FRANK MILLER’S SIN CITY
邦題 | シン・シティ | |
レーベル | DIMENSION HOME VIDEO | |
制作年度 | 2005年 | |
上演時間 | 124分 | |
監督 | フランク・ミラー、ロバート・ロドリゲス | |
出演 | ジェシカ・アルバ、ベニシオ・デル・トロ、ブリタニー・マーフィ | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語 / DTS 5.1ch 英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
元刑事のハーティガンは、誘拐された少女を救出しようと、単身乗り込んで少女の救出を図るが、仲間の刑事に撃たれてしまう。それから誘拐犯の親の策略にはまって 8 年もの間牢屋に閉じ込められたハーティガンは、少女からの手紙が来なくなったことに危機感を覚える。その他 2 編を収録。
レビュー
フランク・ミラーのグラフィック・ノベルを原作としたのがこの「シン・シティ」です。1本の映画の中に 3 つのストーリーが描かれていて、それぞれが「シン・シティ」の世界観を描き出しています。
最初のエピソードは心臓に病を持ってしまったために、刑事の職を辞したハーティガンという男がナンシーという少女を上院議員の息子による誘拐から救うというストーリーです。このストーリーだけは、物語の前半と後半が物理的に分けられていて、物語中で描かれる 8 年という時間の長さを映画の中でも再現しています。
このストーリーでは、少女が次第に大人になって行く様をも描いています。そして、それはハーティガンの少女に対する想いをも描いていくことになります。少女を守る為、ハーティガンは自分の命をかけて、戦います。
続いてのエピソードはゴールディという女を殺された男の復讐劇になります。男は、何度もキズだらけになりながらも、彼女を殺した犯人に対しての復讐を企てます。女たちの手を借りて、彼は、最終的には自分の命を落としながらも復讐を遂げるのです。途中、ゴールディに瓜二つの双子が出てきて、彼を悩ませます。
最後のエピソードは、ドワイトという男の話しになります。彼はオールドタウンにする女たちの手を借りて、街を守ろうと奔走します。オールドタウンにする女たちは、皆武器を持っていて、街を守るべく、立ち上がります。
どのエピソードもバイオレンス色が満載で、かなり刺激の強い映像が出てきますが、原作者のフランク・ミラーの書いたグラフィック・ノベルそのままのような映像表現をしているために、その刺激もある面では薄められ、ある面では強められています。具体的に言うと、血のシーンでは、一部リアルな赤い色をしていますが、他方一面ではモノクロだったり、黄色だったりと色を変える事でどきつさを薄めていると言った塩梅です。
また物語がすべて、主人公が何かに対して戦っていく、といった展開をなしていますので、敵、味方がはっきりと分かれていて、敵側は、奇妙な形態をしていることが多いです。味方側も、癖のある演出をしていることが多いですが。
グラフィック・ノベルそのままを映像化したような演出をしていますので、物語の大半はモノクロの映像で、それに時々着色をしてインパクトを出すという、特徴的な演出がなされています。モノクロ映像もただのモノクロ映像ではなく、トーンがかなり強い映像になっていて、ひとつの世界観を作り出していると思います。
映像は、前述のようにモノクロの映像ですが、フィルムライクというよりは、ビデオ調の映像を感じさせるものになっています。トーンが強いので、黒が潰れ気味で、白が飛び気味になっています。サウンドは DTS 5.1ch を 2ch ステレオで聴きましたが、要所要所で音の広がりが感じられます。ただし、拳銃の音などはインパクトが少し薄いかな、といったところであります。
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