NIGHTCRAWLER(Blu-ray)
邦題 | ナイトクローラー | |
レーベル | UNIVERSAL STUDIOS HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2014年 | |
上演時間 | 118分 | |
監督 | ダン・ギルロイ | |
出演 | ジェイク・ギレンホール、レネ・ルッソ、リズ・アーメッド | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
無職のルーは、金属を盗んだりして生計を立てていた。ある夜、事故現場にたまたま居合わせたルーは、テレビ局に事故の模様を売り込むビデオクルーの姿を見、自分でもやってみようと思い立つ。最初はハンドカメラで事故現場を撮影したルーは、テレビ局のニーナにビデオを売り込み、成功を収める。それに味をしめたルーはアシスタントのリチャードを雇い、事故現場や、ショッキングな殺人事件の映像を次第にエスカレートして撮影し、テレビ局にどんどん売り込んでいく。そんな中、ある一家の殺人事件の様子を警察が到着するより先に撮影したルーは、事件の犯人を探し、その犯人が逮捕される、もしくは警察と銃撃戦になるであろうシーンを想定して、警察にたれこむ。
レビュー
ジェイク・ギレンホールがハイエナのようなビデオ撮影クルーとなって、ロサンゼルスのショッキングな事件をシューティングして、テレビ局にビデオを売り込んでいき、次第に狂気の淵に陥っていく様を描いていった作品がこの「ナイトクローラー」です。制作コストがかなり低めなので、スマッシュヒットになり、またIMDbでの評価も高い作品になっています。
ジェイク・ギレンホール演じるルーという男は、無職で犯罪スレスレのことを平気で行う人物であることが、冒頭で描かれます。そのような要素があることが、彼を自動車事故を撮影しているビデオクルーの姿をみて、自分もやってみよう、と思いに至らしめる要因になっています。
最初は家庭用ビデオカメラでの事故現場の撮影を見よう見まねで行ってみたルーですが、その事故現場の映像がテレビ局の責任者であるニーナの目に止まり、売れたことから、ルーの狂気は走り出します。
元々モラルのない男であるルーですが、ビデオクルーとなって、警察無線を傍受し、自分で事故現場に行き、撮影をしてそれをテレビ局に売り込む、そしてそれがニュースで採用される、ということを繰り返すにつれ、そのビデオの内容はどんどんエスカレートして、過激なものになっていきます。
撮影するビデオが過激なものになっていく要因の一つに、テレビ局の責任者であるニーナの存在も欠かせないと思います。彼女に気のあるルーは、彼女の気を引こうと、過激な映像に走っている感じはします。もっともニーナ自身はルー個人に対しては気を払ってはいないようで、ルーの持ってくる映像だけに興味があるようですが。
後半は、殺人事件を撮影してしまったルーが、事件の解決への協力を警察に対してせず、さらなる過激な映像を撮影しようと、マッチポンプのような形で、警察に犯人の情報をたれこむ、というタガが外れた行為をしてしまいます。その結果は観客の予想を超えた展開になっていくのですが、このルーのモラルのなさが、ショッキングな映像をテレビで流すことに成功させる結果になります。
こういうことをするルーの最後はどうなるかと思いましたが、さらに過激な方向に向かいそうで、何か後味は良くはありません。それでも映画としては、こういう終わらせ方が優れているのだと思います。
映像は夜のシーンが多いのですが、大変美しい映像を提供しています。夜の怪しさがよく現れた映像になっていて、解像度も高く、魅力的です。その分、時々現れる昼のシーンはあまり魅惑を感じません。夜、という犯罪や事故の起きる多発時間であることが、その魅惑を出していると思います。音響は5.1chサラウンドが、魅力的なサラウンド空間を提供しています。サウンドトラックの魅力がサラウンドとマッチしていると思います。
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