってしまったり、彼女の体調に変化があったりと色々事件が起こりますが、後半は見知らぬ他人が大勢一軒家に押し寄せ、混乱の狂気が充満していく状態になります。それが”母親”視点だと不気味な事態になっています。そのような状態の中、どう物語にオチをつけるのかと思ったら、意外な展開で物語は終結を迎えてしまいますので、最初から最後まで目を離せない状態になります。物語の所々でクライマックスのオチにつながるアイテムが紹介されていますので、それを見逃さないと、納得する終わり方かなと思います。
映像はおそらくフィルムで撮影されているのだと思いますが、35mmフィルムではなく16mmフィルムで撮影されているようで、解像度も色乗りも物足りない状態と言えます。また、フィムルグレインもかなりあり、それが映画の印象を強くしています。物語が室内のみで展開されるため、終始暗い映像が展開されています。音響はDOLBY ATMOSで収録されていますが、視聴環境は5.1chで鑑賞しています。5.1chでもかなりアグレッシブなサラウンド効果を発揮していて、登場人物の台詞をサラウンドに振ったり、重低音を意図的に震わせたりと、映画を盛り上げる要素を十分に備えています。
コメント